＜TOYOTA＞
ＩＲＬインディカー・シリーズ第１５戦の決勝レースが９月１１日（日）、米イリノイ州シカゴ近郊にあるシカゴランド・スピードウェイで行われた。２００５年シーズンも残り３戦といよいよ終盤戦に突入。第１５戦の舞台となる１周１．５マイルのシカゴランドは、高いバンク角と、スムーズな路面によって、毎年超接近戦の高速バトルが行われることでも知られている。週末を通じて好天に恵まれ、決勝日も朝から晴れ間が広がる絶好のレース日和となったこの日、気温３０度、路面温度４６度というコンディションの下、午後１時前に２３台のインディカーによる、２００周３００マイルのレースの幕が切って落とされた。
予選４番手スタートのＳ．ホーニッシュ・Ｊｒ．が序盤からライバル勢とトップ争いを展開。しかし２０周目にＲ．ブリスコがＡ．バロンと接触し、クラッシュ。レースは赤旗が出され一時中断となった。
１７分後にレースが再開されると、今度はＨ．カストロネベスもトップ争いに加わる走りを見せる。その後、ピット作戦で一時後退したＳ．ホーニッシュ・Ｊｒ．も、残り１７周で出されたイエローコーションで再びトップグループへと復帰。
再スタート後に激しい追い上げを見せ、Ｈ．カストロネベスと共にトップを行くＤ．ウェルドン（ホンダ）に襲いかかった。サイド・バイ・サイドの激戦の末、ほぼ並んだ状態でフィニッシュラインを通過したが、わずかに及ばず。インディカーシリーズ史上８番目の僅差となる０．０１３３秒差でＨ．カストロネベスが２位。Ｓ．ホーニッシュ・Jr．が３位フィニッシュとなった。
Ｈ．カストロネベス（チーム・ペンスキー）のコメント：
正直に言って、これだけの僅差で勝利できなかったというのは信じられず、なんと表現していいのかわからない。こういった超接戦での２位という結果は、とても不思議な感覚だ。とはいえ、ポイント争いで５位に浮上出来たことには満足している。この好調を維持し、より上位のランキングを目指して、残り２戦も全力を尽くす。
竹内一雄（ＴＲＤ-ＵＳＡ副社長）のコメント：
レース自体は内容の濃い、素晴らしい展開だった。残念ながらわずかの差で優勝こそ逃したものの、残り１２周からの最後のバトルは非常にコンペティティブなもので、何よりもコースに足を運んでくれた多くのお客さんに喜んでもらえるレースが出来て良かった。Ｒ．ブリスコのクラッシュは本当に心配したが、チームオーナーのチップ・ガナッシから大丈夫だという報告を受けてとりあえずホッとしている。ＩＲＬが日頃から開発を続けている安全性の向上によるものだろう。