INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第15戦シカゴランド【初日】パトリックが大逆転で地元ポール・ポジションに

<US-RACING>
今シーズンもいよいよ残り3戦。最後の1.5マイル・オーバルとなるシカゴで、プラクティスはランキング・トップのウエルドンが絶好調だったが、予選を制したのはプラクティス総合20位のダニカ・パトリックだった。最後のアタックでブリスコーが一瞬トップに立つも、車検でリアウイングの違反が発覚して失格。日本勢は最初のプラクティスでトップ5入りと健闘したが、松浦が12位、安川は15位のグリッド確保に終わった。
●プラクティス1:ポイント・リーダーのウエルドンがトップ
朝から快晴となったシカゴの初日、午前8時30分の時点で気温は26度とまだそれほど暑くはない。最初のプラクティスでトップ・スピードをマークしたのはポイント・リーダーのウエルドンで、AGRのホンダ・ダラーラが216.868mph(25.2319秒)を記録。2位はトヨタ・ダラーラを駆るホーニッシュJr.(215.537mph:25.3878秒)、3位ホンダ・パノスのメイラ(215.442mph:25.4103秒)と続き、4位にロジャー安川(215.346mph:25.4103秒)、5位松浦(215.265mph:25.4198秒)と日本勢がトップ5に入る大健闘を見せた。
●プラクティス2:唯一の218マイル台に入れたウエルドン
引き続き快晴のシカゴランドは、気温も31度と上昇し、かなり蒸し暑くなってきた。注目の予選前最後のプラクティスで、トップはまたしてもウエルドン。いっきに2マイル近くもスピードを上げる218.120mph(25.0871秒)を記録し、絶好調をアピールする。2位はケンタッキーで今季初優勝を挙げたシャープの217.556mph(25.1521秒)、3位が217.544mph(25.1535秒)と僅差のカナーン、3位が同じAGRのフランキッティとホンダ勢がトップ4を独占することになった。
●予選1:パトリックが地元で3度目のポール・ポジション
気温32度の猛暑となったシカゴで、予選は午後4時30分にスタート。前戦のロード・コース・イベントを休んだフォイトから出走し、3番目にアタックしたプラクティス2位のシャープが215.101mph(25.4392秒)でトップに躍り出る。だが次に登場したパトリックは215.970mph(25.3369秒)をマークし、あっさりとトップに浮上。予選前のプラクティスでは214.493mph(25.5113秒)の総合20位だったパトリックが、いきなり1マイル以上のスピード・アップを果たした。
パトリックのスピードはなかなか破られず、プラクティス総合トップだったウエルドンは215.484mph(25.3940秒)と伸びずに5位。カナーンにいたっては214.402mphと13位に終わってしまった。最後のアタッカーであるブリスコーだけがパトリックを上回り、インフィニオンに続く2戦連続のポール獲得(オーバルでは初)に場内は沸いたが、車検で違反が発覚してチップ・ガナッシの3台すべてが失格。オフィシャルは具体的な違反箇所を明言していないが、リア・ウイング周辺に問題があったと言われている。
結局パトリックが地元シカゴで3度目のポール・ポジションを獲得。僚友ライスが2位となり、レイホール・レターマン・レーシングのホンダ・パノスがフロント・ローを独占することになった。3位はシボレー・ダラーラのシェクターで、4位にトヨタ・ダラーラのホーニッシュJr.と各メーカーが上位に進出。だがトヨタのトップ10入りがホーニッシュだけだったのに対し、シボレーは3台がトップ10入り。同じ1.5マイルのテキサスに続く2勝目なるか。
日本勢は最初のセッションでトップ5入りと好調なスタートを切ったが、松浦は2度目のプラクティスでエンゲに接触されて、ほとんど走行できず。直ったばかりのマシンで臨んだ予選は、フィーリングが変わってしまい、214.481mph(25.5128秒)の12位に終わる。一方の安川は、第2プラクティスで214.638mph(25.4941秒)とスピードを下げて16位、単独走行の予選では212.720mph(25.7239秒)とさらにスピードを落とし、15位。プラクティスでのスピードはよく、集団では好スピードをマークできるだけに、決勝での活躍を期待したいものだ。