NASCAR

服部、第2戦はタイヤバーストによりクラッシュ

<SHIGEAKI HATTORI>
■2005年 2月25日 Fontana,California
『NASCARクラフトマン・トラックシリーズ』第2戦は、ロサンゼルスから車で1時間ほどのカリフォルニア スピードウェイで開催され、GERMAIN/ARNOLD RACING(ジャメイン/アーノルドレーシング)から、トヨタ・タンドラで日本人として初めてNASCARシリーズにフル参戦している服部茂章(CarNo.9)は、練習走行で6番手のタイムを記録したものの、予選及び決勝はアンダーステアに悩まされ、タイヤバーストでクラッシュするという不本意な結果となった。
服部は車検で発見されたマシンの不具合の修正に手間取り、1回目の練習走行では3周ほどマシンをチェックするだけの走行しか出来なかったが、2回目の練習走行では23周を走り6番手のタイムを記録し好調を維持して1日目の走行を終えた。翌日の予選。明け方まで降り続いた激しい雨によりコースは非常に汚れた状態で、マシンが周回を重ねないと、コースのグリップは回復しない。不運なことに、今回の服部の予選アタック順は8番目だ。
服部の予選アタックが始まるが、マシンのスライドが激しく思ったほどタイムが伸びない。その後、アタック順の遅いドライバーたちに次々と抜かれ、最終的に予選23位という不本意な結果に終わる。

現地時間18:15。決勝レースがスタート。服部のマシンは予選からの不具合を抱えているのか次々と順位を落とす。5周目ターン2でのクラッシュによるイエローフラッグのタイミングでピットインした服部は、ハンドリングを修正し燃料を補給してピットアウトする。その後ペースを上げて追い上げていた41周目、ターン1に差し掛かった服部のマシンの右リアタイヤが突然バースト。マシンのダメージは少なく、レース続行可能と思われたが、やはりタイヤバーストでスピンした後続のマシンが不運にも服部のマシンに追突してしまい、服部の2戦連続の不運なリタイヤが決定した。
この後、服部はテスト走行を行ったうえで、3月18日にジョージア州のアトランタモータースピードウェイで開催される第3戦に備える。
■チーフエンジニア(マイク・ヒルマン)のコメント
車の問題で、大事な1回目の1時間の走行を走ることができず、レース用のセッティングが出来なかったことが今回の敗因だと思う。今年は規則で予選からレースまで車に触ることができないので、チームとしても今までとは違う戦い方が必要になっている。ただ、練習ではある程度良かった車が、予選と決勝レースではバランスがかなり変わっていたのでショップに帰ってすべて調べてみるつもりだ。
■服部茂章のコメント
練習走行ではタイムも良くかなり手ごたえを感じていたのですが、予選からレースにかけて車の状態がまったく変わってしまい、かなり苦戦を強いられました。タイヤがバーストしたのは周回遅れにならないように、途中かなり無理をしてペースを上げたのでタイヤに負担がかかったのだと思います。デイトナでいいレースをしたのでとても残念ですが、今まで経験したレースとはまったく違う戦い方が必要なので、まだまだ吸収しないといけない事が沢山あると痛感しました。ただ、ここでもトヨタエンジンはとてもパワーがあり、他のメーカーよりアドバンテージがあるので、この後のテストですべてチェックして次のアトランタでは結果が出せるように全力を尽くします。