<US-RACING>
全20戦で行われる今シーズンのフェデックス・チャンピオンシップ・シリーズも、このトロントで第10戦目を迎えた。シリーズの折り返し点とも言うべき今回のレースは、トロントのダウタウン近郊のエギジビジョン・プレイス周辺に仮設された1.755マイルのストリートコースが舞台となる。
市街地コースならではのバンピーな路面は、アスファルトの途中からコンクリートに変わって急激に滑りやすくなるなど、難しいコーナーが多い。昨年はストリートコースを得意とするフランキッティが優勝し、チームメイトのトレイシーとともにワンツーを獲得。ポールポジションはド・フェラン(57.143秒)といった具合にホンダ勢が大活躍した。
気温27度、曇り時々晴れといった天候の中、午前10時30分からプラクティスがスタート。開始早々カストロネベスがトップに立ち、モントーヤ、モレノがそのあとに続く。10時47分に黒澤がターン1でスピンし、赤旗中断。マシンにダメージのなかった黒澤はCARTセーフティクルーの押しがけでエンジンを始動し、ピットに戻る。
30分が経過した時点での上位は、アンドレッティの59.568秒を筆頭に、モントーヤ(59.621秒)、カストロネベス(59.7272秒)と続き、1時間後にはアンドレッティのチームメイトであるフィッティパルディが59.124秒でトップ。アンドレッティが59.318秒でその後に続き、カストロネベスが59.347秒と僅差で3位。
セッションも残り30分をきった11時34分、前戦クリーブランドの覇者モレノがターン1でスピン。そのすぐあとにフィッティパルディが唯一58秒台に入る58.856秒を出し、終盤に向けて各ドライバーが最後のアタックに出る中、ハータやカストロネベス、黒澤らが続けてターン1で外側のコンクリートにマシンをブラッシュさせる。
白熱したプラクティスも、残り1分となったところでブランデルのマシンがターン2で止まってしまったためにここでセッションは終了。トップはフィッティパルディでタイムも変わらず、2位はブレックが58.900秒を出し、3位はフェルナンデスの58.917秒。4位のモレノまでが58秒台に入り、午前中のプラクティスが終了した。
前戦のクリーブランドでマニュファクチャラーズリーダーの座をホンダから奪い返したフォードエンジンが上位を独占。ホンダはド・フェランの5位、トヨタはモントーヤの9位、メルセデスはブランデルの12位が最高という結果になった。注目の第1回目の予選は午後2時30分から行われる。