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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第3戦 ロング・ビーチ【二日目】レポート

<US-RACING>
■最終予選でジョルダインがキャリア初ポールを獲得

初日に暫定ポールを確保したトレイシーが、タイヤを温存すべく様子を見守る中、開幕以来2戦連続で2位表彰台を確保しているジョルダインが68.177秒をマーク。シリーズ参戦122戦目にして初のポール・ポジションを獲得した。トレイシーは初日の予選でトップタイムだったため、今日の結果に関係なく2番手グリッドを確保。この最終予選で2番手のタイムを記録したタグリアーニは、グリッド3番手からスタートする。

■午前中のプラクティス・セッションはジュンケイラがトップ

午前中のプラクティス・セッションは10時からスタートし、11時15分までの75分間に渡って行われる。グリーン・フラッグから12分が経過した時点で、エアデス・コンペティションのモレノが金曜日の予選で記録した自己ベストタイムを凌ぐ69.793秒をマークしてトップ。この3分後にはジュンケイラがタイムを更新し、その7分後にはタグリアーニが自己ベストを上回るなど、二日目に入ってロングビーチの仮設コースは徐々に路面コンディションが向上している。

プラクティス後半に入ると、初日の各セッションを総なめにしたトレイシーがトップタイムをマークし、相変わらずの安定したスピードを披露。だがその5分後には開幕以来、安定して好調振りを見せているジョルダインがトップに立ち、スタートから51分経過したところで、ジュンケイラがこのレースウィークで初めて69秒を切る68.972秒をマークしてトップに返り咲いた。

予選タイムアタックの残り時間が17分となったところで、カマシアスがピットロードの出口付近でストール。このため、一時赤旗中断となった。グリーン・フラッグでセッション再開となり、残り時間が5分を切ったところで、ボウデイ、カーパンティエらがタイムアップ。しかしジュンケイラのタイムまでにはわずかに及ばない。

大きなアクシデントもないまま11時15分にセッションは終了。ただ一人68秒台に乗せたトップのジュンケイラに続く2番手以下のオーダーは、カーパンティエ、タグリアーニ、ジョルダイン、ボウデイ、トレイシーで、この6台のタイム差は僅か0.5秒という結果に終わった。

■最終予選はジョルダインが122戦目で念願の初ポールを獲得

午後1時45分、グリーン・フラッグが振られて予選前10分間のフリー走行がスタート。この短いセッションではセルビアが69.374秒でトップに立った。10分間のインターバルを挟み、いよいよ2時5分に40分間の最終予選がスタート。

前日にトップタイムを記録しているトレイシーは、すでにフロントローを確保しているため、決勝用のタイヤを温存すべく様子を見ながらピットで待機。タイム・アタックの前半はトレイシーのタイムを脅かすものは現れなかったが、後半に入った2時29分、チームメイトのカーパンティエがトレイシーのタイムを僅かに凌ぐ69.077秒を記録して暫定トップに浮上した。

その直後、ジョルダインが69秒を切る68.674秒で暫定トップに上がると、同じメキシコ人のフェルナンデスも68.784秒と69秒を切るタイムで暫定3位に。しかしすぐにタグリアーニが68.371秒を出してトップが入れ替わり、そこから14分の間トップの座は不動だった。残り時間が3分、再びジョルダインが68.177秒をたたき出して再びトップに躍進。残り1分、ジュンケイラが最後の周回で68.537秒をマークするがそこまで。

ジョルダインはシリーズ参戦122戦目にして念願の初ポール・ポジションを獲得。2番手に下がったタグリアーニは前日のポール・ウイナーであるトレイシーの後ろ、グリッド3番手からのスタートとなる。以下ジュンケイラが4番手、開幕戦から2戦連続でポール・ポジションを獲得したボウデイは、今回ルーキートップの5番グリッドからのスタートだ。

予選トップ3の顔ぶれをみると、順位こそ違うものの、メキシコ・モンテレイの表彰台と同じ面々が並んだことになる。また、シャシー別に結果を見ると、上位9番手までがローラ勢。タイム的にはポール・ポジョンのジョルダインから0.5秒以内に6台のマシンがはいり、トップから1秒以内に10台のマシンがひしめく接戦となった。

明日の決勝レース、天気予報では夕方前から雨が降ることになっている。そうなるとドライセッションで速いマシンが、ウェットでも同様に速いという保障はなく、波乱のレース展開が予想される。アメリカ国内のチャンプカー・シリーズの中で、もっとも多い観客動員数を誇るこの一大イベントを制するのは果たして誰か。85周の決勝レースは明日午後1時にスタートする。