雨が降ると解っていたオフィシャルは、レースを約30分早めてスタート。スピンしたコンウェイにレイホールが衝突して両者リタイアする波乱で幕を開け、今度は同じ場所でカストロネベスが単独スピンと、序盤はターン2でのクラッシュが相次ぎました。
50周を過ぎた頃から雨が降り始め、ほぼ全車が最初のピットを終えた75周目から、32周にわたってフルコースコーション。107周目にグリーンとなって再スタートするも、カナーン、アンドレッティ、シェクターが再びターン2で接触して3台ともリタイアに。
レースの半分を過ぎた118周目、再スタート時にトップのフランキッティと2番手の佐藤琢磨が接触。フランキッティはリタイア、琢磨は緊急ピットインで8番手にダウンし、コーション中の123周目に再度ピットへ入ってタイヤ交換と燃料を補給します。
レースは135周目に再スタートするも、再び雨で206周目にイエロー。グリーンでレースを終えたかったオフィシャルは217周目に再スタートさせましたが、ダニカが立ち上がりでスピンしたのをきっかけに、パワーや琢磨も含めた5台以上が接触する事態に。
220周目に赤旗が出されて全車がピットロードで停止。レースはそのまま5周を残してチェッカーとなりましたが、オフィシャルは「あの路面で再開させるべきではなかった」と過ちを認め、再スタート前の215周までのカウントでレースが成立となりました。
優勝したのは予選5位スタートのハンター-レイで、4番手を走っていた118周目にフランキティと琢磨が接触したタイミングでトップに躍進。その後、計71周レースをリードして今季初優勝を達成です。昨年のロング・ビーチ以来、通算5勝目となります。
2位は同様のショートオーバル、ミルウォーキー以来の表彰台を獲得した予選2位セルビアで、今季ベストフィニッシュ達成です。ヒンチクリフもロング・ビーチ以来となるルーキー最上位の4位でゴールし、ニューマン/ハースがトップ4に2台を入れました。
前戦ミド-オハイオの覇者ディクソンが、今季7度目の表彰台となる3位。5位は217周目の再スタートでクラッシュしていたパワーが入り、フランキッティがリタイアしたことで両者のポイント差は62→47に短縮です。セルビアもランキング4位にアップ。
予選8位スタートの琢磨は、70周目に2番手まで追い上げて翌周ピットへ。118周目にフランキッティとの接触でピットインして8番手にダウンしますが、コーション中の123周目に再びピットへ入ってタイヤ交換と燃料補給を済ませ、8番手のまま再スタートです。
このアクシデントでピットのタイミングが変わった琢磨は、179周目トップに浮上。もう一度ピットインが必要だったため、ベストラップを記録する走りでスパートをかけます。その後再び雨が降り出すも、イエローになることなく191周目に最後のピットへ。
8番手でコースに復帰した琢磨は、ひとつ順位を上げた217周目の再スタート時に、目の前のダニカやパワー同様コントロールを失ってリタイア。しかし再スタート以前の順位となったことから、ショート・オーバルの自己ベストとなる7位を獲得しました。
2番手走行時のアクシデントが悔やまれますが、琢磨は「バイザー内にごみが入って涙目となり、見づらかったのでダリオの動きに反応が少し遅れました」とコメント。しかし難コース、難コンディションの中での7位は素晴らしく、ランキング10位に復活です。
今回のロジャー安川による佐藤琢磨への現地インタビューは、ぜひ聞いていただきたいところですが、編集や移動の都合上、少しお時間をいただきたいと思います。できるだけ早くアップしますので、どうぞお楽しみに!
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