今週末に行われる第11戦ベルテラ・カジノ・インディ300から、2004年のIRLインディカー・シリーズは2度目の3週連続のレース開催となる。今シーズンもあと6戦。第10戦ミシガンから1週間のインターバルを置いただけで、残りレース数の半分を8月中 に立て続けに行うハードスケジュールへと突入するのだ。
トップグループで戦い続けたミシガンの勢いそのままに積極的な走りで松浦孝亮は上位入賞を狙う
▽2004年8月13日
■日時:8月14日〜15日
■開催地:ケンタッキー州スパルタ
■サーキット:ケンタッキー・スピードウェイ
今週末に行われる第11戦ベルテラ・カジノ・インディ300から、2004年のIRLインディカー・シリーズは2度目の3週連続のレース開催となる。今シーズンもあと6戦。第10戦ミシガンから1週間のインターバルを置いただけで、残りレース数の半分を8月中 に立て続けに行うハードスケジュールへと突入するのだ。
1周の平均速度が200mph(約321.8km/h)に届くハイスピードバトルの舞台となるの は、ケンタッキー州スパルタにあるケンタッキー・スピードウェイ。ルイビルとオハイオ州シンシナティのほぼ中間地点、インターステイト71号線沿いに2000年に設立さ れた全長1.5マイル、バンクの最大傾斜角14度のスーパー・スピードウェイだ。緑深い山間にその地形を見事に利用して作られたコースは、完成初年度からIRLインディ カー・シリーズの公式戦を毎年開催し続けている。
ケンタッキー・ダービーの開催州として、また、全米ナンバーワンの競走馬産地と して名を馳せるケンタッキー州は、近年では自動車産業の盛んな地域になってもいる。デトロイトへのアクセスがよい南部地域へと生産拠点を進出させる自動車メーカーが増え、周辺産業もそれに併せてケンタッキー、テネシーといった州へと集結。同時にレース人気も高まっている。ケンタッキー・スピードウェイは昨年に続いて路面のバンプを取り除く作業を施した。冬は寒く、夏は暑い温度差の激しいエリアであることが、コースの路面にうねりを生じさせるからだ。この作業でバンプは減ってはいるが、依然として路面には凹凸が残っており、このためマシンのサスペンションセッティングはとても難しい。高速コースなのでエンジンパワーも大事なファクターではあるが、各チームがマシンに施すセットアップは勝敗を大きく左右する。スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングは、このケンタッキーでの戦いに備え、新たなショックアブソーバーを開発。ミシガンでの第10戦との間に行われたHondaのマニュファクチャラーテストでその性能を試し、好結果を得ている。
フトントロウグリッドからトップグループでレースを戦い続けたミシガンでの勢いを保ち、松浦孝亮とパナソニックARTA/パノスGフォース・Hondaはここケンタッキーでも積極的な走りで上位入賞を目指していく。
●松浦孝亮
「テストの感触は上々!自信を持って週末に臨みます」
「先週、エイドリアン・フェルナンデスと僕はケンタッキーでテストを行いました。僕らのチームはこれまでの1.5マイルオーバルで安定して良いセッティングを出すことができているので、ケンタッキーでのレースは非常に楽しみです。自分自身も、チームもミシガンでいいレースを戦った後とあってモチベーションは非常に高い状態にあります。ミシガンは今年の僕らにとってベストと言ってよいレースができましたから。残り50周の時点まででしたが、その時点までで僕らは自分たちの持っている力を示すことができたと思っています。今週末のレースに対し、大きな自信を持って臨むことができます」
●トム・アンダーソン マネージング・ディレクター
「新しいショックアブソーバーも用意しマシンセットアップにも死角はない」
「1.5マイルのケンタッキーでは、これまで以上の戦いができるものと考えている。ミ シガンでのパナソニックARTA/パノスGフォース・Hondaは非常に戦闘力の高いマシンに仕上がっていた。常にトップグループを走り続けるだけの力があった。これまでの 1.5マイルでそうであったように、ケンタッキーのコースでも我々は安定して上位を戦えるマシンを手にできるはずだ。コウスケはさらに成長を続けており、ミシガンでは レース中に自らさまざまなことを考え、優勝を争えるポジションを保ち続けていた。ライバルたちと競り合う力はもともと備えている。そこに経験がプラスされ、それを基にして何をすべきかを考える力を発揮している。ケンタッキーでは新しいショックアブソーバーにもテストでトライし、実戦に投入する予定だ。今まで以上の成績を残すことに全力を上げたい」