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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第6戦 ミルウォーキー【二日目】レポート

<US-RACING>

予選が雨で中止、プラクティス・トップのタグリアーニがポール

●二日目の最終プラクティスではタグリアーニがトップに浮上

うっすらと雲が覆っているミルウォーキー・マイル、気温18度のコンディションの中午後3時に二日目のプラクティスがスタートした。セッションが始まって3分が経過したところで、コースインしたトレイシーのマシンがパワーを失いスローダウン。トレイシーはそのままピットへと入ってくる。その一方でチームメイトのカーパンティエが22秒を切るタイムでトップに立ち、5分後にタグリアーニが21.650秒で最速タイム。タグリアーニはその後もタイムを更新し、21ラップ目に21.247秒を記録する。

この時点ではマニングが2番手につけ、コースへ復帰したばかりのトレイシー、モンテイロと続き、カーパンティエは5番手。3時19分、コース上の安全を確認するためCARTオフィシャルはフルコース・コーションを提示し、7分後にグリーンフラッグでセッションは再開となる。ところがその直後に今度はタグリアーニのマシンがパワーダウン。ターン3を抜けたところでマシンは慣性でピットロードへ戻ってくる。

このあともタグリアーニのトップに変動はなく、2番手がカーパンティエ。4時10分には前日16位と振るわなかったボウデイが2番手のタイムを記録する。残り時間が30分となったところで、順位はタグリアーニ、ボウデイ、トレイシー、カーパンティエ、そしてルーキーのモンテイロといったオーダーだ。

4時18分、ここで再びCARTオフィシャルがコースの安全確認のため、7分間のフルコース・コーションを提示。セッションが再開されるとジュンケイラが21.510秒で3番手まで上がるが、すぐにルーキーのハバーフェルドが21.313秒でこれをかわし、3番手に上がる。残り時間10分、相変わらずトップのままのタグリアーニが71周目のラップで、この二日間で最速となる20.882秒をマーク。ただ一人21秒台を切ってトップの座を維持している。

セッション終了まであと4分のところで、トレイシーがターン2のウォールに右後輪を接触するが、そのまま体勢を崩すことなく走行を続けてピットレーンに戻る。4時45分、予定どおりチェッカード・フラッグが振り下ろされてプラクティスは無事終了。結局このセッションで20.882秒のタイムを記録したタグリアーニが、このセッションのみならずここまでの総合でトップタイムとなる。

2番手は自己ベストの更新はならなかったもののカーパンティエが入り、3番手にはルーキーのハバーフェルドが入った。結局トップ10の中で木曜日のセッションからタイムを更新したドライバーは、トップのタグリアーニと10番手のハバーフェルドのみだった。

●雨のために予選アタックは中止、プラクティスでトップのタグリアーニがポール

夜8時半からスタートが予定されていた“シングルカー・クオリファイ”の予選タイムアタックだったが、あいにく7時ごろから降り出した雨が路面を濡らしてしまう。予選開始時間に近づいて小降りになった雨はいったんストップ。CARTオフィシャルがコースを乾かす作業を試みるが、9時を回ったところで再び雨が本格的に降り出し、CARTは予選の中止を決定した。

この予選が中止となったことで、ポールポジションは木曜日と金曜日のプラクティスの総合タイムによって決定されることとなり、この日の最終プラクティスでトップタイムをマークしたタグリアーニが今季初のポールポジションを獲得。自己通算4度目、新チームに移籍してからは初めてとなるポールだ。ちなみに通常ポールウイナーに与えられるボーナス・ポイントについては、今回予選アタックが中止となったことで無しとなる。

2番手は木曜日のセッションでトップタイムを記録しているジョルダイン、以下トレイシー、カーパンティエと続き、グリッド4列目までベテラン勢が並ぶ結果となった。ルーキーのトップは5列目9番手に入ったモンテイロ。明日土曜日は午後4時から30分のウォームアップ走行が行われ、夜8時にチャンプカー初のナイトレース(250周)の決勝がスタートする。