標高1600mを超えるコロラド州コロラドスプリングスでのインディカー・シリーズ第12戦。松浦孝亮は予選前に行われたプラクティスでアクシデントを喫し、スペアカーにマシンを換えたことから最後尾の22番手からのスタートとなった。だが、225周のレースを粘り強く戦い抜き、13位までポジションアップしてチェッカーフラッグを受けた。
■日時:8月22日(決勝)
■開催地:コロラド州 ファウンテン
■サーキット:パイクスピーク・インターナショナル・レースウェイ
■天候/気温:晴れ/25℃
標高1600mを超えるコロラド州コロラドスプリングスでのインディカー・シリーズ第12戦。松浦孝亮は予選前に行われたプラクティスでアクシデントを喫し、スペアカーにマシンを換えたことから最後尾の22番手からのスタートとなった。だが、225周のレースを粘り強く戦い抜き、13位までポジションアップしてチェッカーフラッグを受けた。
アクシデントは土曜日のプラクティス2回目に発生。修復は困難との判断からスペアカーへ乗り換えることになったが、松浦が初めてスペアカーを走らせたは決勝日朝のウォームアップセッションとなった。走行時間が30分しかない中、松浦はまずマシン各部が正常に機能しているかどうかを確認し、その後にレースに向けてのセッティングを煮詰めることになった。ところが、確認段階でオイル漏れやステアリングの不具合などが出たため、21ラップしか走り込むことはできず、マシンセッティングを煮詰めるまでには至らなかった。
パイクスピーク・インターナショナル・レースウェイのバンクは最大傾斜角度が10度。コーナー半径が大きく、1周におけるコーナリング時間が長いため、外側のリヤタイヤにかかる負担が大きい。難しいショートオーバルにテストなしで臨んだ上にアクシデントが発生したため、松浦の戦いはいつも以上に苦しいものとなっていた。
3連戦の真っただ中とあって、これ以上マシンを壊すことはできない状況で臨んだ決勝。松浦は路面コンディションが変化する中、ミスなく走り切って13位でフィニッシュし、ドライバーズポイント17点を加算した。ルーキーポイントでは依然としてトッ
プをキープしている。
●松浦孝亮
「ほぼぶっつけ本番で臨んだタフなレースでしたが目標どおり完走できたのでホッとしています」
「エイドリアン・フェルナンデスと同じセッティングを今回はトライしました。スタートからハンドリング自体はそんなに悪くはなかった。しかし、ペースを上げた時にターン2出口でクルマがナーバスになり始め、ターン4出口ではアンダーステア。危ないシーンも何回かありました。今回はすごくタフなレースでしたね。それでも、ピットストップでセッティング変更はせず、走りながらウエイトジャッカーを調整していました。今回は完走を目標にしていました。ファイナルプラクティスをまともに走れず、ほぼぶっつけ本番の状態でのレースとなったので、フルタンク時のマシンの挙動や、軽くなってからの変化などは予想さえもつかない状態でしたから。路面のコンディションもどんどん変わっていくし、すごく難しかったです。こうしてゴールできたのでホッとしています」
●トム・アンダーソン マネージング・ディレクター
「コウスケは自分の置かれた厳しい状況を理解しベストとも言えるリザルトを手にした」
「予選日のアクシデントにはガッカリしたが、本日のレースには満足している。コウスケはスマートなレースを戦い抜いた。2デイ・イベントで土曜日にアクシデントを起こしてしまった場合、どうしてもチームの勢いは失われる。来週もレースがあるのでもう1台をクラッシュさせるわけにはいかない。そのため、コウスケは慎重に戦わざるを得なかった。しかし、そうした中で彼は素晴らしいレースを戦った。このような状況においては若いドライバーや経験の少ないチームはすべてを失ってしまうようなミスを犯すことが多い。しかし、コウスケは最後まで走り続けて13位でゴールした。13位は決して良い成績ではない。しかし、自分の置かれた厳しい状況を理解し、悪い中からもできる限りベストに近い成績を手にしたのだ。アクシデントによって肩に痛みもあった。こうしたレースを今後も続ければ、我々はルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得できるはずだ。次戦のナザレスは今回と同じくショートオーバルなので、やはり難しいレースとなるだろう。しかし、その後のシカゴ、フォンタナ、テキサスの高速オーバル3連戦でコウスケと我々は優勝を目指した戦いをするつもりだ」
スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング公式ウェブサイト
www.superaguri-fernandez.jp
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