<US-RACING>
■長いストレート後の逆S字が鬼門 とくにスタート直後は注目だ
微妙なアップダウンが多く、コーナーも実にバラエティーに富んだ、CARTシリーズで最もテクニカルなサーキット。路面がコーナー毎に右に左にうねっている嫌らしさもあり、マシンの荷重がパッと抜けてしまうような部分も随所に見られる 。
各ドライバーの微妙なアクセル・コントロールなどのテクニックに注目したい。また、ステアリングをストレートに保っていられる場所が短く、同時にシフトチェンジも頻繁に行わなくてはならない。
■プレビュー
コースのどこを走っていても気の休まる時がない上、レースの行われる真夏の暑さも手伝って、ドライバードライバーにとって体力的に最も厳しいサーキットといえる。終盤にバテるドライバーもいるので、最後まで勝負からは目が離せない。
チーム・ペンスキーがフロントロウを占める形でスタートされるFedExチャンピオンシップシリーズ第13戦“Miller Lite 200”。予選では5人のドライバーが65秒代のタイムを記録、果たして決勝レースはどのような展開となるのだろうか?
ポールポジションから決勝レースに挑むジル・ド・フェランは、前回のロードコースのレースであるポートランド戦で優勝を飾っており、今回の優勝候補筆頭の一人だ。65.347秒のタイムで今シーズン3回目のポールポジション獲得となったド・フェランは“今、全てがうまく噛みあっているよ、ここにいるクルー、イギリスでマシンを開発するエンジニア、そして特にホンダがチームを大きく前進させてくれた。ここミド-オハイオでのホンダエンジンはベストだね”と、ロードコース2連勝に向けて、準備万端の様子だ。
65.362秒で予選2位に入ったチームメイトのエリオ・カストロネベスも、予選まで順調なマシンの仕上がりを見せている。“ロジャーとクルーたちはとにかくベストの結果を出そうと何でもしてくれるんだ。ボクは今までペンスキーのように体制の整ったチームは見たことがないよ”とチームの状態をコメント。
さらに3番グリッドにはダリオ・フランキッティが入っており、ホンダエンジンが予選トップ3を占めることとなった。
そして65.806秒のタイムで4番グリッドに入ったのはルーキーのケニー・ブレックだ。ブレックはは“初めてのミド-オハイオで4番グリッドを得られたのは上出来だよね。ここでは7年前にバーバー・サーブシリーズで走ったことはあるけど、ほとんど覚えてなかったからね、6月に行ったテストの時には本当に苦労させられたよ。でもボクがラッキーだったのは、経験あるチームのクルーにいろいろと助けてもらったことだよ。おかげで決勝レースをいいポジションから戦うことができる。レースは何が起こるか分からないけど、ボクのマシンは好調のペンスキーと戦えるポテンシャルを秘めていると思うよ”とコメント。
5番グリッドから決勝レースに挑むのはクリスチャン・フィッティパルディだ。シカゴ戦のプラクティス中にクラッシュして欠場を余儀なくされたフィッティパルディは、今回ローラ勢の中で最も好調な走りを見せ、65.962秒で5番グリッドからレースをスタートさせる。“ミドオハイオでの今日のマシンはここ数年のボクがドライブした中でもベストだね。それだけに決勝レースではいいレースができることを期待したい。プラクティスセッションから最終予選までにボクは常にトップ5以内のタイムをマークしてきたから、いいポジションでフィニッシュできると思う”とコメント。
現在総合ポイントでトップのマイケル・アンドレッティは8番グリッドからのスタート。
エンジンマニュファクチャラー別に予選グリッドを見ると、トップ3がホンダ、4〜6位にフォード、7位にトヨタが入り、メルセデスベンツは13位が最高という結果になっており、ホンダエンジンの通算50勝目に期待が掛かっている。
シャシー別には1〜4位をレイナードが独占、ローラは5位が最高位となっており、予選までの状況ではレイナード勢が有利なようだ。
ロードコースのミド-オハイオで各ドライバー、どのようなレースを見せてくれるのだろうか?
決勝レースはまもなくスタート!
●マイケル・アンドレッティのコメント
現在総合ポイントでトップのマイケル・アンドレッティは、8番グリッドからのレーススタートとなる。ここミド-オハイオで2回の優勝(90、91年)を飾っているアンドレッティは、「クリスチャンはよくやったね。ボクも予選でトップ10に入ることができてとてもハッピーだよ。決勝レースでジル(ド・フェラン)はとても手強い相手になると思う。ここミド-オハイオはパスするのがとても難しいからピットストップがレースの行方を左右する大きなポイントになると思うよ。決勝はトップ5圏内を目指して戦っていきたい」とチャンピオンシップに向けて着実にポイントを稼いでいきたいようだ。