インディカー第2戦ロングビーチのレースが終わり、一段落したところですが、改めて思うのはやはりロングビーチは良かったということですかね。会場の雰囲気、レースの内容はもちろん、取材する立場としても家から唯一、クルマで通うことができるというのがなによりうれしいことです。
飛行機、ホテル、レンタカーの予約はしなくていいし、面倒なパッキングと移動もしないで済みますからね。それに夕食は行き慣れた地元の日系レストランで、定食をはじめ、そば、うどん、ラーメンなどが普通に食べられるし、家のベッドで寝ることができますから。近場のレースはいいなぁと実感したわけです。
実感といえば、ビンセント・トーマス・ブリッジと呼ばれる大きな橋を渡って、ロングビーチのダウンタウン、そしてサーキット会場に向かうわけですが、その道中で視界に飛び込んでくる大きな港街の光景を久しぶりに見ると、ロングビーチに来たなってしみじみ感じました。昨年は来られなかったし、懐かしさもあるのかわかりませんが、そう思えるコースってそんなにないですね。
US-RACINGでもこの雰囲気が伝わるようにフォト・レポートなどで努力してはいますが、百聞は一見にしかず。ロングビーチで行われるこのレースの持つイベントとしての華やかさ、そして独特の雰囲気は実際に来てみないとわかりませんよ。皆さん、来年のロングビーチ観戦をぜひ、ご検討ください。もれなく評判のレストランをご紹介いたします。残念ながらトーランス界隈の和食しか知りませんけどね。
と、まぁ、近況はこの辺にして、まだまだ続くスイス旅情の続きを。初めて行った国ですからそう簡単には終わりませんよ。
無事、サン・ピエール寺院の古代遺跡探索から生還した僕は、今度はジュネーブ旧市街地の探索だと、地図を見ながら歩き出しました。
すると、なにやら壁画のあるところへ出くわしました。そこには中世の時代にでも使われたのか古い大砲が置いてあります。僕のように観光している人たちが珍しがって記念撮影をしていますが、写真のような感じで男性がおどけたポーズを取るのは世界共通ですな。キャプションを書くなら間違いなく“俺の……”ってな感じでしょう。俺の先はあえて書きませんよ。
さすがに一人じゃできねぇーなって、ちょっと横目で見ていると、今度は狭い路地で僕の目の前を小さな機関車が通っていきます。“1887”って車体に書いてあるので、その当時に製作されたものなのでしょうか。今では観光客を乗せて、ジュネーブの旧市街地を案内しているようです。これに乗れば探索も楽か? なんて思ったりもしましたが、多分、観光地の説明が理解できないだろうなって思ったので見送りましたよ。
なんかの博物館かな? って思って入ったその館は、ジュネーブ旧市街地でも最も古い邸宅のタベル館でした。入場料も無料でしかも日本語のちょっとした説明ガイドもありました。ガイドに書いてあったことをなんとなく思い出すと、この館の主は中世時代、武器の商人などをして富を稼いだようです。その当時の骨董品の数々や武器などが展示されていました。もし僕がこのタベル館の主だったら間違いなく“開運! なんでも鑑定団”で鑑定をお願いしているようなものばかりでしたね。もう骨董品をみるたびにひとり「オープン・ザ・プライス」って感じでしたよ。館内は残念ながら撮影禁止だったのですが、撮影できていたら間違いなく“タベル館探索”をお伝えしていたことでしょう。
タベル館では多くの骨董品を見ることができたし、そんな名前だからもう、お腹もいっぱいですってな感じで外に出ました。ちょっと歩くと、大きな公園が目の前に広がります。すると広場でいい大人が集まってなにやら足元を覗き込んでいるんですね。
なんだべ? ってな感じでよく見ると地面に白黒の升目が描かれており、その上には巨大なチェスのコマが置いてあって、それを使ってゲームをしているんです。ちょっと雨が降っていたにもかかわらず、結構なチェス好きが集まっています。これなら体ひとつで公園に行けばゲームが出来るからいいですよね。ただし、かなりの順番待ちになりそうですよ。
旧市街地から若干離れると珍しく近代的なビルを発見しました。古い建物が多いだけにある意味、とても新鮮です。ジュネーブの街中もバスや路面電車が行き交い、交通の便が非常にいいのですが、その分、交差点上空には電線が交差していて、ちょっと見た目的にはうるさく感じますね。古い街の雰囲気がちょっと損なわれている感があります。
そうこうしているうちにショッピング街へとやってきました。なんですか、昨年くらいでしょうか、銀座にも出店して話題になった“H&M”っていうお店を発見しましたよ。ヨーロッパ発信のアパレルメーカーで、アメリカで言う“GAP”みたいな感じだっていう曖昧な情報しか知らないので、これを機会にどんなもんだべって、お店に入ろうと思ったのですが、今日は日曜日なのでお店が閉まっていました。しょうがないのでウィンドー・ショッピングと洒落込みます。
スイスといえば時計。数々の高級時計がこの国から輸出されていますよ。“TISSOT”とう腕時計メーカーは、結構アメリカでも知られていて、ホームステッド・マイアミ・スピードウエイのスタート&チェッカーライン付近のコンクリートウォールにもそのブランド名が書かれています。あと、ダニカ・パトリックのパーソナルスポンサーとしても有名で、ダニカ・パトリック・コレクションなんてありますよ。たいしたもんです。
もうひとつ、スイスといえばチョコレートなんですね? ショッピング街を歩いていると、いろんな種類のチョコがディスプレイされたショー・ウィンドーが多くて、ちょこっとびっくりしました。その土地に来て分かることって多いです。はい。
そりゃそうだっていう話ですが、ある宝飾ブランドの女性用アクセサリーの購買者は7〜8割が男性なんですって。僕的にはその話を聞いたとき女性用のアクセサリーを男性が買って身につけるのか? ってとんちんかんな発想をしてしまったのですが、男性が恋人や奥さんに買ってあげるんですよね。宝飾店には男性の顧客が多いわけだって妙に納得したことがありました。
と、旧市街でウィンドー・ショッピングを楽しんだ僕は、ジュネーブのシンボルとなる噴水“ジェ・ドー”を目指すのですが、レマン湖の畔で僕を待ち構えていたのは噴水ではなく、ある出来事でした。
次回は、スイス旅情のジュネーブ探索、“最大の山場”をお伝えしますよ。