CHAMP CAR

チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第4戦 ブランズ・ハッチ【プレビュー】

<US-RACING>
BRIDGESTONE PRESENTS THE CHAMP CAR WORLD SERIES POWERED BY FORD
Round 4

ブリヂストン・プレゼンツ・ザ・チャンプカー・ワールド・シリーズ・パワード・バイ・フォード
第4戦

London Champ Car Trophy
ロンドン・チャンプ・カー・トロフィー

●開催地:イギリス・ケント・ロングフィールド
●レース・トラック:ブランズ・ハッチ・インディ・サーキット
●コース全長:1.266マイル・パーマネント・ロードコース(2.0256km/1周)
●決勝レース:165周
●コース・レコード:40.95秒(1978年アル・アンサー)
■過去のポール・ウイナー:アル・アンサー(1978年)
■過去のウイナー:リック・メアーズ(1978年)

●イギリス屈指のロード・コース、ブランズ・ハッチ
第4戦の舞台は大西洋を越えてイギリスへ。昨年まで2年間行われていた1.5マイル・オーバルのロッキンガムではなく、ロード・コースのブランズ・ハッチで開催となった。時期もこれまでの秋から春となり、バンク・ホリデーとなる5月5日の月曜日が決勝日。翌週はドイツのユーロ・スピードウエイでヨーロッパ2連戦となる。

かつてF1も開催されていたことで知られるブランズ・ハッチだが、その歴史は古く、1926年ごろから自転車の競技が行われていた。1947年にBBCテレビが主催してモーター・サイクルのイベントが初めて行われ、舗装されたコースで最初の自動車レースが行われたのは1950年4月16日、500ccのF3が開催されている。

ロンドンから南東にわずか32キロの場所にあるブランズハッチは、昨年の世界スーパーバイク戦で史上最高となる12万人以上が訪れた。現在はスーパーバイク世界選手権のテレビ放映権とマーケティングを管理するオクタゴン・グループが所有し、BTCC(今回第2戦が併催)やポルシェ・カップといったツーリング・カーのレースやジュニア・フォーミュラ・カーのレースが行われている。

1.266マイル、7ターンのコースはアップダウンがきつく、横G以外にも縦のGがドライバーに重くのしかかる。コース幅が狭くストレートも短いことから、ドライバーにとってはタフなコースとなるであろう。レースは165周とオーバル並みの周回数となる。今回のみ採用される新ルール(ニュース参照)も相まって、どのようなレースとなるかはまったくの未知数だ

●1978年以来となるブランズ・ハッチでのチャンプカーのレース
アメリカン・オープン・ホイール・レーシングとの係わり合いも深く、かつてUSAC時代の1978年10月7日にシリーズの一戦(第17戦、最後から2番目)としてレースを実施。この時は前の週にシルバーストーンでレースを行っており、イギリスにおける2連戦が組まれた。16台のチャンプカー(当時は=インディカー)が参戦したが、シャシーは全部で10種類、エンジンは5種類にもおよび、最高出力は900馬力もあったという。

ポール・ポジションはアル・アンサー、レースは翌年からスタートしたCARTシリーズの初代チャンピオンであるリック・メアーズが優勝。レースの平均スピードは時速95.37マイルだった。今回のコースも2.623マイルのグランプリ・サーキット(フル・コース)ではなく、当時と同じ1.226マイルのショート・コースを使用。このコースは1978年のレース以来 “インディ・サーキット”と呼ばれるようになった。

●CART史上初の開幕3連勝を達成したトレイシー、新記録となる4連覇なるか
開幕以来3連覇を成し遂げたトレイシーが、今回も優勝候補の筆頭に上げられる。ちなみにトレイシーはかつてブランズ・ハッチを経験しており、フェルナンデス、モレノ、ハバーフェルドに、当然のごとく地元のマニングもこのコースでジュニア・フォーミュラを戦ってきた。かつての経験がチャンプカーのレースでどれだけ役に立つか、彼らの走りにも注目したい。