CHAMP CAR

チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第2戦 モンテレイ【決勝】フォト&レポート

<US-RACING>
Photo & Report by Hiroyuki Saito

 昨年はポール・ポジションからスタートするもリタイアに終わったが、今年は文句なしのポール・トゥ・ウインを飾ったボウデイ。 シーズン初の優勝を飾り、ランキングでもトップとなった。
 レースでは、これまでのコース・レコードを破るファステスト・ラップを樹立。チームからはペースダウンするように指示までされたが、71周目にはこの日2番目に速いラップタイムを記録して見せた。
 ボウデイが初優勝した昨年のブランズ・ハッチと同じドライバーが表彰台に上がり、メキシコの緒戦を終えることになった。

 2戦連続2位に入賞したジュンケイラ。スタートで3位にポジションアップし、ドミンゲスのスピンで2番手に。その後はチームメイトのボウデイを追う形になるが、追い抜くまでには至らなかった。
「レース中は無理をせず、クリーンなレース運びをするように心がけたよ。結果には満足さ。これだけのポイントを獲得できたからね」と、コメントしているように、ランキングでもボウデイに5ポイント差で続く2番手となった。

 2番手からスタートしたドミンゲスだが、2周目となるターン1の進入で、勢いあまってオーバーランを喫し、グリップを失った左リアからスピン。コース上でストップしてしまった。
 セイフティー・チームによって再スタートするが、最後尾まで後退。地元ファンの期待が高かっただけに、このスピンは手痛いものとなってしまったが、それから怒涛の追い上げを見せ3位でフィニッシュする活躍を見せた。
 グリーン・コンディションで必ず2回ピットに入り、すべてのタイヤ交換も義務づけされているが、ドミンゲスのチームは平均ピット・ストップのトータルタイムがどのチームよりも勝っていた。最後尾まで後退しても諦めなかったチーム、そしてドライバーの努力が結果に現れ、母国メキシコで表彰台に立つことに成功した。
 フェルナンデスに続く、新たなメキシカン・ドライバーが着々と成長しているのは確かだ。

 昨年のウイナーで、今年の開幕戦を制したトレイシー。 初日のプラクティスでトップタイムを記録したものの、その後、再びトップに返り咲くことができなかった。「週末を通してマシンのグリップ力が上がらなかったよ。ハンドリングにも問題があったし、ピット・ストップのタイミングもよくなかった」と、7位フィニッシュすることが精一杯の結果となった。ランキングでは3位に後退し、トップのボウデイと23ポイント差が開くことに。昨年のように連勝を飾ることはできなかったが、次戦のミルウォーキーでは挽回することができるだろうか?

 午後3時4分、グリーン・フラッグが振られた。
 サポート・イベントのトヨタ・アトランティック・シリーズのレースではフロント・ストレート・エンドのターン1から始まるシケインで、クラッシュが発生した。チャンプ・カーも似たようなアクシデントが危惧されたが、コース・アウトするドライバーもなく、トラブルの無いスタートが切られた。
 ボウデイがマシン2台分ほどリードしてターン1に進入し、ドミンゲスがやや遅れ気味に続く。その後方ではジュンケイラが3番手のルーキー、ウイルソンをパスし、トレイシー、ヴァッサーが5番手スタートのカーパンティエの前に躍り出た。

 薄い雲が太陽の光を和らげるが、気温は35度まで上昇した決勝日。3日間を通して一番蒸し暑い一日となった。
 2001