Hiroyuki Saito

Welcome Home Jason

アメリカ国内線のチケットが高いので、何とか安いチケット購入するためにいろいろとネットで調べた結果、インディ・カーのテキサス戦に行くには、US Airwaysがお手ごろの値段でした。
US Airwaysならば、ユナイテッド航空も加盟しているスターアライアス(世界で最初の航空連合で様々な航空会社が加盟しており、共同運航便によるマイレージの加算が可能)に加入しており、ユナイテッド航空のマイレージプログラムにマイルが加算できるのでちょうどいいわけです。
ロサンゼルス空港を午後4時15分に出発し、フェニックスを経由してダラス・フォートワース空港に午後10時51分に到着しました。普段ユナイテッドのバッケージ・クレームに行きなれているだけに、ちょっと戸惑いながらUS Airwaysのバッケージ・クレームで荷物が出てくるのを待っていたときです。
なにやらいつもとは違った雰囲気の人たちが待機しています。よく見かける名前の書いてあるプラカードを持った旅行会社の人とはわけが違います。“ウエルカム・ホーム・ジェイソン”と愛情を込めて描いた大きな画用紙を持って子供たちが待っていたのですね。

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家族が国外に派遣された軍人を出迎える光景はたまに見かけますが、これほど大規模の出迎えを見るのは初めてでした。
そのジェイソンがバッケージ・クレームに現れるとみんな声をそろえて、「ウエルカム・ホーム、ジェイソン!」ってもう大騒ぎ。その後は待っていた人々とハグの繰り返しです。やっと落ち着くと、今度はみんな揃って記念撮影が始まりました。
なんだか心温まるその光景を撮影しようと、到着したばかりの関係のない人々(僕も)まで撮影会に飛び入り参加です。ジェイソンも荷物なんて二の次です。久しぶりに再会した家族、そして迎えてくれた子供たちとしばらく談笑が続いていました。

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インディ500や他のレースでもプレ・レース・セレモニーで、軍人(アーミー、ネイビー、エア・フォース、マリーンなど)の人々がコースをパレードします。そのときには観客もみんな敬意を払って立ち上がり、コースを周回する軍人に熱い声援を送るのです。なんだかんだいってプレ・レースで一番盛り上がっているパレードではないでしょうか。
このような光景はやはりアメリカならではだと思いますね。母国を私たちの代わりに守ってくれてありがとう、といった気持ちを強く感じられます。
日本でもイラクの国家再建を支援するために自衛隊が派遣されました。ジェイソンのように任期を終えて帰ってくる隊員を待っている家族が日本にもいます。
共通していえることは無事に帰国した人、そして迎える人々にとって再び会えた瞬間の喜びと安堵感を確認しあうという行為に変わりはありません。とても良い光景ですが、何度も見なくてすむ世の中になることを願うばかりですね。