INDY CAR

インディカー・デビューのグラハム・レイホールが優勝。武藤英紀は6位でフィニッシュ

<Honda>

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2008年4月6日(日)
決勝
会場:セント・ピーターズバーグ特設コース
天候:雨のち曇り
気温:25℃
決勝レースはスタート直前に強い雨が降ったため、10周にわたるペースカー先導で始まった。26台のインディカーが全長1.8マイルのコースを周回すると、路面上の水がずい分と除去され、グリーンフラッグは11周目に打ち振られた。
100周のレースは路面が徐々に乾いていく中で争われ、ピットインを行うタイミングと、レインタイヤからスリックタイヤに変更するタイミングがチーム間で異なることとなった。
ルーキーのグラハム・レイホールは予選9番手からスタートし、1回目のフルコースコーションでピットインをしなかったことでトップ5入りを果たした。彼を走らせるニューマン・ハース・ラニガン・レーシングは、レース半ばの45周目になって初めてレイホールをピットへと呼び入れた。

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雨が止み、路面が乾いてきたため、レイホールはここでスリックタイヤを装着。ゴールまでを無給油で走りきれるか否かのギリギリのタイミングだったが、終盤にフルコースコーションが長く出たことと、2時間を超えると新しい周回に入らないという今回のレースに適用されていたルールが味方し、レイホールはIndyCarシリーズ初優勝を飾った。
シーズン入り直前の合同テストでクラッシュしたために開幕戦に出場できなかった彼は、IndyCarシリーズでのデビューウインを19歳と93日で飾った。レイホールは、06年に19歳と167日で初優勝したマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)を抜き、アメリカのメジャー・オープンホイール・レースにおける最年少ウイナーとなった。
エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は予選4番手からセント・ピーターズバーグ3連勝を目指したが、最初のフルコースコーション時にピットインしたことで順位を落とした。レース終盤に2位までポジションを上げたが、レイホールに引き離され、3.5192秒後方でゴールした。

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3位の座はトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング)、ライアン・ハンターレイ(レイホール・レターマン・レーシング)、アーネスト・ビソ(HVMレーシング)らによって激しく争われ、この中から抜け出したカナーンがセント・ピーターズバーグでの4年連続表彰台を獲得した。

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今シーズンからIndyCarシリーズにフル参戦を始めている武藤英紀(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は、予選はクリアラップが取れなかったために14番手となり、決勝レースには中団からスタート。ウエットコンディションに苦戦を強いられ、23位まで後退したが、2回目のピットストップのタイミングがよく、トップ10へと進出。ドライコンディションで争われたレース終盤には強豪ドライバー2人をパスする走りを見せて、6位でゴールした。
■グラハム・レイホール(優勝)

「ロードコースでのテストは今回のレース前に一度しかできなかったが、マシンのセッティングは走り始めからよかった。プラクティスで上位に食い込めなくても、僕はマシンの仕上がりレベルが高いことに自信を持っていた。チームのすばらしい作戦もあってトップに立ち、最後には強豪ドライバーが後ろに来たが、自分が無理をしてミスさえしなければ、相手より速いペースを保てると確信していた」

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■エリオ・カストロネベス(2位)

「ロードレース専門のシリーズから移籍してきたドライバーたちは非常に手ごわかったが、彼らはクリーンに戦ってもいた。最後のピットストップでタイヤを交換しない作戦は、僕がリクエストした。温まったタイヤでコースに戻り、いくつも順位を上げることができた。自分の判断が正しかったことを喜んでいる」
■トニー・カナーン(3位)

「序盤にピットインのタイミングをずらし、そこでアドバンテージを得ようとした。しかし、それはうまくいかなかった。ファステストラップを記録できたマシンで勝てなかったのは悔しいが、トップを走っていながら他車のスピンの犠牲になった開幕戦のことを考えると、今日の3位は喜ぶべき結果だと思う」

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■武藤英紀(6位)

「ウエットだった序盤は低過ぎた車高のためにハイドロプレーニングになっていて、ストレートもまっすぐに走れませんでした。しかし、チームが考えてくれた作戦もよく、レースの後半になってポジションを上げることができました。最後のリスタートのあとには、2台をパス。本当に多くのことを学べたレースで、6位という結果も手にできたので、次のもてぎにはいい勢いを持って臨むことができると思います」
■エリック・バークマン|HPD社長
「グラハム・レイホールの初勝利をたたえたい。Hondaグランプリ・オブ・セント・ピーターズバーグは、スタート前の雨によって作戦面が勝敗に影響を与えるレースとなり、ドライバーたちは、ウエットからドライへと変化していく難しい路面コンディションながら、とても激しい戦いを繰り広げてくれた。新しいインディカー・チームがすばらしいパフォーマンスを見せてくれ、今日のレースで私はオープンホイール・シリーズ統一が本当になされたことを強く感じた」