4月から始まったインディカー・シリーズもとうとうシーズンが終了しました。“アッという間の為五郎”でしたねって書いたのですが、ちょっとおかしいなぁと思ったので調べたら、このフレーズ、“アッと驚く為五郎”でした。ハナ肇さん、失礼しました。
そんなことより、最終戦は劇的なレースでした。レースが残り10周を切って、もうこのままブリスコーかディクソンが勝つのかなって思いながら撮影していたら、ディクソンがピット・イン。あれ? って思ったら、今度はブリスコーがピット・インして、あれれ? ってな感じで今誰がトップだって確認したら、フランキッティですよ。
もしかしてフランキッティはピット・インしないの? って考えつつ最後まで撮影していたら、みごとに走り切っちゃって優勝! チャンピオン! ってな感じでね。いや、ビックリしましたよ。
ブリスコーとディクソンのトップ争いばかり気にしていたから、意表をつかれたというべきでしょうか。それだけになんだか大逆転みたいな感じで、ある意味、最終戦に相応しい面白いレースだったなと思った次第です。まさかレースがノーコーションになるなんてね、お釈迦様でもわからなかったでしょうね。はい。
武藤選手も予選19位スタートから確実にポジションアップして、なんと6位フィニッシュ! 体調も万全ではない状況の中、チームと一丸になって最終戦も魅せてくれました。来年も武藤選手がより良い環境でレースに挑めることを祈りつつ、シーズンのスタートを待つことにしましょう!
と、まぁ、最終戦についての私的な感想はこれくらいにして、今回は“もてぎ舟木沢 ログの森キャンプ場”の続きをお知らせしようと思ったのですが、決勝日翌日に行われたIRLのセレブレーション・パーティに行ってきたので、その内容をお知らせしますよ。
−The 2009 IRL Championship Celebration−
パーティいかなあかんねんって、結婚式に着るようなYシャツとズボン、そして荷物になるからって家からわざわざ珍しく革靴なんか履いてきて、会場となったホテル“W South Beach”に繰り出したのでした。
マイアミには毎年テストなどで来ていますが、マイアミ・ビーチに行くのは初めてかもしれないなってちょっと新鮮な感じでクルマを走らせると、ホテルに近づくにつれ僕の好きな南米のような雰囲気が街から伝わってきました。
夜なのに街は人で賑わっていますが、ちょっと危ない雰囲気も拭えません。まぁ、今回はホテルに行くのが先ずは最重要任務と、そんな街を横目にホテルへと到着しました。
無事着いたと、レンタカーをどーんとホテルの前に停め、バレー・パーキングの係りに鍵を渡し、「駐車料金はいくらなの?」って聞くと「36ドルです」なんて法外な値段を言うのでね、「リアリィ?(ほんと?)」なんて驚いたら、「目の前の路上コインパーキングが空いているからそこ停めたら?」って、営業関係なくアドバイスされましたよ。
こりゃラッキーだわって早速停めて、コイン・メーターで2ドル分料金払ったら2時間くらい大丈夫ってな感じだから、世の中どう転ぶか分かりませんな。
受付を済まして、いざ突入って会場となるホテルのプールサイドに移動すると、そこはもう別世界。華やかな衣装で着飾った老若男女がひしめきあっています。プール中央に大小のスクリーンが設置され、ちょっとした演出もOKです。
ビーチ・サイドの方にいくと、なんかソファーを通り越したベッドまで用意されているではありませんか。さすがセレブレーション・パーティです。飲みすぎて倒れた人を介護するにはもってこいこいですな。ただしカップルでの使用は禁止ですよ。お酒の勢いも手伝って必要以上に盛り上がりそうですから。
まぁ、そんな要らない心配はともかく、いよいよ授賞式が始まりました。授賞式自体は司会者が淡々と受賞者を呼び上げ、トロフィーを次々と渡していきます。
今年も全マシンにエンジンを供給したホンダは、昨年と同様、マニュファクチャラー・レコグニション・アワード(功労賞)のトロフィーを受賞しました。受賞者はHPDゼネラル・マネージャーのジャック・スパーニー氏です。
チャンピオンシップ・ポイントランキングで3位だったブリスコーです。前日のレース後、武藤選手に話を聞きに行こうと歩いていたら、ブリスコーが帰るところを見かけました。彼の彼女と関係者が一緒でしたが、ブリスコーは肩を落としてしょんぼりと一人先に歩いていたのが印象的でした。表彰台では明るい笑顔でしたが、やはり残念だったんでしょうね。
そしてランキング2位のディクソンです。あと一歩及ばずといったチャンピオン争いでしたが、昨年はチャンピオン、一昨年は今年と同じランキング2位。いや、ディクソンはほんと安定して速いです。来年もチャンピオン争いするんでしょうね。
で、今年、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したラファエル・マトス。多くのブラジル人ドライバーが参戦するこのインディカー・シリーズですが、ちゃんと後釜も育っていますね。カストロネベス、カナーンもうかうかしてはいられません。
そして、チャンピオン、フランキッティです。“Ritmo Mundo”からチャンピオン獲得アワードとして送られた10万ドル(1千万円)相当の腕時計を授与されていました。ダイヤモンドがちりばめられていて、まぶしい限りです。ここで、司会者が意味深な一言。「その時計は防水だよね?」って。
大体の受賞が終わり、チャンピオン、フランキッティのスピーチとなりました。いろいろと感謝の言葉をチーム、家族、関係者に伝え、宴もたけなわとなったときです。受賞舞台の袖からカナーンとディクソンが飛び出して、フランキッティを捕まえるとプールまで押し出しました。
なすすべもなく、フランキッティは足から入り込み、そこで立ち止まるのも大人気ないなと自らダイブ。水も滴る良い男となってステージに戻ってきましたよ。
まぁ、終始笑顔が絶えないセレブレーション・パーティとなりました。これからもっと盛り上がりそうなマイアミの夜でしたが、なんとなく会場をあとにしましたよ。
次回はマイアミから話は一気に戻り“もてぎ舟木沢 ログの森キャンプ場”の続きをお伝えします。