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IPS第2戦セント・ピータースバーグ[決勝]フォト&レポート

<US-RACING>

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ここセント・ピーターズバーグでのインディ・プロ・シリーズは、土曜と日曜に、2回決勝レースを開催する。土曜日はそれぞれのグリッドを決める予選が2回、その後先週のホームステッドに続く第2戦の決勝が行われた。昨日のプラクティスでスピンを喫して7位に沈んだ武藤は、昨日に続いて第1予選も、たびたび中断されるセッションに悩まされる。タイミングを掴んでようやく5番手のタイムを出し、ニュー・タイヤでのアタックを開始した直後、またアクシデントでセッションが中断。結局、第1予選は5位に終わった。

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日曜の第3戦の7位以下を決める第2予選(6位以上は第2戦決勝のトップ6で、リバース方式=ポールは第2戦の決勝6位で、勝者は6番グリッドへ)。しかしセッション開始から14分、武藤のマシンが白煙を上げ、ゆるゆるとコース脇にマシンを止めてしまった。「エンジンがブローして止めざるを得なかったです。これからニュー・タイヤを履いて、アタックと言うタイミングだったので残念」と武藤は悔しさをにじませる。それでも第1予選と同じ5位に留まり、トップとのギャップをコンマ7秒までつめた。「昨日の2回の走行で手ごたえがあって、調子は悪くないと思います。エンジンのことは残念ですけど、決勝に向けては大丈夫だと思いますし、自信はあります。ストリート・コースなので幅がないし、ミスをすれば直接壁なので、注意しながらオーバーテイクしないといけないんですけど。ひるむことなく、アグレッシブに前だけを見てレースをします」と語った武藤は、決勝での追い上げを誓ってくれた。

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迎えた第2戦の決勝。2番手のタイムを出していたボビー・ウイルソンに、コーション中のタイム更新が予選後に発覚したことで、ペナルティを受けて後退したことから、武藤は4番手スタートとなった。スタートを上手く決めて3番手にジャンプ・アップした武藤。しかし2周目に#11のジェイミー・カマラがターン8でクラッシュし、早くもフル・コース・コーションに。第1戦同様、波乱含みとなったレースは7周目に再開され、無難にリスタートを決めた武藤はトップ2台を追走する。ところが10周目、今度は#52のケン・ロッシュがターン11でコース・オフし、またしてもコーション。18周目に迎えた2回目のリスタートで、トップを争う2台がポジションをめぐって1コーナーで接触を喫し、この隙に2番手へあがった武藤は、トップのアレックス・ロイドを追う。

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トップを走るロイドと、ほぼ互角のタイムで追いかける武藤だったが、「一定の距離になると、風の影響でアンダーステアになって、それ以上は詰められなかった」と話し、トップに追いつく事が出来ない。トップ2台はいったん詰め寄るも、また離されるというレース展開が最後まで続き、ロイドがトップを堅持したままフィニッシュ。開幕戦のホームステッドに続く2連勝を達成したロイドは、「マシンは完璧だった。サム・シュミッド・モータースポーツとルーカス・オイルのみんなは、すばらしい仕事をしてくれた」と、優勝の喜びを語った。

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1.6秒差の2位でフィニッシュした武藤は、最終ラップに最速ラップもマークし、明日の第3戦にも期待がもてる。「予選後にエンジン交換をし、水漏れやオイル漏れの心配があったんですけど、その点は問題なく走れました。リスタート後に順位を上げることができて良かったと思う反面、トップが目の前にいたので、なんとか抜こうとトライしたんですけど、それが出来なかったのが悔しいです。でもファステスト・ラップが獲れたということで、自分の調子の良さがアピールできたので、良かったと思います」と、今日のレースを振り返る武藤。「明日のレースも落ち着いてスタートを決め、スタートで何台か抜いて、その後もいいペースで走れれば良いと思いますし、今日乗りにくかった部分をエンジニアと煮詰めて、明日に備えたいと思います」。明日の第3戦では、初優勝を目指す。