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●チャンプ・カー・ワールド・シリーズ第3戦ミルウォーキー【初日】フォト&レポート

<US-RACING>

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チャンプ・カーの第3戦は、シーズン初のオーバルとなるザ・ミルウォーキー・マイルで開催。2003年から昨年までは仮設照明をコースに設置し、ナイトレースとして開催されていたが、今年はデイ・イベントとなり、金、土曜日の2日間で行われる。初日の午後に行われたシングルカー・クオリファイでポール・ポジションを獲得したのは、午前のプラクティスでもトップタイムを記録していたベテラン・ドライバーのヴァッサー。チャンプ・カーの連続参戦記録を毎戦更新しているヴァッサーが、とうとう200戦目を迎えた今週末に、チームにとって初となるポール・ポジションを獲得した。自身にとって、2002年のロング・ビーチ以来のポールだ。

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先週行われたインディ500でクラッシュし、負傷したジュンケイラはメインのチャンプ・カーに、ケガが直るまで参戦することができなくった。モンテレイで優勝してポイントリーダーになった矢先のことだけに、インディ500でのアクシデントは残念。全治6ヶ月というが、出来るだけ早い回復を祈るしか無い。急遽、ニューマン/ハースは代わりのドライバーを捜さなければならなくなったのだが、なんとデイル・コイン・レーシングから参戦していたセルビアに白羽の矢が立った。セルビアにとっては願っても無いチャンスとなったが、デイル・コイン・レーシングがセルビアの代わりに乗せるドライバーはなく、参戦台数が17台となってしまった。

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3位となったのは参戦2年目のウイルソンで、オーバルでのレースはいまだ2戦しか経験がないが、3戦目となる今回、見事3番手のタイムを記録した。4位は2002年のシリーズ・チャンピオン、ダ・マッタ。自身の初優勝がオーバル(シカゴ)だったダ・マッタは、3年ぶりのオーバルでもその実力は衰えていない。トップ4をPKVとルースポーツの2チームが独占した今回の予選。オーバルの経験が多いベテラン・チームを押しのけ、設立2〜3年の若いチームがトップグループを形成する興味深い結果となった。

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昨年アトランティック・シリーズからチャンプ・カーにステップアップしたルースポーツだが、このミルウォーキーでジョルダインJr.が3位に入り、チームにとって初の表彰台を記録。ルーキーだったオールメンディンガーが5位となり、ふたりともトップ5でフィニッシュすることに成功した。今年はスタートポジションですでに2、3位となっており、初優勝の期待が高まる。また、ヴァッサー、オールメンディンガーとアメリカン・ドライバーによるフロントロー・スタートは、1998年のフォンタナ以来となった。このときはスコット・プルーエットがポール、ヴァッサーが2番手からスタートして優勝し、このレースでチャンプカーを去ることになっていた親友のザナルディに勝利をプレゼントした。昨年はアメリカン・ドライバーのハンター‐レイが見事初優勝を飾ったが、今年もアメリカならではのオーバルのレースを、アメリカン・ドライバーが制覇するか?