INDY CAR

トニー・カナーンが今シーズン2勝目


今シーズン最初のナイトレースとして開催されたIndyCarシリーズ第5戦ボンバーディア500は、Honda Indy V-8搭載ダラーラを走らせるトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)が今季2勝目を挙げた。カナーンの後方僅か0.2578秒で2位となったのもHonda Indy V-8搭載のダラーラに乗るダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)だった。第3戦もてぎで1-2フィニッシュを飾り、第4戦インディ500でトップ7を独占したHondaは、第5戦では200周のうちの197周をリードし、1-2フィニッシュを達成。マニュファクチャラーズポイント・トップの座を堅持した。
トニー・カナーンが今シーズン2勝目
Hondaは5戦4勝でマニュファクチャラーズポイント・トップを独走

Honda PRESS RELEASE
▽2004年6月13日
決勝日:6月12日(土) テキサス・モーター・スピードウェイ:全長1.5マイル 天候:晴れ時々曇り気温:31℃
今シーズン最初のナイトレースとして開催されたIndyCarシリーズ第5戦ボンバーディア500は、Honda Indy V-8搭載ダラーラを走らせるトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)が今季2勝目を挙げた。カナーンの後方僅か0.2578秒で2位となったのもHonda Indy V-8搭載のダラーラに乗るダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)だった。第3戦もてぎで1-2フィニッシュを飾り、第4戦インディ500でトップ7を独占したHondaは、第5戦では200周のうちの197周をリードし、1-2フィニッシュを達成。マニュファクチャラーズポイント・トップの座を堅持した。
シリーズ最大の24度バンクを持つテキサス・モーター・スピードウェイは、全長1.5マイルの超高速オーバルで、前戦のIndy500にも匹敵するパワー・コースだが、木曜の夜に行われた予選でHonda Indy V-8搭載ダラーラに乗るダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)がポールポジションを手に入れた。Hondaにとって開幕戦からの5戦連続ポールポジション獲得である。Indy500でポールポジションからのトップ7グリッドを独占したのに続き、Hondaはテキサスでもスターティング・グリッドのトップ5を占めた。
レースでもHonda Indy V-8はパワー・アドバンテージを保ち、カナーン、Indy500ウィナーのバディ・ライス(レイホール・レターマン・レーシング/Gフォース)、フランキッティがトップ争いを展開。ライスは181周目に他車と接触して無念のリタイアとなったが、カナーンとフランキッティのチームメイト同士が最後のリスタート後の15周で一騎打ちのトップ争いを繰り広げ、カナーンが0.2578秒の僅差で勝者となった。
今回の勝利はHondaにとってIndyCarシリーズでの通算6勝目。今シーズンの第2戦から4連勝による4勝目を挙げた。これらすべての勝利は、すべて1-2フィニッシュか、それ以上の成績によるものとなっている。今回はマニュファクチャラーズポイントで3位につけていたシボレーがランキング2位のトヨタよりも上位でフィニッシュしたことから、Hondaのポイントリードは第4戦Indy500終了時点の6点から11点へと広がった。
松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/Gフォース)は、予選4位からスタートしてトップグループでの戦いを続け、98周目から8周に渡ってトップを走った。しかし、140周目にピットストップを行ってコースに復帰したところで燃料系のトラブルが発生し、残念ながらリタイアとなった。
今シーズン最初の2勝目を挙げるドライバーとなったカナーンは、ポイントを210点へと伸ばし、ランキングトップへと返り咲いた。ランキング2位にはもてぎウィナーのダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/ダラーラ)がつけている。
●トニー・カナーン(決勝優勝)
「2列目からのスタートは本当に嬉しい。コーナーでの走り方を研究した結果だと思 います」「レース序盤はダリオ(・フランキッティ)とバディ(・ライス)との戦いだった。しかし、その時点で今日の自分のマシンが勝てる力を秘めていることを確信した。そこで、早めにトップに立ってレースをリードすることを決意した。ペースを自分でコントロールしようと考えたのだ。スタートからゴールまでハンドリングは最高だった。トップを走り続けることでトラブルを避けることができると考え、その作戦は正しかった。今シーズンはアンドレッティ・グリーン・レーシングの誰かがポールポジションからスタートした時、我々のうちの誰かが勝利を飾って来ている。我々のチームワークが期待する通りに機能していることの証明だ」
●ダリオ・フランキッティ(決勝2位)
「1-2フィニッシュというアンドレッティ・グリーン・レーシングにとって素晴らしいリザルトとなった。最後のリスタートはとてもうまく切れ、トニー(・カナーン)をパスすることもできそうだった。しかし、そこまでのバトルを戦う中で、自分のマシンがトニーに対抗するだけのスピードを持っていないとわかっていたので、彼のすぐ背後につけて3位以下を突き放すことに務めた。そして、ゴール前の戦いは考えた通りになった。今日の僕のマシンは完璧だった」
●エイドリアン・フェルナンデス(決勝5位)
「今回のレースで僕は本当に多くの経験を積むことができた。非常に激しい接近戦が続き、スポッターのジェフ・マッコームに頼ってマシンを走らせていた。彼の的確な指示があったからこそ、今日のレースを5位でゴールすることができたと思う。我々のチームはピットストップも素晴らしかった。最後のピットストップではスコット・ディクソンと接触し、ダメージのチェックとタイヤ交換のためにもう一度ピットに入らなければならなかったが、満足の行くレースとすることができた」
●松浦孝亮(決勝16位)
「残念ながらトラブルが出てしまいましたが、勝てるレースになっていましたね。悪くても3位以内には入れていたと思います。13位からトップまで自力で上がって行くことができていました。それだけに、トップを走ったのは本当に気持ちが良かったです。オーバーテイクのできるマシンだったし、抜かれないマシンにもできていたと思います。自分の持っている力を100パーセント出し切れたレースでした。今回は運が無かっただけだと思うので、残り11レースで最低でも1回は勝ちたいと思います。次のレースでまた頑張ります」
●和田康裕 HPD社長
「いいレースでした。リスタートの競り合いを始めとして、ハラハラ、ドキドキが盛りだくさんで、見ているファンの人たちは本当に楽しめたことと思います。ペンスキーなど、強力なチームはさすがにキッチリと上位までポジションを上げて来ましたが、アンドレッティ・グリーン・レーシングが彼らを上回る見事な戦いぶりを見せてくれました。4連勝での4勝目を挙げることができたこと、そしてマニュファクチャラーポイントでのリードを広げられたことを嬉しく思います。残念だったのは、松浦選手が燃料系のトラブルでリタイアしたことでした。彼はスタートから良いポジションを保ち、接近戦での戦い方もレースを重ねるごとに成長しています。それだけにエンジンにトラブルが出てしまったのは申し訳なかった。今日出たトラブルは原因もすでにわかっていますので、それを封じる対策をすぐさま施します。次のリッチモンドは0.75マイルのショートトラックで、エンジンの使い方はインディやテキサスとはまったく異なり、アクセルのオン、オフが多くなるため、中速でのパワーを太くするための開発を現在進めています」
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