佐藤琢磨とAJフォイト—栄冠を呼び寄せるコンビネーション
(AJフォイト・レーシングのプレスリリースより)
2013年12月17日、テキサス州ウォーラー発。
違うもの同士はひかれ合うのかもしれません。
佐藤琢磨はAJフォイトのNo.14 ABCサプライ・ホンダを駆って2014年インディカー・シリーズに参戦することが決まりました。
2013年、有り余るほどの才能を備えた小柄な日本人ドライバーはロングビーチ・グランプリで圧倒的なパフォーマンスを示し、たくましい体つきをしたテキサス生まれのオーナーに2002年以来となる栄冠をプレゼントしました。
さらに琢磨はヒューストン・グランプリでポールポジションを獲得、これはビリー・ボートが1998年のインディ500でポールウィナーとなって以来の快挙でした。
「来年も引き続きABCサプライ/AJフォイト・レーシングのドライバーとしてシリーズに参戦できるのは素晴らしいニュースです」 そう語る琢磨はチームとともに12月18日にフロリダ州のセブリングで行なわれるテストに参加します。「チーム加入の初年度にして僕たちは素晴らしい戦績を挙げることができました。来季、僕にはチームに何ができるかわかっていますし、それは僕自身についても同様です」
チーフエンジニアのドン・ホリデイ、そしてパフォーマンスエンジニアのラウル・プラドスのコンビもABCサプライ・レーシングチームで3年目を迎えるので、チームはかつてない最高の体制で新しいシーズンを迎えることになります。
「AJ、ラリー、ドン、チームに所属するすべての男性陣、そしてもちろん女性陣のみなさんと一緒に仕事ができるのを本当に嬉しく思っています」と琢磨。「僕にとっては本当に特別なチームです。彼らはいつも僕をサポートしてくれるだけでなく、優勝を目指して戦うのに必要な自信を与えてくれます。
この素晴らしいチームワークとともに今後も戦っていけることをとても楽しみにしています。来年、僕たちがフォーカスしなければいけないことはわかっています。いまは新しいホンダ・エンジンをテストするのが待ち遠しくて仕方ありません。僕が聞いたところによれば、新しいエンジンはこれまでにも増して素晴らしいポジションに僕たちを導いてくれるようです。僕自身は力強くチャンピオンシップを戦っていけると確信しています」
日本人の琢磨、ニュージーランド出身のドン・ホリデイ(アメリカ国籍を取得済み)、そしてスペイン人のラウル・プラドスは、アメリカが誇る“テキサス出身の超人”であるAJフォイととともにレースを戦うことになります。
「来年もみんなが戻ってきてくれることは、チームにとって大きなプラスになるでしょう」 フォイトはそう語ります。「今季は序盤から好調でしたが、シーズン半ばにいくつかの問題を抱えてしまいました。その後、変更を加えていくことで次第に実力を養ってきましたが、これはタイトル争いを演じるうえでとても大切なことです」
「来季もまた琢磨とともに参戦することが決まり、わくわくした気持ちを抑えきれずにいます」 チーム監督のラリー・フォイトが語ります。「琢磨、エンジニア、そしてメカニックたちは、昨シーズン、あっという間にひとつにまとまり、ビクトリーレーンに足跡を残すことができました。このことを私たちは大変誇りに思っています。今年得た素晴らしい教訓を忘れることなく、来季はより多くの優勝とチャンピオンシップでの好成績を目指して戦っていきます。琢磨の素晴らしい才能、それにチームスタッフの能力はよく承知しているので、これは現実的なゴールだと考えています」
全18戦が予定されている2014年インディカー・シリーズは3月28〜30日に開催されるファイアストン・グランプリ・オブ・セントピーターズバーグで開幕します。