CHAMP CAR

ディフェンディング・チャンピオンのセバスチャン・ブルデイが、DP01チャンプ・カーによる2007年最初のテストを制す

<Champ Car World Series>
温暖なフロリダ州セブリングがチャンプ・カーのパノスDP01時代の到来を告げ、キャサリン・レッグが新しいパノスDP01チャンプ・カーで最初にテスト・タイムを記録したドライバーとなった。
チャンプ・カー・ワールド・シリーズの2007年プレシーズン・テストの初日は12人が参加し、レッグはその先陣を切ってコースイン。しかし、新しいドライバー、チーム、マシンそしてスポンサーにもかかわらず、タイムチャートのトップにいる男は相変わらず同じだった。
シリーズ・チャンピオンに君臨するセバスチャン・ブルデイは、マクドナルドがスポンサードするニューマン/ハースのマシンを操り、初日のトップ・タイムを記録。ベスト・タイムは51秒024だった。12月20日にチャンプ・カー・チームが新シャシーを受け取って以来、初めてとなるテストにおいて、彼のタイムはセブリングの1.8マイル・ショート・コースで記録された非公式記録に、あと1秒に迫る印象的なものだった。
「ペースを上げてタイム・アップしたときは自分でも驚いたよ。確かにまだいけると思う、僕がベストラップを記録したのは6周目か7周目に入ったときだからね」とブルデイは語る。「僕たちはマシン全ての特徴を、50周では把握しきれないことがわかっている。まだ、僕たちが抱えている幾つかの欠点を解決することを考えているところなんだ。でも、このマシンには大きなポテンシャルがあるよ」
ブルデイは2位にコンマ6秒近くの差をつけた。その2位に食い込んだのは、51秒620を記録したレッド・ブルPKVレーシングのルーキー、ニール・ヤニだったが、2位以下は混戦。トップと2位のタイム差が、2位のヤニから9位のレッグまでの差より、大きくなる結果となった。レッグは午前中のセッションで最速タイムを記録している。
「これが新しいマシンによる最初のテストで、セブリングも初めてなんだ。だから今日、走りきれたことは嬉しいよ」とヤニ。「僕たちはブレーキングに幾つか問題があったから、多くのことを試してみた。でも、全てのことが熟慮された上で行われていた。今日は生産的な1日だったよ」
レッグはデイル・コイン・レーシングでの最初のテスト・デイを迎え、誰よりも多い69周を走り、この日の第1セッションをリードした。彼女は第2セッションでもタイムアップを図り、52秒110を記録して初日を終えた。
「私たちにとって実りのある成功した一日だった」とレッグは話す。「マシンの感触は素晴らしい。パドル・シフトはとても良いし、マシンのリアがハイ・スピードでもとても安定している。楽しくドライブできたわ」
フォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングのポール・トレイシーは3位。2006年の最終戦はケガによって欠場したため、オーストラリア以来の走行となった。その後ろに、ルースポートのドライバーであるマリオ・ドミンゲスと、同じくルースポートでCDWのスポンサードを受けるジャスティン・ウイルソンが続き、ここまでトップ5。1996年のチャンピオンであるジミー・バッサーは、6位のタイムを記録した。バッサーはPKVのマシンで1日を通して走行し、ドライバー・ラインナップが確定するまでの短い期間の役割として、データ収集を助けている。このベテランは44ラップを走り、51秒814を記録した。
「またマシンに乗れるなんて素晴らしいことだよ。長い間、走っていなかったなんて思えないね」とバッサー。「新しくはなっているけど、チャンプ・カーそのものだよ。まだ、幾つか改良が必要だけど、とても綺麗なマシンだね。ファンはこのマシンを愛してくれるはずだよ」
トップ10に入り、昨年のチャンプ・カー・アトランティック・チャンピオンシップを戦った2人のドライバーがステップ・アップを果たし、サイモン・ペイジニューとグラハム・レイホールが、それぞれチーム・オーストラリアとニューマン/ハースでテストを行った。
「もうすでにこんな速さがあるのはびっくりだね」と言うレイホール。「今日のテストは全てがスムーズに進んだ。ブレーキのダクトに小さな問題があって、午後のセッションが早めに終わることになったけど、それ以外はマシンが一日中問題なく走ったので、パノスに感謝しているよ。このマシンで走るのはすごく楽しい。これから良いタイムを出さなければいけないね。」
ミナルディ・チームUSAはレッドブルのドライバーであるロバート・ドーンボスでテストを行った。ドーンボスはチーム・オーナーのポール・ストッダートの招待を受け、1日を通してドライブするチャンスを得た。このF1テスト・ドライバーは54周を走り、初めて経験するDP01に興奮していた。
「僕は新しいシャシーがどのようなマシンか見たかったし、1ヶ月前にニューストンでテストしたローラとどこが違うかを、とても知りたかったんだよ」と話すドーンボス。「ドライブするのが楽しい。今年はここでレースをしたいと真剣に考えているよ。F1ではマシンが全てで、チームメイトを倒すことが出来たとしても、時々、ハッピーになるだけなんだ。ここでは、良いチームとともに良い仕事をすれば、勝つチャンスがある。これは僕が求めていたことなんだ」
テストは明日も引き続きセブリングで行われ、チャンプ・カーはアメリカン・ル・マン・シリーズとトラックの使用時間を分担する。このテストは木曜日に日程が終了する。
テストタイム結果
1)セバスチャン・ブルデイ、ニューマン/ハース・レーシング、51.024/117.756mph/58周
2)ニール・ヤ二、レッド・ブルPKVレーシング、51.620/116.397mph/50周
3) ポール・トレイシー、フォーサイス・チャンピオンシップ・レーシング、51.708/116.199mph/57周
4) マリオ・ドミンゲス、ルースポート、51.717/116.178mph/57周
5)ジャスティン・ウイルソン、ルースポート、 51.773/116.053mph/59周
6) ジミー・バッサー、レッド・ブルPKVレーシング、51.814/115.961mph/44周
7) グラハム・レイホール、ニューマン/ハース・レーシング、51.837/115.909mph/53周
8)サイモン・ペイジニュー、チーム・オーストラリア、 51.989/115.571mph/56周
9) キャサリン・レッグ、デイル・コイン・レーシング、52.110/115.302mph/69周
10) アレックス・タグリアーニ、ロケットスポーツ・レーシング52.854/113.679mph/27周
11)ロバート・ドーンボス、ミナルディ・チームUSA、 52.912/113.555mph/54周
12) ライアン・ダルジール、パシフィック・コースト・モータースポーツ、54.048/111.168mph/25周
13)アレックス・フィギー、 パシフィック・コースト・モータースポーツ、57.260/104.932mph/10周