CHAMP CAR

セバスチャン・ブルデイが開幕戦の最終予選でコース・レコードを塗り替えポール・ポジションを獲得

<CHAMP CAR WORLD SERIES>
チャンプ・カー・ドライバーは予選の最速タイムを出すために15周与えられているが、2度にわたりブリヂストン・プレゼンツ・チャンプ・カー・ワールド・シリーズ・パワード・バイ・フォードのチャンピオンに輝いたセバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、僅か6周のアタックでロング・ビーチの予選トップに立った。
ブルデイは一周1.986マイルのロング・ビーチのストリート・サーキットで、ブリヂストン・レッド・タイヤを履いた1スティント目の6周目でコース・レコードを記録。その後マシンから降りると予選終了まで様子を見守った。彼の最速ラップ66秒886は他のどのドライバーよりも0.5秒以上速く、ロング・ビーチ・グラン・プリの日曜日のブリヂストン・ポール・アワードを獲得した。
ロング・ビーチ・グラン・プリの昨年の覇者はキャリヤ19度目のポール・ポジションを獲得。チャンプ・カー歴代ポール・ポジション獲得記録で10位に並んだ。
彼は明日のフロント・ローをルースポートのジャスティン・ウィルソン(#9CDW・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)と分け、ウィルソンは67秒208のタイムをマークして最終予選2番手につけた。ボウデイのチーム・メイトのブルーノ・ジュンケイラ(#2ホール・イン・ザ・ウォール・キャンプス・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)は67秒225で3位となった。
気温は上昇するなか、ほぼ1日中サポート・レースが行われているため、路面にはタイヤのラバーがのり、チャンプ・カーが最終予選に入るとタイムが伸びていった。ポール・トレイシー(#3インデック・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)がブルデイのタイムを塗り替え、チャートのトップに出たのは35分のセッションの折り返し地点だった。
トレイシーのベスト・ラップをきっかけにチーム・メイトのマリオ・ドミンゲス(#7インデック・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)がトップに躍進、ブルデイもアタックに出た。フレンチマンはレッド・ウォールのオプション・タイヤを仕様。アタックの3周目からタイムを上げ、5周目で66秒台に入はいると、翌6周目にはポール・ポジションを獲得するタイムをマークした。
ブルデイはリスクを避けるためにピットへ戻り、最後の数分をピット・レーンで過ごしたため注目は2番手争いとなった。残り5分となったところでウィルソンがドミンゲスを交わしてロング・ビーチでは初めてのフロント・ローを獲得した。その一方でトレイシーとA.J.オールメンディンガー(#10ルースポート・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)が2位争いを展開。残り5分となった時トレイシーはターン11の立ち上がりでウォールにヒットしてサスペンションを破損。ここで彼のチャレンジは終わった。
トレイシーは自らのアクシデントでレッド・フラッグ提示となることで最速ラップを失うことのないように、ゆっくりとピットの方へ戻る。その間オールメンディンガーがドミンゲスをパスして3番手にあがるものの、グリッド2列目内側のポジションをキープしたのは3分間のみだった。その後オールメンディンガーは67秒249を記録するもののジュンケイラのタイムに届かず4位となった。
ジュンケイラとオールメンディンガーをはじめ、その他のマシンもその時点で15周までの周回を残していたが、ウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)とチャールズ・ズウォルスマン(#34マイ-ジャック・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)がターン11で接触。このアクシデントでコースを塞がれたためレッド・フラッグ提示となり、最終予選は予定よりも2分早く終了した。
ドミンゲスは67秒301で5位、トレイシーが6位となり、ロング・ビーチでは2002年以来の後方グリットとなった。アレックス・タグリアーニ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)が7位で予選を終えてPKVのオリオール・セルビア(#6ガルフストリーム・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)の前に出た。
レッド・フラッグの原因を作ったパワーの最速ラップが取り消されたためセルビアが8位となり、パワーは明日の決勝を9番グリッドからスタートする。パワーは最速タイムを取り消されはしたが、6人のルーキーの中で依然最速で、唯一トップ10に入ったルーキーとなった。チャンピオン経験者のクリスチアーノ・ダ・マッタ(#19サニーズBBQ・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)は67秒982で10番グリッドとなった。
元シリーズ・チャンピオンのジミー・バッサー(#12ガルフストリーム・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)はチャンプ・カーの211回連続出場を12番手からスタートする。チーム・メイトのキャサリン・レッグ(#20ガルフストリーム・フォード-コスワース/ローラ/ブリヂストン)は17番手となった。
明日の開幕戦、トヨタ・グラン・プリ・オブ・ロング・ビーチは現地時間午後1時、アメリカ東部時間午後4時にスタートする。レースはNBCまたは、チャンプ・カーの公式ホームページ、www.champcar.ws のレース・ディレクターを通じてみることができる。
トップ3インタビュー
セバスチャン・ブルデイ:「マクドナルド・チームの努力のおかげで、すばらしい走りができたよ!マシンの状態はとても良く、文句の付けようがない。今朝のプラクティスでは十分に走りこむことができたが、予選ではいくつか未知な部分があった。今日はすべてがうまくいったので非常によかった」
ジャスティン・ウィルソン:「タフな週末になったよ。クルーには感謝してる。彼らが良く働いてくれたおかげで、速いマシンに仕上がった。彼らが僕のマシンをフロント・ロウに並べてくれたことを感謝している。明日は良いレースになることを願っているよ」
ブルーノ・ジュンケイラ:「レースに復帰することができてうれしいよ。皆が知っているようにここロング・ビーチはフロント・ローからスタートすることが重要だ。決勝レースにむけての手ごたえはかなり良いね。ニューマン/ハースのマシンはすべてのセッションで常にトップにつけていて、非常に安定している。僕のマシンのハンドリングは完璧とはいえないものの、全体的には良くまとまっている。レース用にセッティングすることで、かなり戦闘力は高くなると思う」
主な注目のポイント
●セバスチャン・ブルデイは自己通算19度目のポール・ポジションを獲得。これはレックス・メイズとダニー・サリバンに並ぶ歴代10位の記録となる。
●ポール・トレイシーは日曜日の決勝レースで6番グリッドからスタートする。トレイシーは2003年のデンバー以来、ストリート・コースとロード・コースでは6番グリッド以下からスタートしたことがない。
●キャサリン・レッグは1995年のミシガン・インターナショナル・スピードウェイに出走したリン・セイント・ジェームス以来となる、女性のチャンプカー・ドライバーとなる。またセイント・ジェームスはチャンプ・カーのロード・コースに出走した最後のドライバーでもある(1993年クリーブランド)。