Hiroyuki Saito

Formula Drift

ALMSの最終戦の舞台となったラグナ・セカから帰ってくると、ロサンゼルスはインディアン・サマーに突入しており、この2、3日の日中はまるで真夏に戻ったかのような暑さです。ロサンゼルス郊外で発生している山火事の影響もあるのか、上空の大気は薄い雲とスモッグで濁り、太陽の光はまるでカメラのレンズにアンバー系の薄いフィルターを通して見るような黄色い光が日中でも降り注いでいます。

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デジタルカメラの場合では晴天のときにホワイトバランスの曇りモードで撮影したような色合いでしょうか。ちょっとわかりずらい・・・・。まあ、今の時期の日本で太陽が傾きかけた午後3時以降の空の色、もしくは晴れているときにブラウン系の薄いサングラスをかけて見た世界といった感じかもしれません。そういう意味ではちょっと不思議な感じがします。そのせいもあってか真夏のときの暑さとはまた違い、若干蒸し暑いんですね。朝夕は相変わらす寒いんですけどね。

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それはさておき、まだインディアン・サマーが始まる前の10月上旬、ロサンゼルス郊外のアーウィンデール・スピードウエイで行われたFormula Driftのイベントにいってきました。
Formula Driftは簡単に言うとアメリカ版のD1です。D1はもうみなさんもご存知かと思いますが、車の後輪、ときには4輪を派手に滑らせ、進行方向とは逆にハンドルを切る“ドリフト”の技を競い合う競技です。
日本で始まったこの競技はいまや世界中にその名を響かせ、アメリカではFormula Driftといった団体が発足し、各地でイベントを開催しています。チャンプ・カーのサポート・イベントとしてもよく行われ、今年のロング・ビーチでもタイヤをギュルギュルと回し、スモークを上げながらコーナーを曲がっていましたよ。
今回は現地の友達に誘われて、たまには単独イベントもいってみっか? みたいなノリでいって来たのですが、まぁ〜盛り上がっていましたね。午後2時くらいには現場に入ったのですが、コースの外側にあるイベント会場では多くのブースが建ち並び、様々なイベントグッズをファンに渡していました。

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特にタイヤを消費する競技ですから、主にタイヤ・メーカーのブースが多く、そこには決まってキャンペン・ガールがいます。そういうところでも日本のいいところをまねしていて、来る男性のお客さんはまあ喜んでいます。僕としては日本ではあまり見られないアメリカ人のキャンギャルが見られますから目の保養にもなります。

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面白い点では、日本ではどうかわかりませんが、キャンギャルのサイン会などもあり、みんなお目当てのキャンギャルのところで長い列を作っていましたね。

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僕も滅多にない機会なので、滅多にいないアメリカのミニスカポリスと記念撮影してきました。とてもキュートでしたよ。そんな悪いこともしていないのに普段ポリスをみると捕まるのではとビクビクしていますが、今回はしっかり腰に手を回して逆に捕まえてみました。

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また、会場内で小さな仮設コースを作り、今回出場している車と全く同じカラーリングのラジコンが本物さながらのドリフトを行っていました。まぁ、器用に操作していて見ていても飽きませんでしたね。

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レースが始まるまでのイベントを盛り上げるため、1993年からスタートした総合格闘技UFC(Ultimate Fighting Championship)のライトヘビー級チャンピオン、クイントン・ジャクソンがトーヨー・タイヤのブースでサイン会を行っていました。これには多くのファンが並んでいましたよ。アメリカでも総合格闘技は人気があり、チャンピオンともなるとその知名度は高く、友達の付き合いでその列に一緒に並びました。
そうこうしているうちに、いよいよ競技が始まる時間に近づきました。グランドスタンドで待っていると、今かいまかとスタートを待つファンが興奮してきます。そんなやり場がないというか、暇つぶしというか、観客が紙飛行機を作って飛ばし始めました。良く飛んだ紙飛行機がコース近くまで行くと、それだけで開場から歓声が上がるほどです。

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いよいよ競技が始まり、各ドライバーが狭いコース内をうまい具合にドリフトしていく姿は、見ていても気持ちがいいものです。2台で走行するのですが、どちらかがミスをすれば直ぐわかりますし、観客もコースを綺麗にドリ抜けたドライバーには惜しみない声援を送っています。
ロングビーチなどのストリート・コース、またはたまに行われるロード・コースでのドリフトもいいですが、やはり観客が一望できるこのアーウィンデール・スピードウエイというオーバル・コースでの開催が見ていてわかりやすく一番面白いかもしれませんね。
11月末にはこのアーウィンデール・スピードウエイで各国のD1シリーズで上位となったドライバーを集め、ワールド・チャンピオンシップが行われます。それにもぜひいってみようと思う今回のイベントでした。