<US-RACING>
■第2プラクティスはブレック&フォード/ローラが躍進、初日のトップに
24度だった午前のセッションから、28度まで気温が上昇したテキサス・モーター・スピードウェイ。2回目のプラクティスは午後1時30分にグリーンフラッグとなった。午前中に各マシンが走り込んだことによって、路面のグリップはより向上しており、さらなるタイムアップが期待される。
まずセッション開始10分後、アンドレッティが23.215秒をマークしてこのセッションのトップタイムを記録。これにディクソンの23.401秒、ハータの23.551秒と続く。さらに10分が経過した1時50分、午前のセッションでトップタイムを出しているカナーンが23.124秒を記録し、午後のトップの座は早くも入れ替わることに。2番手の座には23.181秒を出したトレイシーが浮上してきた。
途中、コース上の破片を回収するためのイエローコーションを挟み、セッション開始から30分が経過したところでのトップタイムはカナーン(23.124秒)、これにトレイシーとパピスが同タイム(23.181秒)で続く。
2時4分、トレイシーが23.019秒をマークしてタイムがようやく更新され、カナーンをトップの座から引きずり降ろす。その後カナーンとパピスもタイムアップを図るが、トレイシーのタイムは破られないままセッションが展開していく。
開始から40分が経過した2時14分、コース上にはゴミや破片が目立つようになり、コースはクリーニングのために再びイエローコーション。セッションは2時25分にグリーンフラッグとなって再開。トップタイムは依然としてトレイシー、これにカナーン、パピスらが続く状況だ。
トップタイムが更新されないままセッションは中盤へ突入するが、2時30分になってブレックが午後のセッションで初めて23秒を切る22.917秒をマークして一気にトップへと躍進。ブレックに続くのはトレイシー(23.019秒)とカナーン(23.021秒)だ。
トップのブレックはセッション開始から70分が経過した2時40分に、22.821秒を記録してさらにタイムアップに成功、非公式ながらトラックレコードを更新することになった。一方、2番手のトレイシーも23秒を切る22.936秒をマークしてタイムを更新。3番手にはルーキーのディクソンが22.945秒を出してジャンプアップ。インディライツ・チャンピオンの意地を見せる。
その後、一時ポジションを落としていた午前のトップ、カナーンが22.912秒をマークして2番手へとアップ。しかしブレックのトップタイムは未だ破られないまま、セッションは終盤へと突入する。終了まで残り5分、3時10分時点でのトップ3はブレック(22.821秒)、カナーン(22.912秒)、そしてトレイシー(22.936秒)だ。
セッションも大詰めとなった3時14分、懸念されていた大きな事故もなくこのまま終了かと思われた直後、グージェルミンがターン2外側のコンクリートに激突。グージェルミンのマシンはバックストレートを横切りターン3まで到達、内側のコンクリートウォールに叩きつけられながらスピンし、ターン4地点でようやくストップした。幸いにも意識がはっかりしていたグージェルミンはセーフティクルーによって直ちにCARTのモービル・メディカル・ファシリティへ。その後病院へと搬送され、レントゲンなどの精密検査が行われる。
セッションはこのクラッシュによるコース整備中に、規定時間に到達することが確実となり、3時14分時点でチェッカードフラッグ。トップタイムはセッション中盤にブレックが記録した22.821秒、これにカナーンの22.912秒、トレイシーの22.936秒らが続く結果となった。また瞬間最高スピードではフランキッティが238.96マイル(382.236キロ)を記録している。
バンク角が24度と、CARTにとっては未経験ゾーンだったハイバンクで、初めて繰り広げられた今日のプラクティスセッションは、トップ5のドライバーが23秒を切るタイムを記録。トップタイムから0.5秒以内に18人、1秒以内には35人ものドライバーがひしめき合う結果となり、期待どおりの激しい僅差の争いとなった。
エンジンマニュファクチャラー別では、依然片バンクターボを使用していないフォード(午前中に6位が最高)がトップの座を奪い、ホンダが2〜3番手、トヨタが4番手、その後にはフォード、トヨタ、ホンダ、フォード、トヨタ、ホンダの順でトップ10が占められ、3社とも全く互角といっていい展開だ。シャシー別ではローラがトップで、以下6、8、9番手を確保。レイナードは2〜5、7、10位とこちらも全く互角といっていい状況だ。
日本期待の中野は27位、高木は24位という結果だが、両者ともにトップから1秒以内に付けており、予選セッションでの奮闘に期待したいところ。