＜US-RACING＞
■ボウデイがコースレコードを樹立して、2年連続ポールを獲得
土曜日に入って急遽従来の予選ルールに戻された最終予選で、金曜日暫定ポールのボウデイが前日のタイムを上回る73.915秒で昨年に続きポール･ポジションを獲得した。フロントロー2番手は、最後までボウデイとポール争いを繰り広げた地元メキシコが期待を寄せるドミンゲス、3番手にはルーキーのウイルソンが入った。この最終予選ではボウデイ以下上位6名のドライバーが、昨年のコースレコードタイムを凌ぐタイムをマークしている。
■プラクティス2：ボウデイが最速タイムを更新してプラクティストップ
土曜日に入り、急遽予選方式が従来のルールで行われることとなった。金曜日に施行された新ルールは、本来観る側を飽きさせないようにするためのものであったが、期待ほどその効果が現れなかったため、オープン･プラクティス→インターバル→タイムアタックの従来方式に戻されることになった。
午前10時、グリーン･フラッグが振られて75分間のプラクティスがスタート。5分が経過したところで、ハバーフェルドが単独スピンしたためままレッド･フラッグ。2分後に再開となりカーパンティエが77秒台でトップに立つが、10時13分にターン2でラビンがスピンしてマシンをストール、2度目のレッド･フラッグとなる。
午前10時15分、グリーン･フラッグでプラクティスが再開した時点での順位は、ジュンケイラ、カーパンティエ、ハンター-レイ、ラビン、フィリッペ。しかしそこからの5分間で上位3台はボウデイ、トレイシー、セルビアへと入れ替わる。このあとトレイシーが一時トップに立つが、ボウデイが75秒台へとタイムを更新して再びトップへ。
開始から27分、スペラフィコがターン10で単独スピンしたため3度目のレッド･フラッグ。トップ5はボウデイ、トレイシー、ジュンケイラ、ウイルソン、ハバーフェルド。グリーン･フラッグでプラクティスが再開したあとも、ボウデイのトップは変わらず、ウイルソンが3位に上がった。
残り時間が23分となったところで、ジュンケイラが75.301秒でトップタイムを更新。セルビアも3位に上がる。午前10時58分、今度はトレイシーがターン4で単独スピンしてストール。レッド･フラッグ提示でトレイシーは“8分間ペナルティー”を科せられる。11時を廻りグリーン･フラッグ。しかし残り7分のところでカーパンティエがターン2付近でスピンを喫してストール、5回目のレッド･フラッグとなった。
終了まで5分のところでグリーン･フラッグ。予選前最後の調整を済ませてコースインしたボウデイが、午前11時15分に出されたチェカード･フラッグと同時に、74.969秒とただ一人75秒を切るベスト･タイムをマーク。コースレコードに迫るタイムでトップの座を維持したままプラクティスを終えた好調のボウデイに続き、チームメイトのジュンケイラが2番手。以下ウイルソン、ドミンゲス、カーパンティエの順となった。
■最終予選：自らのタイムを更新したボウデイが2年連続ポール･ポジションを獲得
従来どおりの予選に戻され、まず15分間のオープン･プラクティスが行われたあと、10分間のインターバルを経て35分間の予選タイムアタックが行われる。ちなみに金曜日の第一予選でトップを取ったボウデイは、ボーナス･ポイントこそ獲得したものの、従来のルールでは約束されていたフロントロー･ギャランティーは、今回ない。
午後1時45分、グリーン･フラッグを合図に予選前のオープン･プラクティスがスタートした。この15分間のセッションで、ドミンゲスがコースレコードに更に一歩迫る74.855秒の最速タイムをマーク。予選タイムアタックでないためこの好タイムは公式記録とはならないが、このあとに続く予選に向けて、地元のファンに大きな期待を与える走りをみせた。トップのドミンゲス以下の順位はヴァッサー、ハンター-レイ、ゴンザレス、カーパンティエ。
10分間のインターバルを挟み午後2時10分、35分間の最終予選タイムアタックがスタートした。ウイルソン、ジョルダイン、マルケスの3台が先陣を切ってコースインする。序盤から積極的にタイムを出したのはウイルソンで、76秒台から75秒台と周回を重ねるごとにタイムを短縮。開始から6分が経過したところでは74秒台を連発し、ついには74.838秒のコースレコードを記録してしまう。
予選タイムアタック開始から10分が経過した時点でも、ウイルソンのタイムは2番手以下に1秒以上の差がある。午後2時26分、ようやくドミンゲスが74.631秒でコースレコードを更新して暫定トップに立つ。この辺りからトップの入れ替わりに激しさが増す。まずボウデイがすぐに74.516秒で暫定トップに立つと、すかさずドミンゲスが74.343秒でこれを凌ぐ。しかしボウデイもこれに負けじと、74秒を切る73.915秒とタイムを更新する。
更なるタイム短縮を目指したドミンゲスは、勢いあまってターン12のウォールにヒット。マシンの右フロントにダメージを負ってしまいコース上にストール。午後2時29分、ここで予選は赤旗中断となる。この時点でのトップ5は、ボウデイ、ドミンゲス、ジュンケイラ、ウイルソン、トレイシーのオーダー。
5分後にグリーン･フラッグが振られて予選が再開された。ウイルソンが74.345秒で3番手に躍進するもトップ2のタイムの更新はない。予定の残り時間が3分を切った時、フィリッペのマシンがスローダウンしてコース上に停止。レッド･フラッグが提示された直後、チェッカード･フラッグが提示されて予選は終了。これでボウデイが昨年に続く2年連続のポール･ポジションを獲得することとなった。
6番手のトレイシーまでが昨年のコースレコードを凌ぐタイムを記録。唯一73秒台をマークしたボウデイは、2番手のドミンゲスに0.428秒の差をつけるタイムを、アタック5周目で記録した。今シーズン最初のポール･ポジションで二年連続の快挙。3番手にはルーキーのウイルソンが入った。
明日の5月23日（日）は、午前11時から30分間のウオームアップ走行が行われ、午後3時に72周の決勝レースがスタートする。