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インディ・プロ・シリーズ 第1戦 ホームステッド[決勝日]フォト&レポート

<US-RACING>

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快晴となったホームステッドは午後12時10分の時点で気温26度まで上昇。ドライバー紹介などのプリレースセレモニーが終了すると、午後12時30分にインディ・プロ・シリーズの第1戦目となるレースがスタートした。初のレースを予選3位セカンドローからスタートした期待の新人、武藤はスタートの混戦でポジションをひとつ落とし4位となるが、レース中盤までトップグループから離れることなく、周回を重ねていった。

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昨年は参戦台数が15台程度だったインディ・プロ・シリーズだが、今シーズンはこの開幕戦で参戦台数が25台に跳ね上がった。それだけにスターティング・グリットに並んだドライバー25人中、なんと14人がルーキーという状況。計67周、100マイルで競われたレースだが、クラッシュが3回発生し、レースの約半分となる36周がイエロー・コーションとなった。ルーキーばかりがクラッシュしたわけではないが、これだけの台数によるレース自体、近年のインディ・プロ・シリーズではあまりみられなかったのは事実。混戦となるレースでの経験を今年エントリーしたドライバーたちで学んでいくしかない。

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30周目まで4位を走行していた武藤だが、2台のクラッシュによる2回目のイエロー・コーションが発生した時点で、3位を走行していたことが判り、3位へとポジションアップ。20周という長いイエローコーションが開け、43周目のリスタート後も3位をキープするが、47周目には4台によるクラッシュのため再びイエロー・コーションが発生した。このコーションも長引き、レースは10周を残す57周で終了。武藤は初レースを3位でフィニッシュした。

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「最初のイエローの時に目の前でクラッシュがあったけど、あせりましたね。とにかく左に降りようと思いました。リスタート後の時は、前にいる2台のマシンのポジショニングがあまりよくなくて4番手に落ちてしまいました。でも、3ワイドで自分が真ん中にいたときもあったけど、思った以上に車が安定していましたね。ドラフティングの中でレースをするということは勉強になったので、よかったです。最後のイエロー・フラッグが解除になったときに、攻めようと思っていたのですけど、その前にレースが終わってしまいました。
本当にその残りの10周プッシュして走りたかったなと思っていたんで。優勝を目指してやっているんで、レースがこのように終わったというのはしょうがないですけど、やはり悔しいですね。イエロー・フラッグは想定していないし、残り10周は必ずあるとは限らないなということは勉強になったんで、奥が深いです。丁寧すぎたかもしれないです」

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メイングランドスタンドの裏側にある広いスペースに、一辺が15メートル四方のコースが設置され、なんとラジコンのレースが行われていた。2ストロークのエンジンとトランスミッションが装着されているラジコンは、実物のレーシング・カーに劣らない迫力で、レースも本物に近い迫力だった。参加者に「写真を撮らせてください」と聞いたら、喜んで自慢のマシンを見せてくれた。レースが行われていない時には、エンジンのチューニングやシャシーの設定を調整しており、その表情は真剣でいながらも実に楽しそうだった。