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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第1戦  ロング・ビーチ【初日】レポート

<US-RACING>
■ジュンケイラがトレイシーを抑えて暫定ポール
晴天に恵まれた開幕戦最初のプラクティスでは、2003年のチャンピオン、トレイシーがセッション終了間際にトップタイムを記録。しかし続く午後の予選では、昨年トレイシーとタイトル争いを競ったジュンケイラが、唯一人69秒を切る68.913秒のタイムをマークして宿敵トレイシーを抑え、暫定ポールを獲得した。3番手にはタグリアーニが入り、トップ3は朝のセッションと同じ顔ぶれとなる。

■プラクティス:トレイシーが王者の貫禄を見せ、2004年最初のプラクティスでトップ
穏やかな陽気となった開幕戦のレースウィーク初日の90分間のプラクティスセッションは、午前10時にグリーン・フラッグを合図にスタート。プラクティス開始直後はウィルソン、フィリッペ、スペラフィコ等ルーキーが積極的に周回を重ねてタイムを出してゆく。

最初の15分が経過した時点でのトップ3の順位はウィルソン、ボウデイ、スペラフィコ。24分経過時点でカーパンティエが73.407秒でトップに立ち、さらに71.874秒、71.808秒と連続してタイムを短縮する。スタートから30分が過ぎたところでのトップ3はカーパンティエ、ジュンケイラ、ドミンゲスといった優勝経験者たちが上位へ。

最初に平均時速100マイルの壁を破ったのはジュンケイラで、セッション開始から32分後に70.838秒をマーク。ほぼ1時間を経過したあたりでベテラン勢が上位のタイムを記録するなか、ルーキーのウィルソンが5番手につける。

残り時間が7分を切り、ボウデイが70.493秒をマークしてトップとなるが、その2分後にジュンケイラが70秒を切る69.728秒でトップに立った。その後さらに69.552秒へとタイムを縮めたジュンケイラがそのままトップの座を守るかに見えたが、11時30分、チェッカード・フラッグとともにトレイシーが69.445秒を叩き出して最初のプラクティスを制する。

チャンピオンの意地を見せたトレイシーがトップタイム。以下ジュンケイラ、タグリアーニ、ボウデイと続き、今シーズンからフォーサイス入りを果たしたラビンが5番手に入る結果となった。

■予選:ジュンケイラが暫定ポールポジションを獲得
予選方式は昨シーズンと同じで、金曜日と土曜日の両日に行われる公式予選どちらかのセッションでトップタイムをマークしたドライバーに、フロントロースタートの権利が与えられる。午後2時、まず10分間のオープン・プラクティスがスタート。ドミンゲス、トレイシー、ラビン、ハンター-レイ等が相次いでタイムを更新する。

スタートから6分が経過したところでセルビアがコンクリート・バリアに接触してコース上にストップ、ここで赤旗中断となり、そのままチェッカードフラッグ。トップ5はトレイシー、ドミンゲス、ラビン、ハンター-レイと続き、ルーキーのオールメンディンガーが5番手のタイムをマークした。

午後2時20分、グリーン・フラッグを合図にいよいよ今年最初の公式予選がスタート。ルーキーのスペラフィコが真っ先にピットアウトしたのに続き、フィリッペもコースインする。グリーン・フラッグから23分が経過してジョルダインが71.556秒で暫定トップに立つが、間髪をいれずにチームメイトのオールメンディンガーが平均時速100マイルを超える70.622秒でトップタイムをマークする。

オールメンディンガーがタイムを短縮する傍ら、ドミンゲスがこれを凌ぐ70.110秒でトップに立つ。ここまでの順位はドミンゲス、オールメンディンガー、ラビンのオーダー。残り時間20分を切ると、午前中のプラクティスでトップだったトレイシーが69.156秒を記録、暫定トップが入れ替わる。これと同時にマルケスがターン8のタイヤバリアへ突っ込みコース上にストール。マシンはリアウイングを破損し、予選は赤旗中断となる。

4分後コースの安全が確認されて予選は再開。残り時間10分、トップは依然としてトレイシーで、ジュンケイラが2番手、オールメンディンガーが3番手に上がってくる。ハンター-レイが残り7分のところで69.613秒を記録して2番手に躍進するが、ジュンケイラもタイムを69.275秒へ縮めて2番手を奪回。勢いに乗るジュンケイラは、残り時間が3分と迫ったところで、69秒の壁を破る68.913秒でトップに上がった。

午後3時ジャスト、ジュンケイラのタイムを凌ぐ者は現れず、ジュンケイラが初日予選で暫定ポールポジションを獲得。これでジュンケイラは土曜日の最終予選の結果いかんにかかわらず、フロントローをギャランティーされる。2番手トレイシー、3番手タグリアーニと、トップと2番手が入れ替わったものの、トップ3は午前中のプラクティスと同じドライバーという結果となった。4番手はドミンゲス、5番手にハンター-レイ。ルーキーのトップは7番手に入ったオールメンディンガーという結果だった。

70秒を切ったドライバーは、トップのジュンケイラから8番手のラビンまで。シャシーはトップから12番手のジョルダインまでをローラが独占。合計2台のみ参戦のレイナード・シャシーのトップは13番手のハバーフェルドだった。明日土曜日は、午前中に75分間のプラクティスが行われ、午後2時から最終予選がスタートする。開幕戦でポール・ポジションを獲得するのは果たしてどのドライバーか。