ロング・ビーチを制したのは12番グリッドからスタートしたW.パワーで、このコースでは最後のチャンプカー・レースとなった08年以来2勝目、通算17勝目を達成です。アラバマに続く2連覇で、ランキングも首位に躍進。10グリッド降格のペナルティも関係なしでした。
「2ストップで12番グリッドから勝てるなんて思ってもいなかったよ」と大喜びのパワー。「(ストラテジストの)ティム(シンドリック)やチームのみんなのおかげだ。パジノウが追いついてきたから僕もペースを上げたけど、最後の1〜2周だったから燃料も十分だった」
2位は3ストップで驚異的な追い上げを見せたS.パジノウで、初の表彰台でランキングも3位に。過去ベストはチャンプカー時代の4位でした。「1台体制でペンスキーやガナッシよりデータがない中で、うれしいね。あと1周あれば(パワーに)アタックしたよ」と本人。
同じく初表彰台となったのが3位のJ.ヒンチクリフで、開幕から3戦連続でトップ6フィニッシュを達成。16番グリッドからの追い上げについて「確かにエキサイティングだったよ」とコメント。「ベスト・イベントのひとつで、スタンドのファンに楽しんでもらえたからね」
今回はエンジン交換で10グリッド降格のペナルティを受けたシボレー勢でしたが、蓋を開ければ開幕3連勝を達成。トップ10に7台が入りました。これでマニュファクチャラーズ・ポイントは100点となり、ホンダは42、ロータス36と圧倒的なリードを広げています。
6番グリッドからスタートした佐藤琢磨は13周目に3番手までアップ、上位2台がピットインした20周目にはトップへ浮上しました。2ストップ作戦の琢磨は27周目に最初のピットへ入り、タイヤを黒から新品の赤へ換えて猛追。48周目に再びトップへ返り咲きました。
56周目に最後のピットを終え、60周目のターン1ではパワーに先行を許し、80周目にパジノウにもパスされましたが、3番手のまま最終周に突入した琢磨。しかしあと約半周となるターン6で後ろのハンター-レイがインに飛び込んで接触。マシンを止めた琢磨は8位に。
「ほんとうに今日はゴールしたかったです」と語った佐藤琢磨。「レッドタイヤに換えてからもかなり順位を上げ、すごくいいペースでレースをリードするところまでいけて、すべて順調でした。すごく残念ですが、次につながる可能性の高いレースを見せられたと思います」
今晩22時のUSTでは佐藤琢磨選手にレース全体を振り返っていただいたインタビューに続き、戦略や最後のスティントで3番手を走っていた時の心境、ハンター-レイとレース後にどんな話をしたか、次のブラジルに向けての抱負と日本のファンへのメッセージを放映します
他にもハイライト映像や現地の写真、ラップチャートを見ながらパワーとパジノウ、佐藤琢磨選手がどうやって順位を上げたかを解説する予定です。前回のアラバマのベストショット(写真)が当たるクイズや、みなさんからの質問も受け付けますので、ぜひご覧ください!
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