ディクソンはポールから快調にレースをリードし、ピットインを早めたヒンチクリフが一時先行するも落ち着いた走りでトップに復活。2度目のピット後はフランキッティが前へ出ましたが、61周目の再スタートで豪快にパス、最後は7秒以上の大差で優勝しました。
ポールトゥウィンでやっと今シーズンの初優勝を記録し、通算26勝目(歴代12位)を達成したディクソン。85周中50周の最多リード・ラップも含め、1レースで獲得可能な最大ポイント、53を記録してランキング2位のパワーに31ポイント差まで迫りました。
7秒以上遅れの2位となったフランキッティは「今日のスコット(ディクソン)は次元の違う走りだった」と絶賛。ディクソン自身も「レースの最後をつまらなくして申し訳ない。でも僕は平気だよ!」と大喜び。07、09、11年と奇数年に勝ってミドオハイオ3勝目。
予選3位からスタートしたフランキッティは、パワーと接触する場面もありましたが、無事に回避して中盤まで3番手を快走。得意の燃費走行で2度目のピットをディクソンより1周遅くらせ、トップに浮上するも再スタートで2番手に後退し、そのままゴールしました。
予選4位のパワーはフランキッティとの接触でペナルティを科せられましたが、再び4番手に復帰。フランキッティより長い燃費走行で逆転を狙うも、これからピットという時にイエローとなって18番手まで転落し、最後は14位でゴール。これで二人の差は38→62に。
3位でフィニッシュしたのは予選5位からスタートしたハンターレイで、トロント以来となる今季2度目の表彰台となりました。高い湿度で体力的にハードなレースとなった今回、ドリンク・ボトルの機能が故障して、レース中の水分補給が一切できなかったそうです。
予選9位からスタートした佐藤琢磨は序盤、中盤と着実な走りでポジションをキープ。タグリアーニの後ろで燃費走行に徹し、2度目のピットに1周遅く入ってタグリアーニのパスに成功します。その後パワーとブリスコーがピットのタイミングを逸して後退、6番手へ。
61周目、2度目のコーションからの再スタートで、アウト側の佐藤琢磨はキンボールとヒンチクリフのルーキー二人を立て続けにパスして4番手に躍進。この時のプッシュによって終盤ペースが落ちましたが、最後まで順位を守って自己ベストの4位でゴールしました。
第1プラクティスはトラブルで4周だけ走行、最下位で始まった佐藤琢磨。第2プラクティスは3位に上がるも予選は9位、決勝前のウォームアップは26位だったのですが、最後は4位と、まるでこのコースのような激しいアップ&ダウン(最後はアップ!)でしたね。
今週末のニュー・ハンプシャーは、佐藤琢磨が初ポールを獲得したアイオワと同様のショート・オーバル。98年以来と久しぶりの開催だけに、チャンスも大きいと言えるでしょう。ちなみにここは95年8月20日に、ホンダがインディカーの初優勝を達成したコースです。
佐藤琢磨の現地インタビューを収録したロジャー安川レポートは明日アップしますので、どうぞお楽しみに!
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