＜SUPER AGURI FERNANDEZ RACING＞
2005 IRLインディカー・シリーズ第1戦「トヨタ・インディ300」予選
■■■イベントデータ■■■
【日時】3月5日
【開催地】フロリダ州ホームステッド
【サーキット】ホームステッド・マイアミ・スピードウェイ
【距離】1.5マイル (2.414km)
【セッション】予選
【天候】快晴
【気温】25℃■■■予 選■■■
＜松浦孝亮、15番グリッドから開幕戦の決勝に臨む＞——————–
IRLインディカー・シリーズの開幕戦の予選が、フロリダ州マイアミ郊外にあるホームステッド・マイアミ・スピードウェイで行われた。エントリーは昨年の開幕戦よりも3台多い22台。1台ずつが2周のアタックを行うアメリカンスタイルでの予選は、フロリダならではの暖かなコンディションの下で開催された。
パナソニックARTA/パノス・Hondaに乗る松浦孝亮は、昨日行われた2回のプラクティスで総合9番手につけるまずまずの滑り出しを見せた。走行初日となった金曜日は、悪天候で走行時間が予定より短縮されたこともあり、決勝用セッティングを重視する方針を決定。ドラフティング内で安定し、スピードも高いマシンに仕上げることに専念した。前日とはうって変わって快晴に恵まれた予選日、松浦はくじ引きで決まった7番目にコースイン。25秒2313＝平均時速211.880mph（約340.915km/h）を計測1周目に記録し、参戦2シーズン目の初戦を8列目のイン側グリッドからスタートすることとなった。
＜今年の最速コンビネーションは？＞———————————
24秒8518＝平均時速215.115mph（約346.120km/h）をマークしてポールポジションを獲得したのは、シボレーエンジンを搭載するトーマス・シェクター。だが、Hondaエンジンもトップ10に6台が入っており、燃費などを含め、レースを通してのパフォーマンスではどのエンジンにアドバンテージがあるのか、まだ明らかにはなっていない。
シャシーの戦いは、ダラーラがトップを獲得したものの、パノスも2、4位に食い込んでおり、スピードは両者互角。集団で走るレースでの安定したハンドリングに関しては、エンジン同様シャシーもまだ優劣をつけることはできない。今季初の予選では、特定のエンジンと特定のシャシーの組み合わせが他をリードしている状況ではないことが判明した。明日の決勝レースはサイド・バイ・サイド、テール・トゥ・ノーズの激しい接戦がスタートからゴールまで続けられることになるだろう。
＜ファイナルプラクティスでは5番手のタイムをマーク。決勝に向け手応え十分＞–
05年シーズン開幕戦の予選は、ポールポジションと予選2位のタイム差は僅かに0秒0925。コンマ2秒以内に6人、コンマ3秒以内に11人、そして、コンマ5秒以内には16人が並ぶという、今季も実力が伯仲していることを表した予選となった。松浦のポジションは15位であるが、ポールとは0.3795秒の差でしかない。そして、予選終了後に行われたファイナルプラクティスでの松浦は、ここでもトップだったシェクターにわずか0秒1765差の5位につけた。チームの目指したとおり、パナソニックARTA/パノス・Hondaは集団での戦いで存分に力を発揮できる仕上がりになっている。レースは明日、3月6日（日）、アメリカ東部時間の午後2時15分（日本時間3月7日午前4時15分）にスタート。200周＝300マイルで争われる。
■■■コメント■■■
＜松浦孝亮＞
決勝用セッティングは出ているので、明日のレースは自信がある
「今年初めての予選は、もっと速いタイムを出したかったですね。自分としては、もう少し行けると思っていました。アタック中の走行フィーリングは良かったのですが、どこかでドラッグが発生しているらしく、スピードが伸びませんでした。あと1、2マイルは出したかったですね。でも、自分たちはずっとレース用のセットアップばかりやってきたので、予選の順位がこれぐらいになることも予想してました。レースでは、スタートから20周でガラッとポジションは変わってしまうはずです。だから、グリッドについては、そんなに気にしてはいません。僕らの決勝用セッティングはとてもいいので、レースに対しては自信があります」
＜鈴木亜久里／チーム代表＞
クルーを強化した成果を明日の決勝で見せたい
「昨日の走りを見ても、孝亮はドラフティング内ではとてもいい感じで走れていたが、単独ではスピードが乗らなかった。1月の合同テストでも同じ傾向があり、単独の走行になる予選は、あまり良い結果を期待していなかった。しかし、ファイナルプラクティスでは、レースに向けた良いセッティングを見つけることができた。ファイナルプラクティスで明るい兆しが見えた、というところだろう。チームも今シーズンに向けてクルーを強化しているので、レース中のピットストップのスピード向上が期待できる」
＜サイモン・ホジソン／チームマネージャー＞
終盤のトップ争いに食い込む戦いを目指す
「昨日の走行初日を終えた時点で、マシンのハンドリングは非常に良く仕上がっていたので、もっと上位のグリッドを獲得できると考えていた。しかし、マシンはターン1からターン2でアンダーステア、ターン3とターン4ではオーバーステアの状態になってしまい、コース1周全体をうまくバランスさせて走り切ることができなかった。だが、ファイナルプラクティスの5位という結果を見てもわかるとおり、我々のマシンは非常に競争力のある状態に仕上がっている。終盤のトップ争いに食い込んでいく戦いにしたい」