<US-RACING>
ダニカとホンダのポール・ポジションを阻止することに成功したホーニッシュJr.。2003年のケンタッキー以来となる自身4度目のポール獲得となった。チーム・ペンスキーに移籍してからの初ポールで、チームクルーも大喜び。昨日のトップだったチームメイトのカストロネベスは予選4位に留まった。チーム・ペンスキーの2台はファイナル・プラクティスでもカストロネベスが3番手、ホーニッシュJr.が5番手と順調な仕上がりを見せている。ホンダ勢は予選で8位となったフランキッティ、10位となった昨年のチャンピオン、カナーンがファイナル・プラクティスでワンツーとなり、レース用のセッティングは万全のようだ。明日は午後1時から決勝レースがスタートするが、201周後にポディウムに立つのはどのドライバーになるだろうか?
昨日、総合8位となったパトリックは、午前のプラクティスで9位のタイムを記録し、午後の予選に挑んだ。8番目に出走した初日のトップ、カストロネベスが暫定トップとなっていた中で、12番目にタイム・アタックを行ったダニカはカストロネベスを上回り、トップに躍り出る。ダニカの初ポール・ポジションに期待がかかったものの、残り3名となった20番目、2年連続チャンピオンのホーニッシュJr.がダニカのタイムを破り、もてぎでの初ポールを獲得した。惜しくも2番手となったダニカだが、参戦4戦目にしてフロントロー・スタートを確定。女性ドライバーによるフロントロー・スタートは、サラ・フィッシャーが記録した2003年のリッチモンド以来となる快挙だ。
2度目のもてぎで10番目にアタックした松浦は、1周目でプラクティスのスピードを大幅に上回る203.552mph(26.8826秒)を記録してみせた。しかし2周目はうまくスピードを上げることができず、最終的に1周目のスピードで予選9位となる。「1周目がいい感じだったので、2周目は捨て身の覚悟でいったんですが、攻めすぎたためか3コーナーで5速から4速にギアがうまく入らず、スピードをロスしてしまいました。最初のタイムを見たときに、『これならポールもいける』って思ったんですが、残念です。でも明日の決勝用のマシンはばっちり決まっていて、これならトップ3も狙えると思います。決勝はイエローのタイミングにもよりますが、かなり自信があるので期待していてください」と笑顔の松浦。結果的に昨年よりも後ろのグリッドとなってしまったが、その表情はとても明るかった。
昨日から「車体の何かに問題がある」と話していた安川だったが、一晩で問題は解決することなく、第3プラクティスでは22位と大きく出遅れる。予選でも197.674mph(27.6819秒)と伸び悩み、21番グリッドになってしまった。「チームメイトのデータを見ると、コーナーではジェフよりも速いんですが、ストレートで何かが抵抗になっているようで、スピードが伸びないんですよ。今回は事情があってTカーは使えないので、これから明日までに変えられるパーツをひとつずつ取り替えるしかないです」と安川。3度目の地元日本でもっとも厳しい位置からのスタートとなるが、「自分の力を最後まで出し切ってトップ5には入りたい」と力強い。前向きな安川を心から応援したいと思う。
午後4時45分に予定されていたサイン会は、予選のクラッシュで進行が遅れたため、5時からに変更。待ちにまったファンがパドックに集合し、お目当てのドライバーからサインをもらうために並び始める。サイン会が始まると、昨年のウイナー、ウエルドンの前には大勢のファンが集まり、長蛇の列があっという間にできた。そして予選で活躍したダニカの列も同様にファンが集まる。ウエルドンの列はL字型に長く並び(写真上)、ダニカにいたってはコの字形(写真下)になるほどファンの列ができた。日本人ドライバーよりも多くのファンが並んでいたような気がする。今日は公式発表によると、22000人もの観客が集まった。