今シーズンが終了し、日本はもうすっかり秋といった状況を皆さんも肌で感じているのではないでしょうか。カリフォルニア州トーランスは朝夕こそ肌寒くなってはいるものの、日中は相変わらず青空が広がってます。カラッとした日差しの強い日々が続いているのでね、まだ夏終わってないでしょ? という感じではあります。
ここにいるとね、季節感というものはショッピングモールや小売店なんかのウィンドーで「秋物、冬物ありますよ」といった感じの商品を見たり、ハロウィンのディスプレーが目立ってくると、あー、ぼちぼち秋なんだなって視覚で感じることが多いんですよ。なんか毎年、こんなことを書いているような気がしますが。
ともあれ、シーズンも終わってベスト・ショット&撮影裏話のコーナーも終わったのでね、今後はこのfrom USに力を入れていきたいと思います。シーズン・オフの話題としてお伝えするものがあるかどうか心配でもありますが、旅情シリーズのようにひとつのネタを引っ張ってお伝えするのは得意なのでね、なんとかなるでしょう。
今回は最終戦の決勝翌日に行われた年間授賞式に今年も行ってきたので、そのパーティでの出来事をお伝えしますよ。
THE 2010 IZOD INDY CAR SERIES CHAMPIONSHIP CELEBRATION – Part 1
最終戦を終えた翌日、昨年と同じ場所で開催されることになったインディカー・シリーズの年間授賞式パーティを取材するため、マイアミビーチにある“The W South Beach Hotel”へと向かいました。
場所はマイアミ国際空港から約15分くらいでしょうか。マイアミ・ビーチ沿いにあるその高級ホテルは、なんだか今回も来ちゃいけないところに来ちゃったなって言う場違いな雰囲気を僕らに与えてくれます。
そんな場違いな感じを察してか、今年はなんと日本では馴染み深いキャラクターがお出迎えしてくれましたよ。
ハロー・キティちゃん噴水です。その小さな両目から申し訳なさそうに、そして寂しく、噴水とはまるでいえないくらいの水、いや、涙が溢れ出ていました。確か似たようなキティちゃんアートをニューヨークのMoMAの近くでも見たなぁ、なんて懐かしく思いつつ、後ろ髪引かれながら午後8時を回ったので開場となったプールサイドへ侵入。取材を開始しました。
会場にはすでに多くの関係者がプールサイドに集まっています。実際のところ会場内は照明が少なく、このようにフラッシュを最大発光させないと全貌は把握できませんよ。
今年のステージは昨年と趣を変え、なんとプール上に設置されていました。贅沢でありながら、なんとも涼しげな演出です。
会場内では軽いおつまみ的な食べもの、そして飲み物が用意されています。シリーズ主催のパーティなのでね、もちろん、ここぞとばかりに皆さん、食べて飲んでといった感じですよ。
そうこうしているうちに、いよいよ授賞式が開始。インディカー・シリーズCEOのランディ・バーナードの挨拶が始まりました。
今年も全マシンにエンジンを供給したホンダに、マニュファクチャラー・レコグニション・アワード(功労賞)が授与されました。今年その賞を受け取ったのはHPDテクニカル・ディレクターのロジャー・グリフィスです。
トニー・レナ・ライジング・スター・アワードを受賞したのは、女性ドライバーでルーキーらしからぬ走りを見せたシモーナ・デ・シルベストロでした。彼女はほんとね、ロード・コースでの速さは男性ドライバーにも負けず劣らず。ダニカ・パトリックの次に優勝する女性ドライバーは、彼女なんじゃないかなと思っています。
今年のルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞したのはアレックス・ロイドでした。アレックスは武藤英紀がインディ・ライツ・シリーズに参戦していた時のチャンピオンでして、今年やっとデイル・コイン・レーシングからフル参戦を果たしました。今年ルーキーだった26歳のアレックスですが、もう結婚していてすでに2人の子供がいるんですって。すごいですね〜。来年もがんばって3人目を、あ、レギュラー・シートを獲得して欲しいです。
日本勢では佐藤琢磨が参加していました。今シーズンのインディ500で大クラッシュしたマイク・コンウェイが元気になって授賞式に出席していたのを発見した琢磨は、この機会にゆっくりと話ができたようでした。
いよいよランキング・トップスリーの授賞となるのですが、その様子はまた次回に。チャンピオンとなったダリオ・フランキッティのスピーチ後に、今年も起こった悲劇というか喜劇をお伝えしますよ。