CHAMP CAR

チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第4戦 ブランズ・ハッチ【初日】フォト&レポート

<US-RACING>
Photo&Report by Hiroyuki Saito

 凱旋レースとなった地元のマニングは、午前のプラクティス1でトップタイムを記録。母国でのレースにかける意気込みを結果で示した。午後の予選でもレイナード勢でトップとなる5番手に。明日の予選でポジションアップすれば、母国での初表彰台獲得の可能性がぐっと高まる。昨年のロッキンガムでチャンプカー・デビュー、しかも初のオーバルだったにもかかわらずトップを快走したマニング。慣れ親しんだブランズ・ハッチで、今回だけは絶対に負けたくない。

 3戦連続優勝で勢いにのるトレイシーが初日の予選でトップとなり、4戦連続フロントロースタートを決めた。これまでフロントローからスタートしたレースはすべて優勝してきただけに、4連覇も十分ありえる。ニューマン/ハースの二人がトレイシーの連勝にストップをかけるには、まず明日の予選でポール・ポジションを取らなければならない。

 今回のこのブランズ・ハッチだけ、オーバル・コースで行われる予選形式のシングルカー・クオリファイが適用された。これまでのロード・コースのように複数のマシンがタイムアタックを行うにはコース幅が狭く、ショート・オーバル並みの距離ということもあって、安全を第一に考慮したためだ。新しい形式となった初日の予選、ジュンケイラがポールにあと一歩の2番手、ルーキーのボウデイが3番手に着けた。

 全長1.226マイルとシリーズの中で最短距離のロード・コースで、1周を約37秒で周回する。全長は短いものの、コース形状はアップダウンが激しい変化に富んだコース・レイアウトで、左に曲がるコーナーは2箇所しかない。コース周辺は木々に囲まれており、ミド‐オハイオに似た綺麗なサーキットだ。写真はターン2のU字コーナー。

 昨年までロッキンガム・モーター・スピードウエイで行われていたCARTのイギリス・ラウンドは、今年からブランズ・ハッチで開催されることになった。CART創設前の1978年、USAC時代に一度開催されたが、アメリカのレースが実に25年ぶりにこのブランズ・ハッチで開催。ちなみにこのときの記念すべきレースで優勝したのは、のちにCARTで3度のシリーズ・チャンピオンに輝く名ドライバー、リック・メアーズだった。