INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第2戦フェニックス【決勝日】フォト&レポート

<US RACING>

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2004年の開幕戦以来の優勝となったホーニッシュJr.。その時と同じように2番手にはカストロネベスが入り、ペンスキーがワンツー・フィニッシュを飾った。レースのクライマックスとなった198周目のリスタートで、2番手を走行していたフランキッティがホーニッシュJr.をアウトから抜こうと試みたが、タイヤカスに乗ってポジションダウン。レースは終盤までエキサイティングな展開となった。ホーニッシュJr.は開幕戦を2位でフィニッシュしているだけに、ランキングでもトップに浮上。次戦はIRL初のストリート・コースでのレースだが、ホーニッシュJr.はどれだけのパフォーマンスを発揮できるだろうか。1月のテストの結果を見るだけでは、チームメイトのカストロネベスが上回りそうな感じだが・・・・・・。

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トラブルでエンジンを載せ換えたために最後尾からのスタートとなったカナーンだが、次にスタート&フィニッシュ・ラインを通過するときには、なんと10番手までポジション・アップ! その後ひとつずつポジションを上げ、5周目には7番手と瞬く間にトップグループに追いついてきた。昨年のフォンタナでも最後尾からスタートしてすさまじい追い上げを披露し、最終的に2位でフィニッシュしていたが、今回は難コースとして知られるフェニックス。2マイルのスーパースピードウエイとは勝手が違う。スタートでこんなにポジションアップすることは、めったに見られるものではない。さすがチャンピオンというか、久しぶりに凄いパッシングを見てしまった。正直、今週末のカナーンはあまりパっとせず、ハータがポール、ウエルドンが2番手となり、自身は総合プラクティスで19番手とフェニックスの2年連続ウイナーらしからぬ結果だった。しかしレースが終わってみれば、ホンダ勢のトップとなる3位でフィニッシュ。まさにディフェンディング・チャンピオン、チームの要といった結果を残した。

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予選では15番手からスタートした松浦だが、15周目に発生したイエローコーションでトップ・グループがピットイン。このとき松浦はコースに留まり、いっきに6番手までポジションアップする。その後トップ・グループと遜色ない走りで周回を重ね、一時は4位を走行するパフォーマンスを見せた。しかしレース中盤、3セット目のタイヤに換えてからハンドリングが悪化。ずるずると後退を余儀なくされるが、トップ10内となる10位でレースをフィニッシュした。「レース用セッティングがいいことを実感していたので、レース中盤までは自信を持って走ることが出来ました。3セット目のタイヤにどんなトラブルが発生したのかわかりませんが、ハンドリングがどんどんルーズになっていきました。トップ10に入れたのは嬉しいですし、今後のシーズンに向けて自信を持って迎えることができるレースとなりました」と松浦。前戦のホームステッドでもトップ・グループと張り合っていた松浦だが、今回のこのショート・オーバルのフェニックスでも上位争いを展開。チーム、ドライバーともに確実に成長している。

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朝8時15分から行われたファイナル・プラクティスでは、20番手だった安川。「昨日の午前中と同じような症状が、朝のプラクティスから出てしまいました」と言い、結局レースでもその症状は直らず、徐々に悪化していく。「20周を過ぎたとき、サスペンションの一部が壊れてしまい、ハンドリングはさらに悪化していきました」と安川。周回を重ねるたびにマシンの状況は悪くなり、何度もラップダウンを余儀なくされた安川は、とうとう174周目にチームが走行を断念。ピットでマシンを止めることになった。「レース中、いろいろと試してみましたが、一向にハンドリングはよくならず、悪くなる一方でした。リタイアとなりましたが、原因を解明して気持ちを切り替えて、次のレースに備えたいです」と、早くも気持ちは次のセント・ピーターズバーグに向けて動き出している。

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決勝日は午後から雨が降るという天気予報で、フェニックスの空は朝から雲で覆われていた。時折、ぱらぱらと小雨が降ってくるのだが、路面が濡れるほどでもなく、予定どおりに朝のファイナル・プラクティスは行われた。その後も似たような状況が続くが、なんとか午後1時にレースはスタート。レース中は雨も降らず、終盤には時折日が射すまでに回復する。合計200周を走りきって、レースは無事終了。フェニックスで青空を見ることができない、珍しい週末だった。