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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第4戦 ブランズ・ハッチ【決勝】フォト&レポート

<US-RACING>
Photo&Report by Hiroyuki Saito

 昨年のオーストラリアで初優勝を飾ったドミンゲス。しかしそのオーストラリアでは豪雨のためにイエローコーションでの優勝と、運が味方した要素が強かった。それ故に今回の表彰台獲得はチーム、自身ともにうれしい結果となったのはいうまでもない。

 今季3度目の表彰台となったランキング2位のジュンケイラ。3連勝していたトレイシーがリタイアし、ポイント差は11点に縮まった。優勝こそないものの、チームメイトのボウデイより安定した速さを見せているのは経験の差か。

 これまで2回ポールポジションからスタートしながら、トラブルで優勝を逃していたボウデイ。実力と運がやっと噛み合い、念願の初優勝を手にすることができた。3連勝していたトレイシーと同じパターンで、2位からスタートして優勝を飾ったのは偶然か? これで4戦連続2位からスタートしたドライバーが、優勝したことになる。

 CART初開催のブランズ・ハッチを制したのはルーキーのボウデイ。2位にはチームメイトのジュンケイラが入り、ニューマン/ハースが昨年のマイアミ以来となるワンツーフィニッシュを飾った。3位には7位からスタートしたドミンゲスが入り、自身2度目の表彰台を獲得。

 今シーズン最高位となる予選8位からスタートしたマニングは、一時4番手までポジションを上げ、地元ファンの期待にこたえる活躍を見せる。しかし3度目のピットストップで後退を余儀なくされて10位でフィニッシュ。昨年のロッキンガム同様、2度目の母国のレースでもポイントを獲得した。

 2回目のピットストップ後、コースを周回するトレイシーのマシンに異変が起こる。マシン後部から煙がかすかに出始めると、119周目にとうとうギアボックスが故障し、リタイアを余儀なくされた。4戦連続優勝が果たせなかったトレイシーは今季初のノーポイントとなったが、ランキングでは依然トップをキープ。

 決勝日、心配されていた雨は降ることもなく、最高気温も19度と過ごしやすい気候となった。4万5千人の観客が見守る中、午後2時5分にレースがスタートすると、トレイシーがトップをキープ。ボウデイはスタートで前に出ることができなかったが、最初のピットストップまでに燃費走行でトレイシーよりも1周多く走行し、無理せずトップに躍り出ることができた。