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ハンター-レイが第8戦ミルウォーキーを制覇、24番手から11番手まで追い上げた佐藤琢磨は無念のクラッシュ

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雨で1時間半遅れとなったミルウォーキーで、2番手スタートのR.ハンター-レイが最多となる計84周をリードする走りで今季初優勝を達成しました。チームの姉妹会社、アンドレッティ・スポーツ・マーケティングが急遽引き継いだ伝統のオーバルで勝利、通算6勝目を達成です。
   

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04年以来となるミルウォーキー2勝目を記録したハンター-レイ。「なんてレースだ。みんなはもっとパスするシーンを見たかったと思うけど、すごく忙しいレースで、体力的に辛かったよ。もうコースに留まるだけで精一杯。でもこの国の最も古いレースの施設で勝てて最高だ」
 

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2位は予選6位からスタートしたT.カナーンで、インディ500の3位を上回る今季ベスト。伝統のショート・オーバルで04年から2勝を含む6回目のトップ4フィニッシュを記録した彼は「典型的なミルウォーキーのレースだけど、これが好きなんだ。またレースできて良かった」
 

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ロング・ビーチ以来今季2度目の表彰台となる3位を獲得したJ.ヒンチクリフは、これでランキング2位に躍進です。「雨でラバーが取れたから、最初の10周はおとなしかったよね。でも最初のピットの後は、いつもの素晴らしいレースだった。これがミルウォーキーだよ!」
 

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今日最も残念だったのは、21番手スタートから3番手まで追い上げていたS.ディクソンが、誤審によってドライブ・スルー・ペナルティを受けた件です。オフィシャルは機器の問題により、計時と録画上の時間に36秒の相違があったことから、誤った判断を下したと会見しました。
 

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ディクソンは102周目の再スタートの際にラインを外れて飛び出したのですが、トップのH.カストロネベスのスタートが早すぎて再びイエローに。しかし担当者は計時から、飛び出した時の録画を見てディクソンに誤ったペナルティを与えたとチームに説明、謝罪したそうです。
 

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競技長のB.バーフィールドは「責任はすべて自分にある。ペナルティが遂行され、一度下がった順位を元に戻すことはできないが、この問題を解決するよう尽力する」とコメント。11位でゴールし、ランキング2位から3位に下がったディクソンは「ほんとうに失望している」
 

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現役時代にここで5勝したマイケル・アンドレッティの会社が引き継ぐ形で、急遽スケジュールに復活したミルウォーキー。アンドレッティ・グリーン時代に運営した05年セント・ピーターズバーグでも彼のドライバー、ウェルドンが優勝して4位までを独占したことがありました
 

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エンジン・バトルは3連敗中だったシボレーが巻き返しに成功し、表彰台を含むトップ6を独占と圧倒。一方のホンダはレース前に新しいエンジンに換えたばかりのJ.ウィルソンがブローするなど、トップ10に2台のみと惨敗し、4点まで縮んでいた差が7点に拡大しています。
 

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エンジン交換のペナルティで24番手スタートとなった佐藤琢磨は、抜きにくいショートオーバルにもかかわらず、79周目の再スタート時には11番手までアップ! しかし108周目に突然フロントが流れ、右前のJ.ジェイクスを巻き込んでクラッシュ、リタイアに終わりました。
 

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「テストなしで臨んだレースであそこまで追い上げることができたので、とても手ごたえを感じていました」と琢磨はコメント。「目の前でJR(ヒルデブランド)がオイルを撒き、それに乗ったのかと思ったぐらい、突然のスリップでした。残念ですが、必ず次に繋げます」
 
4戦連続のリタイアとなってしまいましたが、今回のミルウォーキーで見せた追い上げもまた格別で、次のアイオワへの期待が膨らみます。佐藤琢磨選手の決勝後インタビューを収録した今晩のUST、22時30分スタートの予定です。ぜひご覧ください!
 
●公式リザルト

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