INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第13戦パイクスピーク【初日】カストロネベスがポール確定、2位ホーニッシュでペンスキーが独占

<US-RACING>
今年最後のショート・オーバルとなるパイクスピーク。1マイルながらDシェイプのデ
ザインが特徴で、予選では全域全開となる。今から10年前、1995年の同じ日(8月20日)にインディ・カーで初優勝を遂げたホンダ。プラクティスではカナーンやパトリックらホンダ勢がトップ・だったものの、予選でポール・ポジションを獲得したのはカストロネベスだった。2番手もホーニッシュJr.と、ペンスキーのトヨタ・ダラーラがフロントローを独占する。日本勢は安川が予選15位、松浦が16位に終わった。
●プラクティス1:カナーンがトップでAGRが好発進
曇り空となったコロラド・スプリングスは、朝10時からプラクティスが始まった時点で気温26度とそれほど暑くなく、まずまずのコンディションとなる。最初のプラクティスでトップ・スピードをマークしたのはホンダ・ダラーラのカナーンで、174.888mph(20.5846秒)を記録。2位は毎回ショート・オーバルで速さを見せるカストロネベス(174.274mph:20.6571秒)で、3位のウエルドン(174.160mph:20.6706秒)から5位まではアンドレッティ・グリーン・レーシング(AGR)が占める。AGRの4人の間に、カストロネベスが割り込んだ形となった。
●プラクティス2:紅一点のパトリックがトップに浮上
曇り空から時々太陽が顔を出すようになり、気温も31度まで上昇。午後12時30分に2回目のプラクティスが始まった。前のセッションから1時間しかインターバルがない中で、唯一175マイル台にタイム・アップできたのはパトリック。175.217mph(20.5460秒)を記録して、総合でもパトリックのホンダ・パノスがトップとなる。2位ホーニッシュJr.(174.993mph:20.5722秒)、3位はカストロネベス(174.791mph:20.5960秒)とペンスキーのトヨタ・ダラーラが好調。総合ではホーニッシュの2位は変わらないが、朝のトップだったカナーンが総合3位に上がっている。
●予選:カストロネベスが今季初ポール、ホーニッシュ2位でペンスキーのワンツー
いつもは予選に向けて気温が上がる場合が多いが、雲が多く風も強くなり、午後3時55分の時点で25度まで下がった。午後3時57分、まずはカーパンティエから予選アタックが開始され、171.706mph(20.9661秒)を記録。次のメイラが173.830mph(20.706秒)をマークしてカーパンティエを上回り、6番目にアタックしたフランキッティが174.747mph(20.612秒)でトップが入れ替わる。午後4時14分、10番目にコース・インしたプラクティス最速のパトリックは、約1マイル遅い174.389mph(20.6435秒)に終わった。
昨年の覇者フランキッティのスピードが破られたのは、パトリックの次にアタックしたチームメイト、ハータによってだった。予選で初めて175マイル台に乗せたハータだが、そのすぐ後にアタックしたカストロネベスがハータを上回り、175.423mph(20.5218秒)を叩き出す。最後から3番目にアタックしたチームメイトのホーニッシュが175.404mph(20.5241秒)とわずかに及ばず、カストロネベスの今シーズン初ポール・ポジション(通算10度目)が確定した。
2位はホーニッシュでペンスキーのトヨタ・ダラーラが今季3度目のフロントロー独占。他の2戦、リッチモンドとミルウォーキーもショート・オーバルで、ペンスキー2台の強さが際立った。今シーズンの1マイル以下のオーバルではすべてペンスキーが優勝しており、今回もどちらかのトヨタ・ダラーラが勝利する可能性は高そうだ。一方、同じショート・オーバルのニューハンプシャーで記録した初勝利から10年目のホンダは、ハータの予選3位が最高。このレースで優勝すればマニュファクチャラーズ・タイトルが確定するだけに、なんとしてもペンスキーを抑えたいところだ。シボレーはエンゲの7位が最高。
日本勢は安川がプラクティス1で169.658mph(21.2191秒)の14位、プラクティス2では172.979mph(20.8118秒)の12位と確実にスピードをアップ。しかし予選では172.945mph(20.8243秒)とほんのわずかスピードをダウンし、15番グリッドに終わった。片や松浦はプラクティス1で170.691mph(21.0908秒)の12位、プラクティス2では172.577mph(20.8603秒)とスピードを上げてきたが、順位は15位。予選はプラクティスほど伸びずに172.005mph(20.9296秒)の16位に終わり、安川の隣からスタートすることになった。