<Toyota>
NASCARスプリント・カップ・シリーズ
第18戦 Coke Zero 400
NASCARスプリント・カップ・シリーズ第18戦「Coke Zero 400」が7月5日(土)米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催された。
年間36戦で戦われるスプリント・カップ・シリーズの折り返しとなる第18戦は、開幕戦の舞台となったデイトナで、今季2度目の開催となる。
4日(金)午後4時から予選が行われ、カイル・ブッシュが“トヨタ カムリ”勢最上位の9番手グリッドを確保。9台の“トヨタ カムリ”が決勝へと駒を進めた。
5日(土)午後8時20分に2.5マイルのスーパースピードウェイを160周(400マイル:約640km)で競われる決勝レースがスタート。
9番手スタートのKy.ブッシュは、好スタートで6周目に5位に浮上。17番手スタートのトニー・スチュワート、15番手スタートのデニー・ハムリンもトップ10圏内へと浮上した。
20周目に、この日初めてのイエローコーションが出されると、全車ピットイン。素晴らしいピット作業を見せたKy.ブッシュが首位に立った。
しかし、レース折り返し点を超えた82周目、上位を争っていたKy.ブッシュがステアリングホイールトラブルに見舞われ、37位まで大きく後退を余儀なくされてしまった。
また、この日、体調不良に見舞われながらもレースに出場し、一時は3位までポジションを上げたスチュワートも、72周目、ついにレース続行を断念。“トヨタ カムリ”20号車は、決勝進出ならなかったJ.J.イェリーへとドライバーを交替。交替のタイムロスでポジションを落としたものの、レースを続行することとなった。
後半戦、ハムリンが“トヨタ カムリ”勢では唯一トップ10圏内で孤軍奮闘を続ける中で、後方ではKy.ブッシュが目覚ましい勢いでポジションを回復。94周目に27位、106周目に17位と、僅か20周余りで20ものポジションアップを果たした。
109周目にこの日4度目のイエローコーションが出されると、このピットでKy.ブッシュはついにトップ10入り。前半戦とはうってかわってイエローコーションの多発する展開となった後半戦で、更にポジションを上げていった。
136周目、常に上位争いを続けていたハムリンが、接触からスピン。大きくポジションを落としてしまった。
この時点で2位までポジションを上げていたKy.ブッシュは、首位を行くジェフ・ゴードン(シボレー)らと激しく首位を争い、156周目についに首位を奪取。
レースも残り3周となった157周目に、後方で多重クラッシュが発生。ブレイニー、デビッド・ロイティマン、ハムリン、イェリーらが巻き込まれ、レースは2周延長されて“グリーン・ホワイト・チェッカー”で決されることとなった。
161周目、Ky.ブッシュを先頭に再スタートが切られると、直後に、2位走行中のJ.ゴードンがスピン。しかし、レースはグリーンのまま続行。スーパースピードウェイならではの、2列、3列の隊列のまま、全車が一団となって最後の激戦を展開した。
首位を行くKy.ブッシュは、カール・エドワーズ(フォード)とサイド・バイ・サイドでのバトルを繰り広げていたが、チェッカー目前の162周目、後方集団で再び多重クラッシュが発生、イエローコーションとなり、コーションが出された時点で、僅かに前を走っていたKy.ブッシュが勝利を飾ることとなった。
スプリント・カップ・シリーズで今季6勝目を挙げたKy.ブッシュだが、デイトナでは自身初勝利。首位に付けるポイントランキングでも、2位との差を更に広げることとなった。
また、今季シリーズ7勝目の“トヨタ カムリ”にとってもデイトナはシリーズ初制覇であり、前日1−2フィニッシュを飾ったネイションワイド・シリーズに続き、トヨタはこのデイトナの週末を完全勝利で締め括った。
次戦第19戦は7月12日(土)米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで開催される。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「今ここにいるということが信じられない。とんでもないレースだった。序盤こそ順調だったが、その後トラブルに見舞われ、後方からの追い上げを強いられた。我々の“トヨタ カムリ”は最高の状態ではなかったが、クルーも、私も決して諦めず、ただひたすらポジションアップを目指した。幸運にも、我々が前に出ているときに、後方で多重クラッシュが発生し、コーションが出された。このチームと共に勝利を挙げることが出来て嬉しい」
第18戦 Coke Zero 400 決勝結果
順位 予選 No. ドライバー名 車種 周回
1 9 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 162
2 24 99 カール・エドワーズ フォード 162
3 19 17 マット・ケンセス フォード 162
11 28 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 162
19 12 22 デイブ・ブレイニー トヨタ カムリ 162
20 17 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 162
21 34 44 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 162
25 21 00 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 162
26 15 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 162
27 29 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 162
42 13 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 100
選手権 ポイント表
ドライバーズポイント
順位 ドライバー名 メーカー ポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 2686
2 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 2504
3 ジェフ・バートン シボレー 2484
7 デニー・ハムリン トヨタ 2240
12 トニー・スチュワート トヨタ 2145
16 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2033
27 デビッド・ロイティマン トヨタ 1596
29 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1508
31 デイブ・ブレイニー トヨタ 1469
38 J.J.イェリー トヨタ 1047
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 921
40 A.J.アルメンディンガー トヨタ 727
46 マイク・スキナー トヨタ 423
マニュファクチャラーズポイント
順位 メーカー ポイント
1 トヨタ 115
2 シボレー 99
3 フォード 95
4 ダッジ 87
※結果及びポイントは暫定