<US-RACING>
曇り空となった日曜日は、予報されていたとおり気温が低くなり、午後12時をまわっても気温11度と、オープニングデイからこれまでで一番寒い一日となった。12時5分にタイムアタックがスタートし、午後6時までポールポジションを争った今回。シャープ、ホーニッシュJr.のタイム計測に続き、3番目に昨年のチャンピオン、カナーンがタイムアタックに挑んで平均時速227.847mphを記録する。その後、結局誰もカナーンの記録を破ることなく、第89回インディ500のポールポジションが確定。自身とチームにとって初のインディ500ポールとなり、賞金10万ドルを獲得した。
昨日まで満足な走行を行うことが出来なかった安川は、午前中に行われた1時間30分のプラクティスで、水曜日以来ひさしぶりに走ることができた。トータルで37周を走りこんだ安川は、これまでの自身のスピードを大きく上回る226.568mphを記録。このセッションで14番手のスピードとなった。予選に向けて好感触を得た安川は、午後2時に19番目で予選のタイムアタックを行うと、平均時速224.131マイルを記録し、暫定12番手となった。結局予選が終了すると17位まで後退することになったが、これまでの経過を考えれば、成功に終わったと言えるだろう。「まだまだトップチームとのスピードの差はありますけど、トップ22に入ることが今日の目標だったので、予選が通過できてよかったと思います。今日は予選の時点で224マイルが限界でしたね。これからはサスペンション、エンジンもかえてレースセッティングに向けて調整しますが、レースでは十分戦えるマシンに仕上げられると思います」と、予選を振り返る安川。出だしこそ遅れたものの、これからのレースに向けてのマシンセッティングには自信がありそうだ。
午前のプラクティスで10番手のスピードを記録した松浦は、午後の予選で5番目にタイムアタック。平均時速226.397マイルをマークし、チームはその後の再計測を行う必要性が無いと判断したため、結局8位で予選を終えることになった。松浦は、「予想どおりの記録が出せ、8番手になることができました。チームメイトのシャープや、同じホンダエンジンのカナーン、ダニカなどが僕より早いスピードを記録しましたが、今回のスピードが今の僕達のベストだと思ったので、2回目のタイムアタックをするようなリスクは避けました」と予選後にコメント。松浦にとって2年目のインディ500、決勝での活躍に期待したい。
全車のタイム計測が終了していない中で、タイムアタックするマシンが現れなかったため、午後2時22分にいったん予選が中断される。その後、出走するマシンが名乗り出るまでプラクティスが行われることになった。今日の予選で2番手に出走したホーニッシュJr.はこの時点で予選10番手だったが、プラクティスのあとに再度タイム計測を行うと、平均時速227.273mphを記録してポールポジションにあと一歩となる2位を獲得することに成功する。一方、チームメイトのカストロネベスはホーニッシュJr.が2位に上がったことで、3位から4位に後退。依然好位置にいたカストロネベスだったが、終了間際の5時50分にこの4位のタイムを破棄し、2回目のアタックに挑んだ。狙いはもちろんポールポジションだったが、1回目のスピードよりわずか及ばず、逆に5位まで後退。ホーニッシュJr.のようなポジションアップはできずなかった。3回までチャレンジできることになったルール変更が、今年のポールデイの見所を作った。
午前のプラクティスで229.880mphを記録し、これまでの総合プラクティスで見事トップスピードをマークしたパトリック。予選も期待が高まったが、1周目が224.920mphとなり、残り3周で227マイル以上を記録するも、平均時速227.004mphで予選結果は4位となった。もし1周目に227マイル以上を出していれば、カナーンの平均スピードを上回っていたかもしれない。カナーンの表彰式のあと、プラクティス総合トップだったパトリックには、5千ドルの小切手が授与された。