<US-RACING>
今日のサード・デーでは23番から33番までの暫定グリッドが決まりました。みごとトップの23番グリッドを手に入れたのは、ニューマン・ハース・ラニガン・レーシングのロバート・ドーンボス。Month of Mayの初日から速さを見せていたものの、その後2度もクラッシュを喫してしまい、スペア・パーツ不足に陥りました。これで最初の2日間の予選日に参加できなかったルーキーのオランダ人は、この日、平均スピード221.692マイルを記録。「サード・デーまでに予選アタックができなかったので、ストレスがかなりたまっていたよ。今日走ったあの4周は、これまでの僕のキャリアの中で一番プレッシャーが高かったね。この素晴らしいコースで無事グリッドを確保できて、とても誇りに思っているよ」とほっとした様子でした。
KVレーシングのタウンゼンド・ベルは、予選ではドーンボスのスピードにあとわずか届きませんでしたが、プラクティスではこの日のトップ・スピードを記録して絶好調でした。予選アタックでは平均スピード221.195マイルで、10列目24番手を確保。「今日はすごく良い感じだったよ。クルマが安定していたので、安心して踏むことができた」とベル。明日からチームメイトのマリオ・モラエスと共に、トップチームとタイムを競うことになりそうです。
25番グリッドを獲得したのは、オリオール・セルビアです。今週の木曜日から走行を始めたにも関わらず、そうとは思えないようなベテランらしいパフォーマンスを発揮しました。「確実に決勝に出れるポジションを獲得できると思ったし、今日の予選ではトップ・スピードが出せると思っていた。トップまでは届かなかったけど、とにかくクルマが最高だったよ」。去年はインディ500ルーキーとして同じ25番手からスタートし、11位フィニッシュだったセルビアですが、今年も後方からの猛チャージが見られるか楽しみです。
昨日、初走行となったデイル・コイン・レーシングのトーマス・シェクター。今日からマシンのカラーリングが完全に変わっての走行となりました。スポンサーはモナヴィというフルーツ・ジュース・メーカーです。「ターン3〜4の間に風が強く吹いていたし、たまに突然強風が襲ってきてアンダー・ステアとなるときもあったから、思い通りにアクセルを踏むことができなかった。とにかく走ることができてうれしいよ。スポンサーのモナヴィのおかげだ。土壇場でこのシートを獲得したので、ここ2〜3日は忙しくてほんとうにクレージーだったよ」と語るシェクター。無事27番手グリッドを確保したので、とりあえず一安心できそうです。
先週、派手なクラッシュを喫し、少し自信をなくしたフランス人のネルソン・フィリップ。今日は天候の変化で苦しみ、スピードが伸び悩んでいたものの、なんとか33番手のグリッドを確保しました。「先週の土曜日と比べて全く状況が違うから、スピードが出ないんだよ。クラッシュがあって一週間も考え続けたけど、やっと今日になって安心して走れるようになったんだ」とフィリップ。明日のバンプ・アウト・デーでは、少なくとも3人のドライバーが33番グリッドを奪いに来るので、まだ安心するのは早いですよ、ネルソン。
今日、午前中から走行する予定だった武藤ですが、雨が降ったために満足な走行ができず、ピットストップの練習を中心としたセッションになりました。雨が晴れ、午後から行われたプラクティスでは、昨日の武藤の走行がよかったので、カナーンが27号車に乗りたいと申告。トニーが感じた武藤のマシンのフィーリングは、武藤の感じているものと一緒だったようです。チームメイトが4人もいると、色々と試すことができますし、もちろんセッティングを共有するこができますから、有利な点は多いですよね。トニーがマシンを降りた後、チームメイト同士でミーティングが行われていましたよ。
今日もすでに予選通過のドライバーの多くが、プラクティス走行でレースに向けてのセットアップ調整を行っていました。チーム・ペンスキーは3台が同時に走行し、トラフィックを想定した練習走行をしていましたね。そんな中、予選アタックをしなかったドライバーの中でトップ・スピードを記録したのは、ライアン・ブリスコーでした。
昨晩から降った雨は朝方には止んだものの、プラクティスが始まる直前にぱらぱらと降り出し、練習走行は遅れて開始されました。その影響で予選も30分ほど遅れ、国歌斉唱が行われた後にスタート。雲行きが怪しさを増す中、一番手で待ち構えていたEJビソがまさにタイムアタックに挑もうかと思われた瞬間、再び雨が降り出しました。天気予報では午後から晴れる予定だっただけに、ちょっと意外な展開となりましたね。ぱらぱらといった状態が続きましたが、30分後には本降りになって、予選は一時中断となりました。
雨は1時間も降ってはいなかったのですが、やはり乾燥するのに時間が必要となりました。しばらくすると雨雲がインディアナの上空から消え去り、快晴に近い状況になると、太陽の光も路面の乾燥を助け、午後3時31分にはサード・デーの予選が始まりました。各チーム、練習走行をしてからのタイムアタックになるかと思われましたが、とりあえずアタックをしておこうという作戦に。先ほど一番乗りだったビソがアタックに挑みました。その後、何台かのアタックが続き、練習走行をはさんでハッピー・アワーがスタートすると、ぎりぎりまでアタックが行われました。結局、スタントン・バレットとバディ・ラジアーが33台のグリッドに入ることができず、今日参戦発表があったブルーノ・ジュンケイラとともに明日のバンプ・デーに挑むことになります。