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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第15戦 バンクーバー【プラクティス2】レポート

<US-RACING>
例年以上に寒い気候となったバンクーバーだが、2日目の土曜日も朝から14度しかなく、秋の気配が漂う。空は厚い雲が覆い、時折小雨がぱらつくもののプラクティスが始まる10時前には止み、路面コンディションはドライで路面温度は15度。ポールポジションを決める前の最終予選が、いよいよスタートした。

開始直後、ガルシアJRがターン7でスピンしたためにレッドフラッグとなり、10時6分に再開。しかしまたそのすぐあとにモレノがターン1でスピン。タイヤが暖まりにくく、非常に滑りやすい路面のようだ。開始から10分が経過した時点で、トップはダ・マッタの63.668秒。フランキッティ(63.956)、トレイシー(64.318)と続く。

10時15分にターン7でトップのダ・マッタとパピスが軽く接触するが両者ともそのまま走行を続ける。そのあとに今度はアンドレッティとフェルナンデスが接触。アンドレッティの右フロントウイングがダメージを負い、そのままピットインを余儀なくされる。10時20分の時点ではモントーヤが61.593秒でトップ、2位は62.239秒のド・フェラン。

開始から30分が経過した10時30分、ダ・マッタが61.296秒を叩き出してトップ奪回。2位はモントーヤでタイムは変わらず、トヨタ勢が序盤のセッションで上位につけている。3位はメルセデスのカナーンが61.953秒で続く。

なかなかタイムを上げられない中野は10時41分にターン1でコースアウトを喫するが、マシンへのダメージはなく、そのままコースへ復帰。だが同じ場所で今度はパピスが突っ込み、レッドフラッグ。フロント周りにダメージを負ってしまった。

たまに雲の切れ間から晴間がさすものの、相変わらず雲が多く、気温もなかなか上がらないまま1時間が過ぎた。午前11時になると、昨日暫定ポールを獲得したフランキッティがトップに躍進。タイムは61.226と昨日予選で記録した61.067秒にわずかに及ばず。依然好調のようだ。

それまでのトップだったダ・マッタは61.250までタイムを上げ、フランキッティに肉迫。3位はカストロネベスの61.501秒。11時3分に黒澤の代わりにエントリーしているバロンがターン12で突っ込み、レッドフラッグとなる。バロンのフォード・ローラはフロント部分にダメージを負ってしまった。

セッションも残り8分となったところでグリーンとなったが、昨日のプラクティスでレッドフラッグの原因を作ってしまったフェルナンデスとダ・マッタはペナルティのためにコースに復帰できず。そのままプラクティスを終えることになる。11時15分の終了まで残り5分を切った時点でも、トップ3の順位は変わらず。

11時13分、カーパンティエがターン10Aで、バッサーがターン7でスピンしたためにレッドフラッグとなり、そのままチェッカードフラッグ。結局トップ3の順位は変わらなかったが、1秒以内に13台が入る(昨日のプラクティスは7位までが1秒以内、予選は12位までが1秒以内)など、相変わらず混戦が続く。

いままでのすべてのセッションでトップだったフランキッティ&ホンダが、このままポールポジションを獲得するだろうか。今日になった調子を上げてきたダ・マッタ、モントーヤなどのトヨタ勢も気になるところである。