今季2度目の市街地コース、第3戦ロング・ビーチの初日は2010年のウィナー、R. ハンター-レイがトップでした。前戦のアラバマで今シーズンの初優勝を飾った昨年のチャンピオンは、好調を維持して西海岸へ。第2プラクティスの12周目に1分9秒4224を記録し、2戦連続のポール獲得に向けて素晴らしいスタートです。
「ここは走りこむ事が重要だけど、いくつかアクシデントがあって走行時間が削られたから、リズムにのれなかったよ」とハンター-レイ。それでトップ・タイムを記録してしまうなんて、さすがチャンピオンです。「ロングビーチは大好きなコースで、リズムをつかんで走ると楽しいよ。ついてないのはマイク(コンウェイ)もここが好きだったことだよね(笑)。お互い刺激しあえて良かった。予選に向けての作業がまだいまひとつだけど、土曜の朝までにはなんとかしたいね」
2位に入ったのはなんとM.コンウェイで、今年はこのロング・ビーチにレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからスポット参戦しました。開幕2戦に出ていなかったものの、2011年にここで初優勝を飾った彼は、得意な市街地コースで本領を発揮。ハンター-レイとの差はわずか0.0379秒しかありませんでしたね。
最後のチャンプカーでのレースとなった2008年と、昨年ここで優勝しているW.パワーがトップから0.0942秒差で3位です。2009年から3年連続でポールを獲得している彼、得意としていた前回のアラバマでは不調でしたが、ここでは本来の力を発揮できるか注目しましょう。
開幕戦の市街地コース、セント・ピーターズバーグで予選2位と好調だった佐藤琢磨は、最初のセッションで11周目に1分10秒0180を記録し、3番手と好スタートをきりました。迎えた第2プラクティスでは5周目に1分9秒9197まで短縮し、さあこれからという時に、ギアが入らなくなるトラブルが発生。総合10位で初日を終えました。
「あのまま走っていれば、トップ5にはいけたと思います」と語った琢磨。「セブリングのテストからイニシャルのセットアップを決めてきているんですけど、その後に開幕戦セント・ピーターズバーグの最初のプラクティスで、バランスが自分たちの予想とだいぶずれていたんですね。それをすごくシンプルに直すことができて、セッションを重ねるたびに良くなっていったんですが、そこでヒントを得られました。基本的にタイヤも一緒ですから」
雲ひとつない、カリフォルニアらしい快晴となったロング・ビーチ。93年にここでインディカーの取材を始めた僕にとって、今回が20周年のレースとなります。始めた当時は20年も続けるなんて思ってもいませんでしたが、すべてはここから始まったというか、なんだか少し感慨深いものがありますね。今回は読者レポーターの二人と一緒に取材をしているのですが、初めてロング・ビーチに来た方もいます。まるで20年前の自分を見ているようで、何もかもが新鮮でしたね。もちろん、日本人初優勝が近づいている今も、すごく楽しいですよ! 土曜日の予選、琢磨選手の今季初ポールを期待しましょう!
●総合プラクティス・リザルト
●第2プラクティス・ハイライト映像
●第1プラクティス・リザルト
●第1プラクティス・ハイライト映像