<US-RACING>
今年で5年目の開催を迎えたメキシコ・モンテレイ。中南米らしい高湿度となった初日、気温32度の厳しいコンディションの中で行われた予選で、開幕戦を制したボウデイがチームメイトのジュンケイラと激しいタイム・バトルを披露する。インディ500にエントリーしているふたりはぎりぎりまでインディアナポリスを走っていたせいか、このモンテレイでも絶好調で、最終的にボウデイがトップ・タイムをマーク。今季初のフロントロー・スタートを決めた。
●プラクティス1:開幕戦の覇者ボウデイがリード
曇り空で気温は25度とそれほどでもないが、蒸し暑いコンディションとなったモンテレイ初日の朝。少し歩くだけで汗がにじむような状況の中で、午前10時31分に最初のプラクティスが始まった。まだ所々に埃が残るスリッピーな路面で、トップ・タイムを叩き出したのは前戦ロング・ビーチの覇者、ボウデイ。76.412秒をマークして唯一76秒台に入れ、チャンピオンの貫禄を見せつけた。2位トレイシー(77.259秒)との差は0.847秒もあり、3位のタグリアーニ(77.932秒)には、1.5秒以上の差をつけたことになる。
●プラクティス2:予選前のセッションではトレイシーがトップ
予選前の最後の調整ともいうべき、15分間の第2プラクティス。快晴となったモンテレイは気温が32度まで上昇し、午後2時に始まったセッションでトレイシーが76.890秒のトップ・タイムをマークした。2位はジュンケイラが入り、ダ・マッタ、ボウデイに続いてルーキーのレンジャーが入っている。
●予選:ボウデイとジュンケイラのタイムバトルが展開
10分間のインターバルを置いて、午後2時25分に始まった予選。開始から17分が経過した2時42分、この前のプラクティスでトップだったトレイシーがターン3でスピンを喫し、マシンが横を向いたまま縁石に乗り上げて一瞬宙を浮く。芝生の上で大きくバウンドしたマシンはうまい具合に進行方向を向いてコースに復帰し、何事もなかったように走り去ったトレイシーだが、何らかのダメージを負ってアタックを途中で中止してしまった。
予選で逸早く76秒台に入れたのは、今年からトレイシーのチームメイトとなった地元メキシコのドミンゲスで、76.698秒を記録する。残り15分でジュンケイラが76.030秒を出したそのすぐあと、ボウデイがこの日初となる75秒台、75.959秒をマーク。だがジュンケイラも負けじと、75.699秒を出してトップに返り咲く。午後2時48分、ドミンゲスのマシンが減速してコース上に止まったため、赤旗中断となってドミンゲスは最速のタイムを失うペナルティを科せられた。
この赤旗が振られる直前に、ボウデイが初の74秒台となる74.967秒を記録してトップに躍進。一時中断となっていたセッションは残り6分で再開となり、誰がボウデイのタイムを破るか注目が集まったが、期待のジュンケイラは75.248秒とわずか及ばず2位となる。3位は75.836秒をマークした2年目のウイルソンで、タグリアーニ、ドミンゲスと続いた。今季初めてのフロントローを確保したボウデイ。昨年、このモンテレイから怒涛の7勝を挙げてチャンピオンとなったボウデイは、2連覇を達成できるだろうか。