INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第2戦フェニックス【初日】フォト&レポート

<US RACING>

画像

1993年にインディ・ライツでチャンピオンとなり、翌年にA.J.フォイト・レーシングからインディ500にデビューしたハータ。だがこの年のトロントで足を骨折してしまい、5戦走っただけでシーズンを終えることになる。1995年、チップ・ガナッシ・レーシングで再スタートを切ることになったハータは、このフェニックスで初ポール・ポジションを獲得。その後、ラグナ・セカなどのロードコースで実力を発揮したハータだったが、その最初のポールはショート・オーバルだった。今回、偶然にもIRLで初めての予選トップとなったが、「あのときと同じように、ここで記者会見したことを、今でも思いだすよ」とハータ。今からちょうど10年前の1995年、CART最後のフェニックスだった。

画像

第2プラクティスの終了約10分前、カーパンティエがターン2の外側のコンクリート・ウォールに激しく接触。マシンは炎上しながらターン3まで惰性で滑っていった。ターン2外側のフォトホールで撮影していたのだが、カーパンティエのマシンが滑ったと思った瞬間、こちらに向かってきたので慌てて身をかがめた。となりで撮影していたカメラマンはちょうどそのとき画像のチェックをしていたため、なにが起こったかわからずカメラを持ったまま倒れこんでしまった。かなりびっくりしていた。クラッシュしたカーパンティエは、マシンが燃えているにもかかわらず、なかなか出てこなくてちょっと心配になったが、セーフティ・クルーが駆けつけたときに飛び出してきたので一安心した。このセッションの前に行われたインフィニティ・プロ・シリーズでのプラクティスでも2回クラッシュが発生するなど、フェニックスのターン2は毎年、鬼門となっている。

画像

松浦同様、開幕戦でクラッシュに巻き込まれてリタイアとなった安川。2戦目となるフェニックスでの活躍に期待がかかっていたが、午前のプラクティスでは最後尾となる。「今回から新しいダンパーを使用していたのですが、マイナーなトラブルがあって、走り始めるとハンドリングにかなり大きな影響が出てしまいました。セッションが終わってからそのトラブルに気づき、午前のプラクティスはまともに走れないで終わってしまいました」と安川。遅れをとってしまった安川は午後のプラクティスで挽回に励むが、オープンテストの時のセッティングで走行したものの15番手に留まった。しかし予選では2つポジションを上げ13位に。「プログラムが大幅に遅れた割には、予選の結果は悪くなかったと思います。18番手くらいだとすぐに周回遅れになるので、ちゃんとトップグループについていけば、なんとか上位の方で争えると思います」と初日を振り返る。レースについては「13番手からのスタートですけど、ギャンブル的な作戦でいっても、いいかなと思います」とコメント。フェニックスは変形型のショート・オーバルで、テクニカルなコースだ。オーバーテイクは難しいため、ポジションを上げるのは至難の技と言える。ピット・ストップでポジションアップし、ギャンブル的な作戦でトップに立てなければ、グリット後半からのスタートではなかなか優勝することが出来ない。明日のレースで大逆転勝利を演じることができるだろうか?

画像

今年から2日間の開催となったフェニックス。初日に2回のプラクティスと予選が行われるため慌しい一日となった。朝から曇り空となり、Tシャツでは肌寒く感じる中で第1プラクティスが始まった。第1グループでの走行となった松浦は、このセッションで13番手となり、午後のプラクティスでは10番手にポジションアップ、総合で12番手となった。「プラクティスではいいセッティングを見つけることが出来ました。タンクが軽くなった状態で新品のタイヤで走行したら、凄くハンドリングも良くなって予選も期待していたんですけど・・・・・・」と松浦。しかし予選では15位と不本意な結果となった。「予選では思った以上にスピードが出なくて。でも、フルタンクのときのセッティングが凄くいいのでレースは期待できます。今年のチームクルーはタイヤ交換も早いし、ピット・ストップでも順位を上げていきたいですね」。前戦のレースでは6番手を走行していた松浦だが、残念ながらクラッシュでリタイアとなった。今回こそ上位でのフィニッシュを期待したい。