5月17日: みなさん応援ありがとうございました!
もうすでに、バンプデーの結果を見てご存知かもしれませんが、残念ながら第93回インディアナポリス500に参戦できる可能性は無くなってしまいました。みなさんのご期待に応える事ができなくて、ほんとうに申し訳ないです。
スポンサーやチーム・マネージャーのラリー・フォイトとぎりぎりまで粘って交渉を続けましたが、最終的に十分な予算を用意することができませんでした。コンクエストだったらかなり現実的な金額だったのですが、僕のスポンサーの話が決まったのが金曜日の夜10時でしたから、いずれにしろそのタイミングでは間に合わなかったようです。
今年はコースを走ることもできずに終わってしまったので、去年以上に不完全燃焼です。しかし最後まで諦めずに何度もガレージへ行き、チーム・オーナーたちと交渉を続けた末の結果なので、今はレースに参戦することになったドライバー全員を祝福したい気持ちです。
厳密に言うと、まだ可能性は0%ではありませんが、他のドライバーによっぽどのアクシデントがない限り(インフルエンザに感染するなど!?)、レースに出走することはないでしょう。今は頭を切り替え、インディ・ジャパンを100%の体制で戦えるよう、集中したいと思います!
それにしても今年のインディ500は、これまでの7年間で最も大変でした。ここ3年間シートを獲得できたのは、ラッキーだったのかもしれません。去年のリベンジを果たせなかったことは、ものすごく悔しいですが、まだ1年あります。来年のインディ500に向けて、インディ・ジャパンのスポンサー活動と同時進行で、営業活動に取りかかりたいところです。
今回は1ラップもクルマに乗ることはできませんでしたが、スポンサー活動をとおして色々な人や、広告代理店など、来年に向けて協力をしてくれるという人たちとたくさん出会えました。ここまでの活動は決して無駄ではなく、確実にプラスになっているはずです。
スポンサーとして名乗り出てくれたインディアナポリスの実業家とも良い関係を築くことができ、ほんとうにラッキーだったと思います。今回はほんのわずかな差で間に合いませんでしたが、今のご時世を考えると、奇跡だったのかもしれません…。
レースに出れないので結果は同じかもしれませんが、最後まで諦めずにがんばっていれば、必ず希望が見えて来ることをあらためて実感しました。
何よりも毎日ガレージで「シート決まったか?」と会うたびに僕の先行きを心配してくれたファンやメカニックと接していると、インディアナポリスの人々の暖かさを感じます。
インディ500では、やり残していることがいっぱいあるので、絶対にリベンジしたい。やはりインディ500に出ないと、インディ・ドライバーとは名乗れませんからね!
最後に、毎日ブログを読んで応援していただいたみなさんには、心から感謝しています。そしてロジャー安川応援ファンドの方にも、たくさんのご協賛をいただき、ほんとうにありがとうございます!
残念ながら今回はみなさんのお名前を載せたマシンで走ることはできませんでしたが、インディ・ジャパンでは全力で戦うことを誓います!!
すでにドレイヤー・レインボールドのオーナーと交渉して、インディ・ジャパンではマシンに、みなさんのお名前を入れさせてもらうことを約束しました!
インディ・ジャパンまではまだ3ヶ月以上もありますが、引き続き応援よろしくお願いします!
日本でのインディ・カーレースを、一緒に盛り上げましょう!!
5月17日 ロジャー安川
ロジャー安川選手応援ファンドへサポートをお寄せいただいたみなさまへ
このたびはロジャー安川選手に暖かいサポートをお寄せいただき、まことにありがとうございます。
残念ながら安川選手の7年目のインディ500挑戦は、叶いませんでした。しかし彼自身は、今年も精一杯戦ってくれました。
安川選手は毎日広大なスピードウエイのガレージとピットを何度も往復し、交渉や情報収集に駆け回っていました。
そのように多忙な身であるにも関わらず、これまでほとんど知られてこなかったシート獲得までの舞台裏を、毎日詳細にレポート。臨場感あふれるその内容に、一喜一憂された方も多いことでしょう。
今までとは違うインディ500の一面を、みなさんに知っていただけたと思います。ぜひご感想をFans BBSまでお寄せください。
さて、みなさんからお寄せいただいたサポートですが、安川選手がより良い環境でインディ・ジャパンを戦えるよう、体制づくりに活用させていただきます。
今回でこの【インディ500シート獲得奮戦記】は終了しますが、近日中に安川選手の新しいコラム【インディ・ジャパンに向けて】をスタートする予定です。2009年のインディ・ジャパンに取り組む安川選手の舞台裏を再びレポートしていただきますので、どうぞお楽しみに。
また、安川選手の交渉の結果、インディ・ジャパンでドライブするマシンへのお名前(またはハンドルネーム)掲載が可能となりました。こちらに関しましても、今後詳細が決まり次第ご報告させていただきます。
安川選手が万全の体制でインディ・ジャパンを戦えるよう、これからもみなさんの暖かいサポートをお待ちしております。
5月18日 US-Racingスタッフ一同
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5月16日: やっと見つかったスポンサー、しかし…
昨日の夜10時過ぎに、スポンサー活動の手伝いをしてくれているデレック・ウェルマン氏から電話が入り、突然レストランのバーに呼び出されました。
そこにはスポンサーを検討しているという人がいて、急遽ミーティング。インディアナポリスの実業家で、昔からインディ500にスポンサーとして何度も参戦し、実際に優勝経験もある方でした。
最初は雑談から始まったのですが、僕の知らないインディ500の話が聞けて、色々と勉強になりました。ぜひ会社名を知って欲しいところですが、そのあたりに関しては、まだお互いにコンフィデンシャルなので勘弁して下さい…。
その実業家の方にスポンサーシップの話をかなり前向きに考えていただき、予算の半分くらいに関してはOKをもらいました。しかし話をまとめるには、予算がまだ不足しているという状況です。
今日は朝一でコンクエスト・レーシングからメールが届き、「残念ながらブルーノ・ジュンケイラ選手と2台目の参戦契約をした」と知らされました。そうなると、唯一残っているシートはフォイトのみです。
ガレージで必死にラリー・フォイトと交渉しましたが、3台目を走らせるのにはパドル・シフトのパーツなど、最初にかかる経費がたくさん必要だそうで、予算がしっかり集まらないとコミットするのは難しいとのこと…。
あとは最後の神頼みで、IRL社長のブライアン・バーンハート氏に状況を説明しに行きました。今の時点での協力は難しいと言われてしまいましたが、最後にクルマが必要になった場合は、もしかしたら協力してもらえるかもしれません。
昨晩、突如スポンサーが現れ、今日はかなり期待を抱いてサーキット入りしたものの、最終的に話はほとんど進まず、今は凹み気味です。
残るはあと1日。今の時点でフォイトがどういう決断を下すかはわかりませんが、粘り続けるしかありません。
一方、バンプされる恐れのあるドライバーの代役として、お声がかかる可能性もあるので、最後まで諦めずに交渉がんばります!
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5月15日: インディアナポリスの仲間も助けてくれています
昨日の夜は後輩のヒデキと一緒に、食事へ行ってきました。今年のセット・アップの方向性などを聞いて、シートを獲得した時のための情報収集がちょっとだけどできました。
ヒデキのクルマはまだ完璧ではないようですが、チーム内部(特にエンジニアリング・チーム)の流れはだいぶ良くなっているみたいで、決勝は期待できると思います。
予選の時はリアがかなり軽く感じて、ギリギリの所でのアタックだったようですね。本人はリアウィングを寝かした割りにスピードが伸びず、納得いってなかったみたいですが…。
僕は今日も早目にガレージへ入り、まずはラリー・フォイトと話をしました。ドライバーのヴィトー(メイラ)とアンソニー(フォイト?)は二人ともボチボチ調子が良いので、ご機嫌です。
しかし3台目に体制を拡大するには、二人のプログラムが完全に終わるというのが条件なので、とにかく今日と明日の彼らのプログラムが、順調に進むことを祈るのみです。
セッション中はガレージへ30分おきにチェックしに行ったり、ピット・レーンで各チームがどういうセットを試しているのかも見ておかないと。見慣れればひと目見ただけでだいたいのウィング角度や、ダンパーのメーカーはどこを使いっているのか、アンチ・ロールバーを付けているか外しているかなどをチェックできます。
シートを獲得するのも大変ですが、乗れた時にチャンスを最大限に生かすには、コースのコンディションやセット・アップのトレンドなどに関して、常に最新の情報をゲットしておかないといけません。
ガレージまわりの合間を縫いながらメールをチェックし、トロントの広告代理店と2時間おきに連絡を取り合ってスポンサー活動の情報交換をしています。過去2年間インディ500をスポンサードしてくれたホームビルダーのデレック・ウェルマン氏も、インディアナポリス中の知人に連絡をとって、予算を集めてくれています。
彼は2006年のインディ500でスポッター(コース・サイドの最上部からドライバーに周囲の状況を知らせる役目)だったのですが、38歳の若さながら高級住宅の建設会社を経営しています。
2007年は彼のウエルマン・カスタム・ホームズ社がメイン・スポンサーで、2008年はインディアナポリスに本社がある家電製品のチェーン店だったのですが、それも彼が見つけてくれました。
今年は自動車業界が最悪の状況にありますが、それ以上にひどいのがサブプライムローンの原因とも言うべき建設業界で、彼の会社も大変です。そんな状況にもかかわらず、僕のためにあっちこっち駆け回って、粘り強く交渉してくれています。ほんとうにありがたいです。
タイムリミットはあと2日。いや、実際には日曜の夕方までにクルマに乗ってなくてはいけないので、1日半といったところでしょうか。
自分の力を出し切って、なんとかシートを獲得できるようにがんばります!! 引き続き応援よろしくお願いします。
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5月14日: タイム・リミットまであと3日間!
昨夜は嵐が来たかのように、強風と大雨が降ったインディアナポリス。今日からまた走行が開始されますが、先週1週間の走行で積もったタイヤのラバーが雨で流されてしまい、路面は振り出しに戻った感じです。
今日は天気が良くて暖かいので、テストには絶好な日和。しかし先週の涼しいコンディションとはまったく違って路面温度も高いので、先週のセット・アップは無効となってしまう場合があります。
例えば空力バランスで言うと、空気温度が70°F(21℃)を超えると、フロントへのダウンフォースを1%増やさなければならなくなったりします。このあたりの数値に関しては、やはりデータを持っているチームが有利なのは言うまでもありません。
彼らはガレージでクルマをセット・アップする時点でベストなバランスに設定してくるので、最初の周回でバランスをチェックするなどという、無駄な1スティントを減らすことができるのです。タイヤの本数の制限、エンジン・マイレージの制限、そしてテスト・セッション時間の制限などがあるので、いかにテストの時でも時間を有効に使えるかが優勝へのカギと繋がります。
さて、僕は今日もまたガレージに行って交渉再開。どうやら、トーマス・シェクター選手はコンクエストではなく、デイル・コイン・レーシングと契約するみたいなので、残るチームはフォイトとコンクエストになります。
個人的には、フォイトのチーム・マネージャーであるラリーと意気投合しているので、なんとか日曜までに必要最低限の予算を集めて参戦したいと思っています!
しかし他のドライバーのスポンサー獲得次第でシートはなくなってしまうので、ゆっくりしている暇はありません。今の状況を的確に説明して、「とりあえず日曜にはクルマを作って待っててね!」と軽くお願い(←ほんとうは強く言いたいのですが)してガレージを去りました。
他にも、先日クラッシュして脳震盪をおこしたために、ドクターからOKをもらわなくてはいけない、マイク・コンウェイ選手が乗るドレイヤー・レインボールドのオーナーとも話をしました。マイクは明日の午前中に、診断を受けるみたいです。他の選手の不運には期待を持ちたくありませんが、ドレイヤーとは家族のような関係なので、「必要ならいつでも言って欲しい」と伝えておきました。
すでに木曜の走行は終わってしまい、明日と明後日は雨が降る可能性があるみたいです。話が決まったとしても、実際に乗れる時間はちょっとしかありませんが、過去に何度もそんな状況に立たされてきたので大丈夫! ちゃんとクルマのセッティングが決まっていれば、10ラップのプラクティスだけで予選を通過する自信があります!
現に06年と07年もわずか3ラップしただけで、コースを全開で走ることができました。インディアナポリスに関しては、本来なら慎重にスピード・アップしなくてはいけない所ですが、この6年間で様々な状況を体験し、自分なりの有効なセット・アップをたくさん持っています。
もちろん、このスピードウェイをナメてかかると痛い目にあいますが、しっかりと自分の実力をアピールし、決勝のシートを確実にするためには、最初の3ラップに全神経を集中しなければなりません。
どうやら、常に崖っぷちの時の方が、本来のポテンシャルが発揮されるかも!?!
タイム・リミットはあと3日間。全力で交渉頑張ります!!
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5月13日: 期待していたスポンサーを断念…
今日はずっと雨が降ったり止んだり&すごい勢いで雷がなったりで、昨日の天気とは大違い。何だか朝からブルーになっちゃいます。雨が降って、空も暗いとダラダラしてしまうので、気合いを入れ直すために午前中はジムへ行ってトレーニングしてきました。
一昨日の筋トレがけっこう効いていて、まだ若干筋肉が張っていましたが、50分間のウェイト・トレーニングをしました。今日はなるべく、心拍数をあげながら筋トレをしたので、間の休憩はほとんどなし。最後に30分のランニングをし、クールダウン&ストレッチで終わりです。
だいたいレース中の心拍数は120〜180になるので、トレーニング時も似たような心拍数で行うとより効果的です。ランニング中は常にレース中のイメージや予選のシミュレーションをし、色々な走行ラインなどをイメージしながら走っているので、30分はあっと言う間に過ぎてしまいます。
トレーニングが終わり、ホテルの部屋に戻ってからはまたスカイプを使い、トロントにある代理店とカンファレンス・コール。かなりフットワークの軽い人で、色んな所に話を振ってくれています。
話を決めるまであまり時間がないので、今の状態は普通の営業ではなく、トップダウンで交渉しなくてはいけません。だからこそ、エージェントを通して個人的にお付き合いのある企業を探していかないと、なかなか新規でスポンサーを獲得するのは難しそうです。
そしてランチを食べて部屋に戻ると、ショッキングなニュースが…。インディアナポリスの方で提案をしていた例の会社ですが、今回は残念ながら断念することになりそうです。くやしい〜。今はかなり凹んでます。しかしグズグズしていても仕方ないので、早速ほかにも可能性がある所をサーチしています!
チームの状況としては、今日レイホールとオリオール・セルビアが契約したという発表がありました。その他にも、トーマス・シェクターがコンクエストで走るという噂が出ています。そうなると、現実的に残るチームはフォイトと、デイル・コイン・レーシングですね。
しかし、何よりもスポンサーを獲得しないと、話は進まなそうです。レースに出走するためには、遅くても日曜までに決めなくてはいけません。
時間がなくなってきて、厳しい状況になっているのは事実ですが、まだまだあきらめませんよ!!
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5月12日: 気まぐれな5月のインディ・ウェザー
ここ2日間のインディアナポリスの天候は晴天で、肌寒かった週末の気候とは打って変わり、走行するのにバッチリのコンディションとなりました。
インディアナポリスに来て7年目ですが、だいたい走行が無い日に限って天気が良く、実際に走る日は曇ったり、雨が降ったりします。5月のインディアナポリスはどちらかというと雨期なので、常に天候をみながらセッティングのプログラムを煮詰めていかなくてはいけません。
他のコース以上に、インディアナポリス・モーター・スピードウェイは温度や湿度、さらに風向きなどでセッティングのバランスが変わります。昨日まで良かったセッティングが今日になったら全然ダメだっていうことも良くあるので、できる限り走ってデータを収集し、レース・デーがどんなコンディションであっても対応できるようにしておくことが大切なのです。
また、レースも3時間かかるので、2時間経つと温度がだいぶ変わっていますし、路面にもタイヤのラバーが載ってグリップレベルが上がっていきます。このようなレース中の様々な変化への対応も大事です。
さて、今日もトレーニングにはバッチリの気候だったので、まずはホテルの周りを40分ランニング。そのままジムに行き、エアロ・バイクを30分、ステップ・マシンを30分こなし、最後にストレッチです。昨日筋トレをしたので今日は筋肉を回復させる日ですから、ウェイト・トレーニングはお休みしました。
お昼にはトロントにある広告代理店のオーナーと、インターネット電話のスカイプを使ってカンファレンス・コール。色々な可能性を話し合い、彼らはできる限りのことをしてくれると約束してくれました。
一番気になっているインディアナポリスのスポンサーからの連絡ですが、まだ動きがありません・・・。どうやら、もし予選落ちしたらということを恐れているみたいで、なかなかスポンサーシップの話が進まないようです。
クラッシュして予選を走れなかったドーンボス選手もそうですが、どんなトップ・チームであってもアクシデントはつきものです。スポンサーにはそういうリスクもご理解いただくしかないと思います。その会社は2月から日本でもビジネスを開始しているので、その部分でのメリットも感じていただければと思っていますが…。
お昼過ぎにはまたサーキットに行き、IRL社長のブライアン・バーンハート氏と簡単なミーティングを行いました。僕の現状を伝え、交渉中のチームの話についても色々とアドバイスをいただき、最後には「まだまだチャンスはあるかも知れないし、何が起きるかわからないから、乗るスタンバイはしておけよ!」と言ってもらいました。
どちらにしても、スポンサーを獲得しないと難しいかもしれませんが、最後のさいごまで粘ってがんばります!!
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5月11日: レベルが上がった今年の予選
今日は、昨日までの予選を振り返ってみましょう。
印象をひとことで言えば、全体的なレベルが上がっているような気がします。トップ・チームには風洞実験などで研究して作ったオリジナルのパーツや、空力バランスのデータが豊富なので、223マイル以上を超えるマシンができているようです。
一方、ホイールベースのルール変更によって、中位チームと下位チームの差は減ったように感じました。特に221マイルから222マイルの間を走るクルマがたくさんあるところを見ると、予選3日目、そしてバンプデーはかなりおもしろいことになりそうですね。
2週目からの参戦を狙っている僕も、だからこそチーム選びに関しては、よ〜く見極めないと去年のようなことになってしまうかもしれません。今年の予選通過ラインは、最低でも220.5マイルのような気がします。
今日は走行がお休みなので、サーキットで大きな動きはありません。そのためホテルで朝食をとった後に、ジムへ行ってお昼までがっつりトレーニング。この3日間はサーキット漬けだったので、ストレス解消にもなりました!
トレーニング・メニューとしては、エアロバイクで25分かけてウォームアップ。軽くストレッチをしてから筋トレに入り、レースに向けたメニューで1時間ミッチリやりました。
最後に30分のランニングでおよそ6キロ走り、クール・ダウンしてストレッチ。ホテルの側に新しくGold’s Gymができて、なかなか良い施設でした! 身体を動かすとすっきりしますね! レースに向けて体調の方もバッチリですよ〜!!
お昼はスーパーに行き、長い滞在中に必要な洗濯洗剤や日用品を購入。午後一でサーキットに行き、例によって交渉中のチームへの挨拶まわりから始まります。その前にベックモータースポーツに行って僕のシートとヘルメットを引き取り、ドレイヤー・レインボールドのガレージで保管しておいてもらうことにしました。
ひととおりガレージをまわってみたのですが、予選を通った半分くらいのチームはお休みでした。しかしペンスキーはすでにピット・ストップ練習を行っていましたよ。さすが、トップチームは常に先を見て、準備をしていますね!
さて、一番状況が気になっているコンクエスト・レーシングに行き、オーナーのエリック・バシェラート氏と話をしました。エリック自身も元々はドライバーだったので、僕の気持ちをよく理解してくれている感じがします。
グッド・ニュースとしては、クラッシュした1台目の状況とは関係なく、予算が整えば2台目を走らせるつもりでいるみたいです。つまり、スポンサー獲得次第で、コンクエストで走ることができるのです。
その他に、フォイト・エンタープライズのガレージにも立ち寄って、AJの息子ラリーと話をしました。僕がレイホールで走った時のチームメイト、ビトー・メイラ選手が今年走っているのですが、予選で素晴らしいスピードを記録しましたよね。ラリーがマネージャーとなってから、このチームはとても良くなっています。少しでもチャンスが広がるよう、話はしておかないと!
まだ例のスポンサーから連絡はありませんが、早く返事を聞きたくてドキドキしています。しかし話がどう変わるかはわからないので、フェラーリ・チャレンジで僕がコーチをしているチームのドライバーにも連絡。彼はインディアナポリスにあるモータースポーツ業界最大の広告代理店なので、「色々と見つけて下さい」と頼んでいます。
その他にもトロントに事務所がある、F1に幅広く関わっている代理店など、可能性があるところは片っ端からコンタクトをとっています! 話をしないと始まりませんし、状況を聞くだけならお金もかからないので、色んな所にお願いしています。
スポンサー活動はこの3日間が勝負ですね!!
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5月10日: クラッシュが続いて予想外の展開に…
今日は予選2日目。僕にとっては、とても重要な日です。
各チームは今日の結果次第で2nd Weekのプログラムをどうするか検討し、台数を増やすことにするか、断念するかを決断しなくてはいけないからです。特に、僕がいま交渉しているチームで最優先していたコンクエスト・レーシングにとっては、色々と頭の痛いシチュエーションになってしまいました。
なぜコンクエストを最優先にしたのか、その理由ですが、ぜひ一緒にやってみたいエンジニアがいることと、2台目を走らせることになった場合、ウォーカー・レーシングのスタッフが担当してくれるからです。
経験豊富な彼らとなら、時間が無い中でも確実な仕事ができるでしょうし、決勝でも好結果を望めるというのは重要なポイントになります。実際に彼らが仕上げたタグリアーニ選手のクルマを見ましたが、とても良く仕上がっていて、好印象でした。
それにチームメイトとなるかもしれないタグリアーニ選手はベテランですが、インディ500は初めて。チームにとっても、「僕のような経験者がいるのはとても重要だ」とオーナーが言ってくれていて、順調に話が進んでいたのですが…。
なんと、朝の練習走行でタグリアーニ選手がクラッシュ。今日中に予選を通過することができなくなったので、チームが2台目に使おうとしていた2nd Weekエンジン・リース・プログラムの費用を、タグリアーニ選手に使わなければならなくなるでしょう。
それにクラッシュのダメージもひどく、費用もかかりそうなので、交渉していた2台目は難しくなるかもしれません。
今日は他にもクラッシュが多く、タグリアーニ選手の前にはルーキーのコンウェイ選手もやってしまいました。彼は僕が2005年にフル参戦し、今年インディ・ジャパンで走ることになっているチーム、ドレイヤー&レインボールド・レーシングのレギュラーです。
幸いケガはなかったみたいですが、脳震盪をおこしているという噂で、今日の予選に出走できないのではないかという話でした。コンウェイ選手にとっては気の毒な話ですが、彼が走れない場合、チームとしては急いで代りのドライバーを探さなければなりません。
早速チーム・オーナーのデニスに連絡を取り、「もし今日中にクルマを修復して、予選を通過させるドライバーが必要であれば、いつでも連絡ください!」と話しておきました。そうしたら、今度は午後に同じチームで走っているジョン・アンドレッティ選手もクラッシュ。デニスとしては、かなり大変な心境だと思います。
それにしても、今年はシートを探している実績のあるドライバー、そうライバルがたくさんいるので大変です。筆頭は04年のインディ500を制覇したバディ・ライスで、ブルーノ・ジュンケイラ、ダレン・マニング、トーマス・シェクター、他にもジェフ・シモンズやジャック・ラジアなどなど。
実績でいくとさすがにインディ500の覇者にはかないませんが、上記のドライバーより僕が優れているポイントは、インディアナポリスでクラッシュをしたことがないところです。
メカニカル・トラブルでリタイヤした05年以外はすべて、無傷でチェッカーをくぐっているので、このあたりもスポット参戦では重要なポイントになるはず。その上、2週目からの参戦は得意分野ですしね。あまり自慢はできませんが・・・。(笑)
さて、明日はスポンサー候補に提出した企画書を、色々と検討してもらう日です。噂によると、他にも6チームが同じ会社に提案をしているらしいのですが、なんとか僕らのパッケージを選んでくれることを祈っています!!
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5月9日: 現在3チームと交渉中です。ポール・デーのレポートも書いてみました!
今日は昨晩から作成している企画書のやり取りで、現地のスタッフと分担して作業をしていました。メディア・センターで仕事をしているので、極秘情報を周りのメディアさんから見られないように作業するのが大変です(汗…)。
来週から走行ができるチームで、現在僕が交渉しているのは、レイホール、コンクエスト・レーシング、デイル・コインレーシングです。他にもロス・レーシングやヴィジョン・レーシングなど、エントリーをしているチームはありますが、現実的にクルマを走らすことができるのは、最初に述べた3チームだけだと思います。
状況は1時間おきに変わったりするので、ちょこちょこガレージに行って情報収集をしないといけないのも、大変なところです。スポンサーに対しても、どのチームで走ることになりそうだと説明しなくてはいけません。いかなる状況でも良いプログラムになると、スポンサーにしっかり説明をして、説得することはほんとうに大変です。
さて、今日はポール・デーでしたね。上位11台を争う日ですが、トップ・チームにとっては$100