下地処理を行っていきます。前回はバリ取りやパーティングラインを消し、全体的にサンドペーパーを掛けたところまで行きました。その処理が終わったあとに幾つかの場所で、マシンの分割面を表現している溝が埋まってしまったので、今回はこれを彫りなおしていきます。
使うのはハセガワの模型用けがき針です。ペンシルタイプになっており、力の加減をうまく調整できるのでとても使いやすいです。すでに埋まってしまっている溝は、デザインナイフなどでガイドを引き、それからけがき針を当てていきます。この先、塗装の段階に入り、塗料で溝が埋まってしまう可能性もあるので深めに彫っていくようでしょう。
カリカリと彫って行きますが、間違った方向に深い溝が付いてしまうと面倒なことになりますので、あまり力を入れすぎてはいけません。微妙な力で慎重にやっていくのがキーポイントです。この作業もボディ全体に行っていきます。溝が埋まってしまわないようにすることもありますが、深めに彫ることで墨入れが容易になり、仕上がったときの印象をシャープにできますよ。
この作業が終わったあと、表面に付いた削りカスやボディを型からはずすために付けられた離型剤を落とすために、ボディを中性洗剤もしくは離型剤落としで洗っていきます。僕は歯ブラシで削りカスを掃って、フィニッシャーズ製の剥離剤オフで磨いてます。ここまで終わるとボディ本体に関する下地作業はひと段落します。
続いてメタルパーツですが、ボディと同じく離型剤が付いていますので、磨いていきます。こちらは全体を模型用の金ブラシで磨き、バリはサンドペーパーでならすだけで終わりです。プラモデルに比べて確実にパーツの点数は少ないですが、サスペンション周りのパーツは結構な点数なので、時間が掛かるとても地味な作業です。しかし、この作業を怠ると、塗料がのらなかったり、あとで剥離してしまうことがあるので、欠かせない作業です。
今週はここまでです。さて、前回書き忘れましたが、パーツの管理はとても大事です。スペアが手に入らないかもしれないガレージキットの場合、パーツ紛失は致命傷ですからね。僕は写真のようなケースに入れて保管しています。