<US-RACING>
最終日に行われたオーバル・テストは、午前と午後の両セッションをライスが制して総合トップに。2位には新チームで躍進を見せたシャープ、3位にウエルドンと続き、朝のセッションで2位だった松浦は総合4位に落ち着く。5位には、女性ドライバーとして注目を集めているパトリックが入る大健闘。新チームでオーバルに臨んだ安川は18位で今シーズン最初のテストを終えた。トップ6をホンダが独占している。プラクティス1:ライスが貫禄のトップ。松浦が2位と好調な仕上がりをアピール
気温16度とテスト期間中もっとも暖かい朝を迎えたオーバルでのテストは、霧のために30分ほど遅れてスタートした。午前中はレイホール・レターマンが席捲。唯一の214マイル台に突入したライス(214.033mph/24.9775秒)を筆頭に、4番手にメイラ、パトリックが6番手と大健闘をみせた。2番手には松浦(213.920mph/24.9906秒)が入り、オーバル2年目となる今年は好スタートを切る。5番手のシェクターがシボレー最上位に入り、安川は終了間際に19番手に滑り込んで朝のセッションを終えている。
■プラクティス2:オーバル総合トップは再びライス。シャープがジャンプアップで2番手に
今回の最後となる午後のセッションで、午前中に記録した自らのスピードを更新し、総合トップに立ったのはライス(214.539mph/24.9185秒)だった。2位にはラスト・ミニッツで大幅にポジションをあげたフェルナンデス・レーシングのシャープ(214.244mph/24.9528秒)、そしてランキング2位ウエルドン(213.998mph/24.9816秒)が3位に。朝から好調の松浦(213.920mph/24.9906秒)は、最終的に4位でフィニッシュした。午前中6位だったパトリック(213.880mph/24.9953B秒)は、5位に浮上。ロード・テストでトップだったブリスコ−は、9位に終わっている。
■プラクティス総合:昨年3勝したライスが、一歩抜きん出る速さを披露。ホンダがトップ6独占
昨年の開幕戦ホームステッドで、コース・レコードとともに予選を制覇したライスが総合トップ。ロード・コースでのテストでは今一歩精彩を欠いた(総合16位)ライスだったが、オーバルでの速さは健在だ。ライスと同じセットのマシンで190周を走りこんだパトリックは、女性としてだけでなく、速さで自らをアピール。一方、セッション終了間際に逆転されたとは言え、絶好調のライスをわずか0.113マイル差で追いかけていた松浦と、18番手に終わった安川は明暗を分けた。安川を中心としたチーム造りは、まだ始まったばかりだ。
エンジンで見ると、上位6台がホンダ、7位にシボレーを挟んで再びホンダが続く。トヨタはカストロネベスが10位に名乗りをあげたのが最上位となり、今回のテストでは、オーバルとロードともにホンダ優勢という結果に終わった。とはいえ、トヨタがバージョン・アップしたエンジンを持ち込んできており、日本人エンジニアが新たに3人も現地に駐在されるなど、昨年の雪辱に燃える。ロード・コースではダラーラ・ユーザーの後塵を喫したパノスだが、オーバルではワン・ツーを決め、痛み分けに持ち込んだ。今年も各マニュファクチャラーの接近した戦いが予想される。