<SUPER AGURI PANTHER RACING>
<2007 IRL インディカー・シリーズ第1戦 XMサテライトラジオ・インディ300>
【日程】3月23日〜3月24日
【開催地】フロリダ州ホームステッド
【サーキット】ホームステッド・マイアミ・スピードウェイ
【距離】オーバルコース:1.5マイル(2.414km)×200周=300マイル(482.8km)
■■■3月24日決勝■■■
天候:晴れ一時雨/気温:22℃/時間:午後9時06分〜(日本時間25日午前10時
06分〜)
<予定より遅れてナイトレースはスタート>
2007年シーズン開幕戦のスタートを前に、フロリダ州のホームステッド・マイアミ・スピードウェイは雨に見舞われた。短い時間だったが雨は強く降り、レースの開始が遅れる。午後9時8分、ピットに並んだ20台のインディカーマシンのエンジンに火が入れられると、スタートの時を待ちわびていたグランドスタンドのファンから歓声が上がった。照明の光を跳ね返しながら2周のウォームアップラップを行った後、300マイルのレースはスタート。予選後の車検を通らなかった2台が最後尾グリッドとなったため、松浦孝亮は16番グリッドからシーズン最初のレースへ旅立っていった。
<ゴールにフォーカスした作戦>
スーパーアグリ・パンサー・レーシングは、開幕戦の戦い方として、予選よりもレースにより大きくフォーカスする体制を採っていた。プラクティスでは決勝用セッティングだけを行ってきたのだ。それが功を奏し、スタート直後には少し順位を下げたが、30周までに13位にポジションを上げ、41周目には12位へと浮上した。序盤のフルコースコーション1回目に給油を行う作戦も当たり、2回目のピットストップを前に松浦はリードラップを記録した。
<レース後半の追い上げに向けてスピードアップ>
最初のピットストップでウイングに小さな変更を施し、2回目のピットストップではタイヤの空気圧を変更。マシンのハンドリングをさらに改善させ、松浦はリスタートで順位を上げ、80周を前にトップ10入りを果たした。レースは極めて順調に進んでいた。ところが92周目、10位を走行中にターン4出口で目の前を走っていたジェフ・シモンズがクラッシュ。松浦は行き場を失い、シモンズのマシンに右フロントホイールからヒット。コントロールを失い、コースのアウト側コンクリートウォールにクラッシュした。
<好走を見せながら結果は16位フィニッシュ>
併催のスポーツカー耐久レース、スタート直前の雨、ふたつの要素がインディカーレース決勝の路面コンディションの予想を難しくした。しかし、スーパーアグリ・パンサー・レーシングのエンジニアリングスタッフはパナソニック・パンサー/ダラーラHondaに的確なセッティングを施すことに成功。レース中のセッティング調整も完璧だった。しかし、まったく不運としか言いようのないクラッシュに巻き込まれてしまった。
結果はスターティンググリッドと同じ16位となったが、新チームでの初レースで松浦は確かな手応えをつかんだ。チームスタッフも松浦に対して高い評価を与えることとなった。第2戦からは、松浦もチームもワンステップ上の戦いを展開できる。そうした自信を手に入れたレースであった。
■■■コメント■■■
<松浦孝亮>
「悔しいレースになったが、大きな収穫を得ることができた」
「ショートホイールベースでは風が強いと思い切り走れないという考え方から、今回はロングホイールベースで行くことにしました。スタート直後は様子を見ていましたが、フルコースコーション後のリスタートをうまく決め、ペースアップもして、ひとつずつ確実にポジションを上げていくことができていました。いい感じで走れていたんです。ピットの作戦も当たってトップ10入りして、さぁこれからという時に目の前でシモンズがクラッシュ。それを避けることができませんでした。とても悔しいレースになってしまいましたが、今回のレースで得られた収穫はとても大きいと思います」
<ロン・キャット:チームマネージャー>
「リスタートの良さが際立っている。不運がなければ上位に進出したはずだ」
「コウスケの戦いぶりは非常に素晴らしいものだった。特にリスタートの良さが際立っており、ポジションを上げることに成功していた。さらに上位へと進出していくことも十分に可能だった。エンジニアたちの施したセッティングも良く、レース中に行った調整も的確だったが、不運にもクラッシュに巻き込まれてしまった。来週のセント・ピーターズバーグでは、今回以上に良いパフォーマンスを発揮できると確信している。また、ホームステッドで得られたデータを基に、ツインリンクもてぎではさらに力強いレースを戦うことができるだろう」
■■■決勝結果■■■
1.5マイル(2.414km)×200周=300マイル(482.8km) 出走20台
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順位 No. ドライバー 周回数 タイム差
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1位 10 D.ウェルドン 200 1:48’06.8893
2位 9 S.ディクソン 200 +6.4993
3位 6 S.ホーニッシュJr. 200 +17.4754
4位 4 V.メイラ 200 +22.5373
5位 11 T.カナーン 200 +23.1179
16位 55 松浦孝亮 92 アクシデント
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※シャシーは全車ダラーラ、エンジンは全車Honda、タイヤは全車ファイアスト
ン
■■■ポイントスタンディング■■■
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順位 No. ドライバー ポイント ビハインド
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1位 10 D.ウェルドン 53 リーダー
2位 9 S.ディクソン 40 -13
3位 6 S.ホーニッシュJr. 35 -18
4位 4 V.メイラ 32 -21
5位 11 T.カナーン 30 -23
16位 55 松浦孝亮 14 -39
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