Keita Kawai

製作開始!

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いよいよ製作編です。前回お話したとおり、製作するのはネット・オークションで手に入れたStudio27製のレイナードのガレージキットです。スケールは1/20。この1/20というやや大きめのスケールを選んだのは、手に入る中で一番新しいチャンプ・カーのモデルがこれだったこともありますが、タミヤのグランプリ・コレクションを筆頭に、現在のフォーミュラ・モデルではスタンダード・スケールの一つということもあります。あとは個人的に集めているスケールという理由です。
今回、やや製作に手間が掛かるガレージキットを最初に選んだのにも理由があります。プラモデルではモデル化されない範囲をガレージキットは網羅していることが多く、ガレージキットを作れるようになれば、コレクションの幅を大きく広げてくれるからです。今回のStudio27も世界的なガレージキット・メーカーとして知られ、1/20スケールの新旧F1マシンを精力的にリリースしています。ちなみに今シーズンのF1マシンは11チーム中8チームのマシンがモデル化されています。また、近年では海外(特にブラジル)のメーカーが活発だったり、模型店単位でリリースされる少量生産のガレージキットなどを合わせれば、1/20スケールではここ数年のF1マシンがほぼ揃う状況だったりします。そのなかでチャンプ・カーやインディカーがモデル化されていないのはつくづく残念に思います。

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さて本題にもどりまして、箱を開けて最初にやることはパーツのチェックです。説明書を見ながらパーツが揃っているかどうかを確認します。どのメーカーも万全の品質管理をしていると思いますが、ごくまれに欠品と言うこともありますので、ガレージキットに限らずプラモデルでも必ず確認するクセをつけておくと良いでしょう。万が一、欠品していた場合には、すぐにメーカーへ問い合わせてスペアを請求します。今回のキットのようなすでに絶版となって時間がたったものでは、必要なサポートを受けられない場合もありますがとにかく連絡です。もちろん今回のキットは全てのパーツが揃っていましたよ。
パーツ構成はボディ、アンダートレイ、シートがレジンと呼ばれる樹脂素材で、サスペンション類やフロント&リア・ウイングはホワイトメタルで出来ています。ホイールのリムはアルミです。このようなパーツ構成のガレージキットをレジンキットと呼んでいます。ちなみにボディまでホワイトメタルで出来ているのはメタルキットと呼びます。ボディが一体で、エンジンも再現されていないので、タミヤのプラモデルに比べると驚くほどパーツが少ないです。パーツの点数が少ないので一見、簡単に出来そうな気がしますよね。

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ここからが本番。次は下地処理を行っていきます。ここがプラモデル製作との大きな違いですかね。かなり面倒ですが、一番重要な作業の一つです。まず、マシン後部にはレジンを流した込んだときにでる大きなバリがありますので、これをカットします。板チョコみたいにパキっといきたいところですが、他の部分にあらぬ負担を掛けてパーツを破損させないためにも、カッターで慎重に切るのがおすすめです。ほかにもところどころにこのようなバリがありますので、良く見回してカットしてください。

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ボディのパーティング・ラインもキレイにします。このパーディング・ラインはプラモデルにもありますよね。車の分割面とは関係ないところにある段差が。プラモデルでもちゃんと処理しておくと仕上がり具合がよくなりますよ。最初に600番のヤスリをあて、ある程度整ったところで、1000番で均していきます。くれぐれも削りすぎには注意です。今回はそれほど大きな段差ではなかったのですが、時にはカッターで削ったり、パテを盛る場合もあります。若干、画像ではわかりにくいかもしれないですが、ラインが消えたのがおわかりいただけるでしょうか。これもボディに幾つかありますので、丁寧に消していきましょう。
バリ取りとパーティング・ラインの処理が終わったら、1000番のヤスリをあててボディ全体をキレイに均していき、今週はここまで。まだまだ下地処理は続きますが、これで一区切りにします。