市街地コースのテストの舞台となるセブリングで、3月5日から4日間にわたって行われたオープンテストで、総合トップに立ったのはホンダ・エンジンのディクソンでした。後半の組みの最終日、ただ一人の51秒台となる51.7938秒を最終ラップにマーク!
後半の二日間ともトップに君臨した03&08年チャンピオン、ディクソンは「今日は問題が発生して出遅れ、昼休みにサスペンションを大きく変更したけど、あまり良くなかった。それでステアリングやダンパーを変えて少し妥協し、終盤は曇ったのも良かったね」とコメントしています。
0.2219秒差の52.157秒で総合2位は、3年連続王者のフランキッティ。4年連続のチャンピオン・チームであるチップ・ガナッシ・レーシングが、貫禄を見せつける結果となりました。今回の最多走行はセルビアの212周ですが、フランキッティは142周走行しただけです。
全体で3番目に多い周回数、201周を走りこんで総合3位につけたのは、前半のグループで走行したチーム・ペンスキーのカストロネベス。二日目の最後のセッションとなった第4プラクティスで、シボレー勢の最速タイムとなる52.1413秒をマークしてみせました。
今回の最もサプライズと言えるのがバリケロで、3度目のインディカー・テストにもかかわらず、後半の組の3位、総合でも4位となる52.1615秒を記録しています。二日間で165周を走行した元F1パイロットは、インディならではのピット・ストップも練習していました。
F1で19年のキャリアを持つ大ベテランのバリケロは「暖まったタイヤでクルマにどんな反応がくるかを見ることができ、そして冷えてしまったタイヤでのクルマの状態も解ったよ」とコメント。「そのすべてがこれまでに経験したこととは、とても違っていたね」
総合5位になってやっと2年連続のロード&ストリート・チャンピオンのパワーが52.2059秒で入り、参戦2年目のヒルデブランドが52.2068秒と、わずか0.0009秒差で6位につけました。総合7位はブリスコーと3位から5台がシボレーで、層の厚さを感じます。
期待の佐藤琢磨はこの二日間で全27台中2番目となる周回数、203周を走りこみました。最終日の朝のセッション(第7プラクティス)で5番手となる52.3841秒をマークし、このタイムがテスト中のベスト。総合10位のポジションでテストを終え、開幕に挑みます。
「一日3セットという限られたタイヤの中、できる限り内容の濃いテストをしなければならなかったので、ベストタイムは出しませんでした。実際にここでレースはしませんし。セント・ピーターズバーグではまた違ったリザルトになると思います」と本人。自信を感じます!